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(注1)歌舞伎の引幕にあたる。能の揚幕ではない。能には、歌舞伎の引幕にあたるものはない。
(注2)能舞台のシテ柱のこと。
 
(注3)能で面箱のこと。
(注4)能では鼓方が助けることはない。
(注5)丈は能の三番叟のこと。能楽では狂言方が勤める。丈は杖のことで、杖をつくということから、老人を意味するという解釈もある。
(注6)千代は能では千歳という。鎌倉時代・南北朝時代の記録には露払いとある。
 
 
(注7)この言葉は『法華五部九巻書』という経典に最初出てくる。この経典の奥書には、大治元年(一一二六)とあるが、この書の原本は今日伝わっておらず、伝わっているのは写本である。よってこの言葉が大治元年に最初から書かれていたかどうかは不明である。経典の内容をわかりやすく説明するために、後になって猿楽をとり入れたのかも知れない。この言葉の意味はいろいろに解釈されている。チベット語のお目出たいというところからきた説。仏教の呪文からきたという説。笛・太鼓の音を言葉にしたという説などである。しかし、いずれの説も解釈に無理・矛盾があって未定。これらの説の中で、譜を言葉にしたという考えが、矛盾が少ないように思う。「たう」は太鼓の音、「ちり」は笛の音と書いた『歌舞品目』などの文献もある。『法華五部九巻書』は「たうたう」からはじまるのではなく、「ちりや」から始まっている。
(注8)今様歌。古代・中世の頃、民間で歌われていた。和歌の五七調ではなく七五調であることが特徴。「所」はこの所の意味。この所でいつまでも幸せであるようにという意味。
(注9)鶴と亀のように長生きをして、幸せであるようにとの意味。
(注10)「よあい」は年齢のこと。
(注11)幸いにも、心に思っているようになる。
(注12)「なる」の誤記。「鳴る」。
(注13)瀧の水は日が照っても枯れることはなく、音をたてて、絶えることなくいつまでも流れ続けている。
 
 
(注14)我が君は、千年たっても、天女が羽衣で巌を撫で、何年経っても、すり減ることがないように栄えるであろうという意味。
 







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