日本財団 図書館


グアテマラ先住民の学生・子どものために公共図書室を
対象地域:グアテマラ
申請隊員:肥田木 玲子(平成13年度2次隊・プログラムオフィサー)
 
申請内容:
 教育関連の本と子ども向けの本を集めた図書室を、社会・経済的に不利な立場にあるマヤ系先住民の住む市に設置する。また一般教育図書に加えて、この市で使用されているマヤ系言語で書かれた本と、スペイン語との二言語教育に関する本を重点的に備える。
 図書室設置によって、地域の将来を担う子どもと学生の本に接する機会が増え、効率的な学習ができるようになる。またマヤ系母語維持の大切さを語る本により、文化を大切にした地域の発展に貢献する人材が養成される。
 図書室は教員養成学校の空き部屋に設置され、実施にあたっては市のNGOを中心に、教員養成学校の学生と保護者と共に公共図書室運営委員会を組織し、学生たちが管理運営を手伝う。
 支援金使途:本棚・受付用の机といす・読書用机・本・ファイル
 
活動の経過と報告:
 プロジェクトの実施団体はサン・セバスティアン市の「市民社会発展のための委員会」というNGOである。支援決定後さっそくNGOメンバーへその旨を伝え、図書や本棚・机等の購入を開始した。9月2日図書室開室式が盛大に行われ、教育省県事務所代表、NGO代表、保護者会代表、支援者の他市の市長代理のほか、教員養成学校の教員と生徒、250名以上の保護者が参加した。またこの開室式でNGOメンバーの一人は、JICAの研修生として訪日した時の女子大の図書館訪問が、このプロジェクトのきっかけになったというエピソードを披露した。
 隊員活動を通して教員養成学校関係者や大学生と話す機会があり、彼らが住んでいる農村地域や学校に図書館がなく、県都まで交通費をかけて探しにいかなければならないが、日曜日には図書館は閉館で、図書の貸出も行っていないという話が動機になり、配属先の同僚が所属するNGOと、市の教員養成学校が協力して立案していた図書室設置のプロジェクトの話を聞いて協力を考えた。
 図書室設置校の父母の代表に集まってもらい、プロジェクト案の説明を行い、足りない資金については父母や市役所の協力を得られることになった。図書室利用規程作成は10月に終了。今後はプロジェクト実施NGOが図書室利用促進を進めていく予定である。
 
 
 
 







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