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青少年によるバスケットボールコート建設プロジェクト
対象地域:ニカラグア
申請隊員:柄沢 友理(平成13年度1次隊・青少年活動)
 
申請内容:
 隊員の任地プエルト・カベサス市は、カリブ海沿いで麻薬の流通経路にあり、娯楽が少ないこともあって青少年の麻薬中毒が深刻な問題である。そこで、麻薬対策委員(NGO)の中に自主的に組織された青少年団によって、市の7地域にバスケットボールコートを作り、地域活動の中心にしたいという案がある。
 麻薬に代わる娯楽としてスポーツに打ち込める環境を提供することは、青少年の麻薬中毒を防止し健康的な生活を営む手助けになる。またプロジェクトの立案から設計まで青年団がボランティアで行うため、彼らの自主性・協調性・実行力を成長させる手助けとなる。
 支援金使途:バスケットボールコート設置費用
 
活動の経過と報告:
 4月に建設予定地の土地贈与手続きと業者との交渉を行い、5月下旬に下草刈りなどの基礎作業、中旬に建設資材購入、下旬に地均し、6月上旬にセメント流し込みを始めたが、雨季にかかってしまったためセメント流し込みを延期せざるを得ず、7月上旬に最後のコートのペンキ塗り作業を終え、2つのバスケットボールコートが完成し、7月5日に除幕式が行われた。
 プロジェクトの実行にあたっては、麻薬対策委員会が地域の青年団や住民を組織化し、市役所が資材調達のための便宜供与と技術指導者の提供、また隊員が関係各方面の調整、会計など、全体のコーディネートを担当した。
 プロジェクト開始の遅れ、大雨、資材購入のトラブル、技術指導担当者の協力不足などさまざまな問題が生じたが、反面受益者である地域の青少年や住民の関心・参加・協力があり、その貢献は大きかった。
 このプロジェクトによって麻薬を直接防止できるわけではないが、麻薬に代わる娯楽を提供でき、地域の人々が集う場として地域のリクリエーションの拠点となった。
 また、なにより「自分たちのために自分たちで作った」という地域の青年たちの気概や誇り、自信を確実に感じとることができ、そういう青年たちを地域の住民が積極的にサポートする姿勢も多く見られた。
 
 
 
 







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