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1994/09/05 産経新聞朝刊
【水平垂直】常任理入りに関する見解
 
・「安保理においてなし得る限りの責任を果たす用意がある」
(93年7月6日 宮沢内閣の国連改革意見書)
 
・「安保理の機能強化・拡充、平和維持活動の見直し、国連の行財政改革の努力の3点を踏まえて、改革された国連において、なし得る限りの責任を果たす用意がある」
(93年9月27日 細川首相の国連総会演説)
 
・「日本を常任理事国に加えるとの意見が多くあったことを十分認識している。安保理常任理事国として世界の平和と安定のためなし得る限りの責任を果たしていきたい」
(94年6月8日 小和田国連大使の国連安保理改革作業部会での演説)
 
・「新政権は、日本国憲法の理念を踏まえて国連の改革に努力し、国連を中心とした世界の平和秩序の構築を目指す。常任理事国入りについては、わが国は背伸びをせず、国連改革の進展、アジア近隣諸国の推薦状況と国民的合意を踏まえて慎重に対処する」
(94年6月29日 自民、社会、さきがけの3党合意)
 
・「国連の改組について国民が議論し、進むべきか、進まざるべきか、十分理解して判断する状況をつくる必要がある。そうした理解なしに物事を急いで決めるということには、いささかこの問題は大きすぎる」
(94年6月30日 河野外相の就任記者会見)
 
・「首相の下に私的諮問機関を設け常任理事国入りのプラスとマイナスを含め精査、検討する必要がある。この問題が今後の日本の政治潮流を分ける分水嶺(れい)になる。外務省が独走している。できるなら常任理事国にならないに越したことはない」
(94年7月14日 田中さきがけ代表代行の講演)
 
・「常任理事国入りの問題は、それによって生じる権利と責任について十分議論を尽くし、アジア近隣諸国をはじめ国際社会の支持と国民的議論を踏まえて取り組んでまいりたい」
(94年7月18日 村山首相の所信表明演説)
 
・「五大国が拒否権を持った立場で安保理を動かしていくのはよくない。加盟国の意見が民主的に反映するように、改革していく必要がある。憲法の枠を超えて責任を果たさなければならなくなる」
(94年8月28日 村山首相のシンガポールでの同行記者団との懇談)
 
・「何としても積極的になるべきだと思う。なったうえで唯一の被爆国の立場で国際平和を訴えるべきだ。常任理事国になっても、軍事行動をとらなければならないということはない」
(94年8月28日 橋本通産相の自民党本部での講演)
 
・「(首相が所信表明演説で述べた)基本的な考え方は変わりない。所信表明の趣旨にしたがって集約する」
(94年8月29日 五十嵐官房長官の記者会見)
 
・「本当の平和を望むならば、常任理事国入りして(国際的な)責任を果たしていくべきだ」
(94年8月29日 羽田前首相の新生党全国研修会講演)
 
・「加入後の権利と責任をきちんと国民に説明するなど手順、手続きに慎重であるべきだ。石段を上らないということではない。国民に常任理事国になる意味合いをきちんと説明し、また日本ができるのは非軍事的貢 献であると(国際社会に)明言して入るべきである」
(94年9月1日 河野外相のブラジルでの懇談)
 
・「なし得ることと同時に、憲法上の制約から武力行使や軍事的なことはできない、と表明しなければならない。常任理事国入りに反対しているわけではない」
(94年9月2日 与党有志勉強会「国連改革研究会」の小泉会長の村山首相への申し入れ)
 
 
 
 
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