(4)徳之島
(1)対象品目・量の整理
徳之島における主要なリサイクル資源の回収状況は、以下の通りである。
リサイクルされているものであっても、一部であり、投棄、焼却されているものも少なからずある(段ボール等)。
現在、木くず、剪定木をチップ化して牛の敷きわらにすることが検討されている。
表−6.3.9 徳之島における主要リサイクル資源の回収量
リサイクル実施状況 |
品目 |
年間回収量
(平成15年度) |
備考 |
○ |
使用済自動車 |
3,500台 |
|
○ |
廃家電 |
5,000台 |
|
○ |
缶(アルミ) |
80,300kg |
|
○ |
缶(鉄) |
312,400kg |
|
○ |
ビン |
94,900kg |
|
○ |
ペットボトル |
35,100kg |
|
○ |
古紙 |
- |
段ボールのリサイクル率が低い |
○ |
発泡スチロール |
- |
|
○ |
農業用ビニール |
7,700kg |
|
|
資料:徳之島各町、徳之島愛ランドクリーンセンター資料などより推計
(2)海上輸送パターンの整理
フェリー(コンテナ)での輸送は亀徳港新港地区、平土野港である。貨物船、チャーター船でのコンテナ取り扱いは亀徳港本港地区というパターンになる。
平土野港でも貨物船、チャーター船の離着岸は可能であるが、発生量が多くリサイクル事業者に近い亀徳港での取り扱いが中心になる。
使用済自動車等のチャーター船は、鹿児島港への輸送が中心となるが、一部は、電炉工場に近い港湾(水島港等)への輸送も想定される。貨物船は、鹿児島港への輸送となる。
亀徳港新港地区では、廃家電、缶、ペットボトル等がコンテナで主に鹿児島港へ輸送されるが、一部の貨物(ビン等)は、有力な取引先がある那覇港へ輸送される。
平土野港では、廃家電等がコンテナで鹿児島港へ輸送される。
表−6.3.10 徳之島(亀徳港、平土野港)における海上輸送パターン
港湾地区 |
海上輸送 |
荷姿 |
輸送先 |
亀徳港・新港地区 |
フェリー |
コンテナ |
鹿児島港/那覇港 |
亀徳港・本港地区 |
貨物船
チャーター船 |
コンテナ |
鹿児島港 |
金属スクラップ |
鹿児島港等 |
平土野港 |
フェリー |
コンテナ |
鹿児島港 |
|
注:新港地区では、使用済自動車は基本的に取り扱わない(港湾運送業者の意向)。
(3)港湾での取り扱い
1)亀徳港
(ア)全体的機能
亀徳港は、鹿児島〜那覇間のフェリー航路が寄港し、徳之島の生活、産業物資の流通拠点港である。
本港地区では在来貨物の取り扱い、新港地区では旅客及びコンテナ貨物の取り扱いという基本的な機能分担である。
(イ)ストックヤード/リサイクルステーション
亀徳港本港地区では、貨物船による使用済自動車輸送を取り扱うが、リサイクル事業者のヤードから、数台単位でトラック輸送することから、特にストックヤードは設けない。
本港地区、新港地区において、業者(家電商、酒販店等)が廃家電、ビン等の回収コーナー(コンテナの設置)を設けることが考えられる。(新港地区では、廃家電の回収コンテナが設置済み)。
2)平土野港
(ア)全体的機能
平土野港は、鹿児島港〜知名港間のフェリー航路が寄港し、また貨物船による輸送も行われる港湾である。
(イ)ストックヤード/リサイクルステーション
平土野港では、フェリー、貨物船とも大量のリサイクル資源が取り扱われることが少ないことから、ストックヤード、リサイクルステーションは特に設けない。
(4)費用の低減について
1)離島対策支援事業による海上輸送コストの低減
「自動車リサイクル法」の離島対策支援事業による海上輸送費の8割分(予定)への支援(出えん)により、輸送コストを低減する。
2)船社の協力による海上輸送コストの低減
(ア)上り便の空スペースの活用
貨物が少ない上り便(鹿児島行き)の空スペースを活用し、海上輸送コストを低減する。
(イ)船社に輸送便の選択を与える
空いている便・スペースに乗せるという条件で海上運賃を安くする。
(ウ)環境美化に貢献する海上運賃の設定
船社による奄美群島の環境美化への協力の一環としての海上運賃(グリーンプライス)を設定する。
(5)民間事業者を取りまとめるための方策
亀徳港、平土野港において使用済自動車を取り扱うリサイクル事業者と自動車整備業者、自動車販売業者においては、自動車リサイクル法に基づく離島対策支援事業に関連する連絡・調整が必要であることから、関係業界による使用済自動車の推進のための団体を設立するものとする。
表−6.3.11 リサイクル資源の島外輸送のための連絡体制の確立(案)
項目 |
概要 |
趣旨 |
使用済自動車等のリサイクル資源の島外搬出に関わる連絡・調整を行う。 |
メンバー |
リサイクル事業者、自動車販売業者、自動車整備業者、港湾運送事業者 |
|
(5)沖永良部島
(1)対象品目・量の整理
沖永良部島における主要なリサイクル資源の回収状況は、以下の通りである。
現在、焼却されている段ボール、その他プラスチックのリサイクルを模索している。
表−6.3.12 沖永良部島における主要リサイクル資源の回収量
リサイクル実施状況 |
品目 |
年間回収量
(平成15年度) |
備考 |
○ |
使用済自動車 |
1,700台 |
|
○ |
廃家電 |
2,700台 |
|
○ |
缶(アルミ) |
529,000kg |
|
○ |
缶(鉄) |
|
○ |
ビン |
|
○ |
ペットボトル |
44,500kg |
|
× |
古紙 |
- |
焼却、リサイクルを模索中 |
○ |
発泡スチロール |
1,000kg |
|
○ |
農業用ビニール |
20,700kg |
|
|
資料:和泊町、知名町、沖永良部衛生管理組合資料などより推計
(2)海上輸送パターンの整理
フェリー(コンテナ)での輸送は和泊港、知名港である。貨物船、チャーター船でのコンテナ取り扱いは和泊港というパターンになる。
知名港でも、貨物船が寄港することがあり、チャーター船の離着岸は可能であるが、発生量が多く、リサイクル事業者の所在地に近い和泊港での取り扱いが中心になる。
表−6.3.13 沖永良部島(和泊港、知名港)における海上輸送パターン
港湾地区 |
海上輸送 |
荷姿 |
輸送先 |
和泊港 |
フェリー
貨物船
チャーター船 |
コンテナ |
鹿児島港/那覇港 |
コンテナ |
鹿児島港 |
金属スクラップ(在来貨物) |
鹿児島港/沖縄県中城湾港等 |
知名港 |
フェリー |
コンテナ |
鹿児島港 |
|
注:貨物船での使用済自動車の輸送は基本的にない(リサイクル事業者の意向)。
(3)港湾での取り扱い
1)和泊港
(ア)全体的機能
和泊港は、鹿児島〜那覇間のフェリー航路が寄港し、沖永良部島の生活、産業物資の流通拠点港である。フェリーによるコンテナ貨物とともに在来貨物も取り扱う。
(イ)ストックヤード/リサイクルステーション
和泊港の埠頭は、台風時に波浪の影響をまともに受けることから、ストックヤードやリサイクルステーションは設けない。
2)知名港
(ア)全体的機能
知名港は、鹿児島〜知名間のフェリー航路が寄港し、また貨物船による輸送も行われる港湾である。
(イ)ストックヤード/リサイクルステーション
知名港では、とくに使用済自動車を貨物船で運ぶニーズもないことから、現在、ストックヤードは設けていない。また、取り扱い量が少ないことから、リサイクルステーションは設けていない。
(4)費用の低減について
1)離島対策支援事業による海上輸送コストの低減
「自動車リサイクル法」の離島対策支援事業による海上輸送費の8割分(予定)への支援(出えん)により、輸送コストを低減する。
2)船社の協力による海上輸送コストの低減
(ア)上り便の空スペースの活用
貨物が少ない上り便(鹿児島行き)の空スペースを活用し、海上輸送コストを低減する。
(イ)船社に輸送便の選択を与える
空いている便・スペースに乗せるという条件で海上運賃を安くする。
(ウ)環境美化に貢献する海上運賃の設定
船社による奄美群島の環境美化への協力の一環としての海上運賃(グリーンプライス)を設定する。
(5)民間事業者を取りまとめるための方策
和泊港、知名港において使用済自動車を取り扱うリサイクル事業者と自動車整備業者、自動車販売業者においては、自動車リサイクル法に基づく離島対策支援事業に関連する連絡・調整が必要であることから、関係業界による使用済自動車の推進のための団体を設立するものとする。
表−6.3.14 リサイクル資源の島外輸送のための連絡体制の確立(案)
項目 |
概要 |
趣旨 |
使用済自動車等のリサイクル資源の島外搬出に関わる連絡・調整を行う。 |
メンバー |
リサイクル事業者、自動車販売業者、自動車整備業者、港湾運送事業者 |
|
(6)与論島
(1)対象品目・量の整理
与論島における主要なリサイクル資源の回収状況は、以下の通りである。
現在、ビン(カレット)、ペットボトルのリサイクルが検討されている。他に、古紙・段ボール、発泡スチロールのリサイクルも今後の課題になると考えられる。
表−6.3.15 与論島における主要リサイクル資源の回収量
リサイクル実施状況 |
品目 |
年間回収量
(平成15年度) |
備考 |
○ |
使用済自動車 |
500台 |
|
○ |
廃家電 |
1,100台 |
|
○ |
缶(アルミ) |
175,800kg |
|
○ |
缶(鉄) |
|
○ |
ビン |
- |
カレットは今後リサイクルを予定 |
× |
ペットボトル |
- |
今後リサイクルを予定 |
× |
古紙 |
- |
焼却 |
× |
発泡スチロール |
- |
焼却等 |
○ |
農業用ビニール |
600kg |
|
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資料:与論町、与論町清掃センター資料などより推計
(2)海上輸送パターンの整理
フェリー(コンテナ)、チャーター船での輸送とも与論港で取り扱う。
表−6.3.16 与論島(与論港)における海上輸送パターン
港湾地区 |
海上輸送 |
荷姿 |
主な輸送先 |
与論港 |
フェリー
チャーター船 |
コンテナ |
鹿児島港/那覇港 |
金属スクラップ |
鹿児島港/那覇港 |
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(3)港湾での取り扱い
1)与論港
(ア)全体的機能
与論港は、鹿児島〜那覇間のフェリー航路が寄港し、与論島の生活、産業物資の流通拠点港である。フェリーによるコンテナ貨物とともに在来貨物も取り扱う。
(イ)ストックヤード/リサイクルステーション
与論港では、清掃センターが回収したペットボトル、缶(スチール、アルミ)、ビンなどの保管スペースを港湾近辺に設置することが計画されている。
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