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琵琶湖岸を走る鉄道ローカル線の活性化に関する調査 報告書

 事業名 海岸線のローカル線を活用した地域交通の促進に関する調査
 団体名 関西交通経済研究センター  


[短期的取組例]
 
コミュニティバスの充実
 鉄道の利用促進の上では、端末交通であるバス路線の整備が需要であり、特に公共性の高いコミュニティバスの役割は大きい。甲賀市など合併により誕生した新市では、旧町で運行されていたコミュニティバスを引き継ぎ、新たな運行形態に再編するなどの検討が進められているが、広域化した行政区域の中で地域の一体化を図っていくためにも、コミュニティバスの充実が重要である。この機会を活かして、鉄道と連携したコミュニティバスの路線整備やダイヤ・運賃制度などの充実を図る。
 
<施策>
・鉄道駅を拠点とした路線の整備
・鉄道ダイヤとバスダイヤのスムーズな連絡
・鉄道・バス乗り継ぎ割引等の運賃施策の検討
 
*甲賀市のコミュニティバス「はーとバス」(旧水口町域)は、これまでJR貴生川駅を拠点に路線を設定していたが、市西部の住民がJR草津線を利用する際の利便性を向上させるため、平成17年4月より水口〜JR三雲駅のルートを開設することになった。
 
自転車の活用
 各駅にレンタサイクルを整備し、駅から目的地までの足として、機動性が高く環境にも優しい交通手段としての自転車の活用により鉄道利用の促進を図る。
 また、現在、近江鉄道等の一部列車で導入されている自転車持ち込みの「サイクルトレイン」の拡充も図る。
 
<施策>
・レンタサイクル配備駅の拡大
・広域的な乗り捨てシステムの導入
・鉄道との割引制度の検討
・無料自転車の設置
・サイクルトレインの拡充
 
<参考>レンタサイクル配備駅の状況
鉄道名 配備駅
近江鉄道 米原、彦根、愛知川、五箇荘、日野、近江八幡
計6駅
信楽高原鐵道 信楽
計1駅
JR草津線 寺庄、甲南
計2駅
(滋賀県観光振興室による)
 
周辺の既存駐車場の活用
 パークアンドライド用の駐車場を確保するにあたり、駅前に新規の駐車場を整備することはすぐには困難であるため、既存の有料駐車場などと提携する方策を進める。
 
<施策>
・鉄道利用者に有料駐車場の割引券配布
・商業施設の駐車場の活用
・鉄道定期と月極駐車場のセット料金の設定
 
[中長期的取組例]
 
駅前駐車場等の整備
 駅前再開発や、駅前広場の整備などを進めるにあたり、駅に車でアクセスしやすく、パークアンドライドによる鉄道利用促進につながるよう、駅前に駐車場の整備を進める。駐車場は、鉄道利用者が無料または低廉な料金で利用出来るよう優遇する。
 
<施策>
・公共施設の駐車場の活用
・駅前駐車場の整備
・駐輪場の整備
・駅前ロータリー等の整備
・駅へのアクセス道路の整備
 
駅施設の改善と賑わいづくり
 誰もが利用しやすい駅となるようユニバーサルデザインによる駅舎等施設の改善を図ると共に、地域の住民が駅や鉄道に愛着が持てるような機能を駅に併設することなどにより、賑わいづくりを進める。
 
<施策>
・エレベーター、エスカレーターやスロープの設置等による段差の解消
・サイン・案内板の多言語表示
・駅舎のサービス施設の充実(貸ロッカー、シャワー、など)
・コミュニティ施設や商業施設の駅への併設
 
<考え方>
・鉄道の利用促進のために、サービスの向上や運賃の低廉化を図ることは重要ではあるが、これには限界があるため、利用者への働きかけを進め、自発的な転換を促していくことが必要である。
・特に滋賀県は、「環境こだわり県」として行政・県民とも環境配慮の様々な先駆的な取り組みを進めており、公共交通機関の利用促進についても、この観点からの働きかけが効果的と考えられる。
・公共交通機関の有益性の一般認識を高め、地域が一体となって鉄道利用促進の取り組みを進めていくことが重要である。
 
<検討方向>
・自治体職員などから率先して利用促進を図る。
・「環境に優しいエコ交通」の概念の告知を強化し、県民一般への啓発を進める。
・各利用者の交通行動の自発的な転換を促していく。
 
[モビリティ・マネジメント(MM)]
 
 モビリティ・マネジメント(MM)とは、一人ひとりの移動が、個人的にも社会的にも望ましい方向(過度の自動車利用から公共交通機関・自転車等を適切に利用する方向)へ自発的に変化することを促すコミュニケーション施策と、その自発的変化をサポートする運用施策とを合わせた交通施策の総称である。
 マイカーの利用は各個人の習慣に基づく部分が多いので、公共交通機関の利用促進のためには、利用者に対し、公共交通機関の利用が環境、安全、各個人の健康等に好影響をもたらすことや、公共交通機関の便利な利用方法等を効果的に情報提供することにより、交通行動をマイカーから公共交通機関利用への自発的な転換を期待するコミュニケーション施策の展開が必要と考えられる。
 昨年10月の近畿地方交通審議会答申においても、公共交通機関の利用促進のためには、引き続き公共交通機関のサービス改善を図ることに加え、個人の交通行動への働きかけを広範囲に進めることが必要であるとされ、具体的方策が提言されている。
 
[取組例]
 
モビリティ・マネジメント(MM)の幅広い展開
 住民対象や職場対象、学校対象など、様々な場で幅広くMMを展開し、「環境こだわり県」滋賀にふさわしいエコ交通の利用促進に、関係者一人ひとりが取り組む基盤を創り上げる。
 
<施策>
各路線の利用促進を目指したMM
・各路線の「サービス水準」や「具体的な利用方法」の情報を提供
・職場や自宅等、出発場所に対応した時刻表を提示
・利用無料券の配布
・これらの利用促進策を、人々の注目が集まるダイヤ改正や新サービス開始などのタイミングで実施
 
住民を対象としたMM
・住民を対象として、いわゆる「かしこいクルマの使い方プログラム」を実施
1)アンケート調査形式で、一度限り人々に接触するプログラム
2)複数回、双方向のコミュニケーションを前提として、一人ずつの交通行動を測定し、その情報を加工してフィードバックする“TFP”(トラベル・フィードバック・プログラム)
・転居してきた人々を対象に、市役所の住民登録の窓口などで、公共交通機関の利用案内等を提供
 
職場を対象としたMM
・「住民を対象としたMM」の様々な方法を職場単位で実施
・自動車よりも公共交通機関の利用を相対的に優遇する通勤手当の導入
・自動車通勤を許可制にする
・業務交通の際にも事業所単位で自動車利用削減のプランを策定
→これらの実施のためには、行政が、事業所や企業をターゲットとしたコミュニケーションを図り、こうした企業MMへの参加を呼びかけることが必須となる。
 
学校教育におけるMM
・学校教育の一環として、これと協調する形で実施
・渋滞や環境といった切り口から、社会的に望ましい交通行動とは何かを教示するとともに、かしこく自動車を利用することの必要性の理解を促す
・環境教育の観点から、滋賀県の特性を活かした教材を作成
・「かしこいクルマの使い方プログラム」を、各児童を通じて各世帯で実施
 
一般を対象としたMM
・マスメディアやチラシを用いて、公共交通機関の利用促進、過度な自動車利用の抑制等を呼びかけ、一般の人々の意識の変化を期待する
・期間を限定して集中的に自動車利用抑制、公共交通機関の利用促進を図るキャンペーンイベントとして“モビリティ・ウィーク”などを実施
 
[具体例]
 
自治体職員等の利用徹底
 一般利用者の自発的な交通行動の転換を促していくことの第一歩として、まずは沿線の自治体職員が率先して鉄道を積極的に利用するよう、様々な場を通じて取り組んでいく。
 
<施策>
・出張の際は原則として公共交通機関を利用
・会議の開始時間を時刻表に合わせて設定、招集案内にダイヤを明記
・ノーマイカー通勤デーの設定
・庁内の環境マネジメントシステムへの反映
→合併により新市が誕生したが、旧町でISO14001を取得していたところと、取得していなかったところがあり、新市で認証取得に向けた取組が進んでいる。これを契機に、あらためて全職員が環境保全の認識を高め、公共交通機関利用の推進もISOのマネジメントシステムに組み込むなど、具体的な取組を進めることが考えられる。
 
「鉄道の役割」を広く告知
 鉄道が有する社会的な役割について、広く一般に呼びかけ、認識を高めることにより、利用促進につなげる。
 
<鉄道の役割(例)>
・多様な移動手段の提供
(cf. 学生や高齢者などマイカーを持たない人への手段)
・安価な移動手段の提供
(cf. 年間のマイカー維持費に比べ安価な運賃)
・安全性の高い交通手段の提供
・環境負荷の軽減とエネルギー消費の抑制
・道路交通混雑の緩和 など
 
<参考>
 「鉄道の安全性は自動車の7千倍!!」鉄道と自動車の事故率を比較すると、輸送人キロ当たりの自家用自動車の事故率に対する鉄道の事故率は7000分の1であり、鉄道は自動車の7千倍安全ということができる。
*国土交通省鉄道局資料による
 
「ノーマイカーデー」の実施
 月に1〜2日の特定日について、可能な限りマイカーを利用せず、公共交通機関を利用する日として設定し、様々な形で告知して運動として呼びかけるとともに、ノーマイカーデーに限って利用できる割引券などを発売して利用促進を図る。
 
<施策>
・「ノーマイカーデー」としてより実効性のある曜日を設定
・マスメディアや広報紙を通じた「ノーマイカーデー」の告知
・鉄道、バスなどの「ノーマイカーデー割引乗車券」の発売







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