1 動揺する幕藩体制
一九世紀前半の日本は、文化的には化政文化と称される絶頂期にあったが、一方で経済構造の変化等に対する封建社会の行き詰まりが明らかになりつつあった。天保の飢饉は、その行き詰まりにさらに揺さぶりをかけた。幕府・諸藩は、この危機を政治・財政の改革によって乗り切ろうとした。
幕府では、老中・水野忠邦の主導で天保の改革を実施、経済対策と海防強化を目的に強硬な政策を進めようとした。しかし、幕府に改革を成し遂げるだけの権威はすでになく、改革は挫折した。
また、十八世紀末以降、日本近海に出没する外国船が増加し、対外的危機感が高まりつつあった。アヘン戦争で清国がイギリスに敗北したとの情報が広まると、この危機感は決定的なものとなった。
5. 窮民御救永代御備銀趣法(「義倉録」)
6. 出潮引汐奸賊聞集記
7. 夢の浮橋
8. 農民の奢侈を禁じる等の触写(「粟根村御用留覚帳」)
9. 中国軍艦を攻撃する鋼鉄戦艦ネメシス
10. 鴉片始末付考異 斎藤馨著・月性考異
11. 坤輿略図
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