豊かな寮生活を〜食堂増改築・シャワー増築計画〜
対象地域:ボリビア
申請隊員:山田 修平(平成13年度2次隊・食用作物)
申請内容:
隊員が活動する農業訓練校では30人の生徒たちが寮生活を送っている。しかし、ハエがひっきりなしに入る網戸のない食堂、洗った食器も雨ざらしになっている屋根のない洗い場、30人の生徒にはとうてい足りない1つしか機能しないシャワー等、生活に不便を強いられている。
寮設備を整えてよりよい寮生活を提供することにより、将来のボリヴィアにおける農業技術者の健全な育成に寄与することができる。また、本プロジェクトにより学生数が増えれば、学校の経営改善にもつながる。
支援対象:シャワー増設・食堂増改築等の資材
活動の経過と報告:
寮の改善を学校側に再三要求してきたが、経営が厳しいという理由で満足した回答を得られず、また寮生の生活に対する学校側の関心の低さに失望していた。
支援金をもとに資材を購入し、5月上旬に学校の電気担当の教師がシャワー5基を設置し、うち1つを女子寮生用(1名)とした。また食堂の増改築は、協議の結果現在の建物の外側に新たに調理場を建設し、食堂を拡張することになった。
6月中旬より学校が賃金を払って2名の大工が雇われて建築が始まり、学校の技官数名の協力もあった。学校をあげての協力もあり仕事は急ピッチで進み、6月下旬に調理場の外装はほぼ完成し、寮生全員に行き渡るコップとスプーン、古い鍋やフライパンの買い換え、冷蔵庫修理のための部品購入も行った。
壁の取り壊し作業は寮生数名の協力が得られた。冬休み明けからは食品学科の教師、生徒が中心になって、食堂の壁やテーブルの塗り直しから床の掃除まで一斉清掃が行われ、そのまじめな姿には感心させられた。また外装のペンキ塗りについては寮生数名が休日返上で作業にあたってくれて、支援金の送金より5ヶ月ですべての作業が終了した。
計画の遂行にあたって、学校首脳陣、教師、技官および生徒たちは今までになく迅速に動いてくれて、この計画を通じて学校全体がひとつにまとまった印象を受ける。
今後これらの設備をいかに維持していくかが大きな課題だが、学校側の努力に期待したい。
|