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中学校に清潔なトイレを!! 明るい教室・黒板を!!
対象地域:ニカラグア
申請隊員:玉田 晃子(平成12年度2次隊・理数科教師)
 
申請内容:
 サンカルロス中学校には、午前部・夜間部合わせて約420名の生徒がいる。15年以上も前に立てられた校舎は、改修も行われず老朽化が激しく、教室の黒板は傷みがひどく、板書が見えにくい。特に夜間部は電光も弱いためなおさらである。教室を明るくするために壁のペンキを塗り替え、板書が見えやすくするためにホワイトボードに替えることで、生徒たちがより授業に集中し理解を高めることが期待される。
 またトイレの傷みがひどく、便座や配水管の破損で水洗方式は機能せず、手洗い場の配管の損傷で床は水浸しになり不衛生な状態である。そのため、生徒たちが学校のトイレを使用したがらず我慢するので、健康面そして精神面においても良いとは思われない。トイレ及び水回りの整備をして衛生的な環境を整えることは、教育環境の改善にも繋がる。
 支援金使途:トイレ設置にかかる材料等・ホワイトボード、ペンキ、他
 
活動の経過と報告:
 資材を買いそろえ、実際に工事を始めたのは8月中旬で、約1ヶ月弱ですべての作業を終了することができた。トイレ改修工事は業者に任せ、教室・校舎の汚れ落としとペンキ塗りはすべて申請隊員と生徒たちで行うこととした。技術家庭や体育の時間を中心に作業を行い、それでも時間が不足していたので、放課後や週末の空き時間を利用した。
 途中資材を盗む子がいたり、ペンキを掛け合って遊ぶ生徒がでてきたり、無気力で非協力的な生徒や教師がいたりと、思うように作業がはかどらない時期もあったが、全体的には「自分たちの学習環境を自分たちでより良くしよう」という目標を掲げて、前向きかつ楽しく作業ができたのではないかと思う。無事にペンキが塗り終わり、各教室にホワイトボードをかけ終わった時の生徒たちの嬉しそうな顔が、強く印象に残っている。
 実際学校は見違えるように美しくなり、生徒が使うのを躊躇していたトイレもきれいで清潔になり、皆が利用するようになった。壁を白く塗ったことで、教室全体が数倍明るくなり、板書がよく見えるようになり、特に夜間の授業には大きな影響を与えている。ホワイトボードも、文字を書くことも見ることも早く正確になり、授業に大きく役立っている。また、教室のドアの取り付けや金網の補修もできた。これまで椅子やホウキの盗難があったので、ホワイトボードの盗難を防ぐためにも必要と考えた。
 生徒、教師、父母会および教育省もたいへん感謝しており、この新しくなった環境を少しでも長く保っていけるよう、皆で大切に利用していくことを考えている。
 
 
 







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