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5.20 セレクトコミッティ環境委員会
委員長 小林 実, 日本代表 神山 宣彦
 
1. 日時:7月14日 12:00〜14:00
2. 委員長:Dr. Mauro Scasso(イタリア)
3. 参加者:約10名
4. 主な議題:
4.1 IIWメンバー組織に対する環境の諸項目に関する質問票の改正案が配布・審議された(SC ENV 46-04)。現在の質問票には回答が難しい設問が多いなどの議論があった。作業場外の環境のみを考えて回答するべき旨が付記されていることに注意すべきであるほか, 設問3件が追加された。
4.2 CEN/TC121/WG17で進めてきた「溶接及び関連作業−環境チェックリスト」が, PrEN 14717としてプロジェクターで発表された。資料は翌週にIIW web-siteで公表された(SC ENV 51-04)。Requirementが無いのでTRにするべきとの意見もあった。今後WG17内でformal voteが行われ, TC121へ上がるのは来年になるとのこと。
4.3 溶接のエネルギー効率に関する報告が行われた(ESAB Sweden, SC ENV 47-04)。TIG溶接のエネルギー効率は20%であるが, レーザー溶接では90%になる。
4.4 各国の溶接分野における環境への対応状況について討議が行われた。
 
 溶接に関連した環境問題の検討委員会であり, 国際規格への反映・国際規格の制定を目標に検討を進めている。溶接関連業界にも大きな影響が予測され, 動向の注視が必要である。
以上
 
委員長 堀川 浩甫
 
日時:2004/07/14, 08:30-12:00
出席者:Koestermann現委員長, Zwaetz次期委員長, 堀川他 計13名
 
議事要旨:
1. 3年毎の委員長定期交代期にあたり, 現委員長のKoestermann氏が本務多忙と体調不順のため辞退し, 後任に同じくドイツ溶接協会(DvS)傘下の溶接学校(SLV)のZwaetz氏を選出した。
 元副委員長が昨年辞任し, 後任は次期委員長の意向を勘案するため空席とされていた。今回, アメリカのKieth氏が推薦されたが本人不在のため, 決定は先送りされた。
2. ISO3834の改正を担当しているISO/TC44/SC10の委員長でもあるvon Hofe氏(DE)か, 改正DISの投票結果は全て賛成であったと報告された。
 この改正においては, Normative ReferenceをPart5にまとめ, (ISO以外の)他の規格と差し替え可能とするものである。
 これに関連して, ISO3834がSystem Standard(Normative Referenceの差し替え可能)であるかApplication/Product Standard(差し替え不可)であるかについて議論がなされ, Scasso氏(IT)とSmallbone氏(AU)が論点を整理した文書を準備することとされた。
3. 次期委員長のZwaetz氏から, 次回から組織のISO3834適合性評価のためのAuditorとCertification Bodyのルール作りを始めたいとの提案がなされた。
 同氏はEA-6/02' EA Guidelines on the Use of EN 45011 and EN 45012 for Certification to EN 729'の存在を知らなかったようで, このことも含め討議していくこととされた。
4. 次回は, 2005/01/26, Parisにおいて開催の予定。
 
追記:
 JIWに対応組織は無く, 報告者は現・次期委員長等の個人的誘いにより, 個人として参加している。
 早急な組織としての対応が必要である。
 
委員長 堀川 浩甫
 
日時:2004/07/15, 09:00-12:00
出席者:Shackleton委員長, 堀川副委員長, Ziegenfuss幹事他 計16名
 
議事要旨:
1. 3年毎の委員長定期交代時期であったが, 現委員長のShackleton氏以外に被推薦者はなく, 同氏が再選された。
 
2. 添付資料(SC-STAND 491-04)に見られるように, IIWおける標準化活動は順調に推移していると報告された。これらの内:
 ISO/AWI 18493, Longitudinal bend test to assess microfissuring susceptibility of deposited weld metalはEN ISO17462-2と重複のためwithdrawnされた。
 ISO/AWI 21952, Welding consumables-Wire and rods for gas shielded arc welding of creep-resisting steels-ClassificationはCENがcohabitationを支持することになったのでRoute IIからRoute I(ISO Lead)へ変更された。
 ISO TR 22824: 2004, Welding consumables-Predicted and measured FN in specifications-A position statement of the experts of IIW Commission IXは, 始めてのIIW-ISOダブル・ロゴ出版物である。
 今大会中にCommission VIにおいてFSWの, SC-ENVにおいて環境管理の規格作成着手のResolutionが採択されていることが報告された。
 
3. 従来, New Work Item proposal, Revision, Confirmation, Withdrawを問はず各WUにおけるResolutionは年に一度のGeneral Assemblyの議決を経て発効することになっているが, 作業効率向上のため, General Assemblyの議決を省略することを検討するこことした。
 
4. 来年度Thomas Medalの候補者にGourmelon氏を推薦することとした。本年度Thomas Medal受賞者 松山欽一氏から記念講演がなされた。
 
5. 次回は2005.01.19, Parisにおいて開催予定。
 
 溶接(溶接関連環境は除く)関連の国際規格への反映・国際規格の制定を目標に検討を進めている。溶接関連業界にも大きな影響が予測され, 動向の注視が必要である。
 
委員長 小川 洋司
 
 会議参加者はイアン・リチャードソン委員長(デルフト工科大学)を含めて11名であり, 内訳はオランダ2, 米国2, 英国2, イラン, オーストリア, オーストラリア各1名。
 まず, 昨年度の議案の確認において,
(1)英国で策定された「水中における健康と安全」ガイドラインには水中溶接に直接関係する項目がなかったこと。
(2)英国海軍の「水中溶接規格」が発効しておりコピーが手に入り公開を許されたらIIWのウェブサイトに掲載すること, などが承認された。
 
 次に, SCUWとISO TC44/WG1の従来の活動経緯が紹介され, ISO/DIS 15614-9“Specification and qualification of welding procedures for metallic materials-Welding procedure test: Part 9: Underwater hyperbaric wet welding”とAWSA5. X/A5.XM: 200X“Specification for Wet Welding Electrodes for Shielded Metal Arc Welding”の内容について意見交換をした。
 
 今回の会議の中心議題は, SCUWの今後の活動をどうするかについてであり, ひとつの柱であるISOなどの規格審議については, 市場規模の縮小により水中溶接専門に従事しているメンバーが減少し会議参加者も減少していること, 会議で発表される論文が, 12委員会の活動に貢献する内容が多いことが指摘された。このため, 今後はSCUWの活動を停止し, 12委員会のサブ委員会として活動する方向で意思一致され, 12委員会とIIWの公式承認を待つことになった。
 
 研究発表は, 日本から2件, 英国から1件あり, 海洋構造物の建造から解体廃棄そして再利用を実際に行う上での問題点の紹介と如何にその問題点を克服しているかについて, 実用化と基礎原理の解明を融合した事例発表と討論が行われた。英国では北海の構造物の解体廃棄が重要な課題となっているとのコメントがあった。
 
 水中溶接は造船を中心とした海洋関連構造物分野が, 中心となっている。市場は大きくないにしても重要な開発案件であり, 日本においても研究が進められている。今後共, 海外の研究情報の入手と意見交換は今後とも重要となっている。







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