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2)第4主軸受横ブロック
 主軸受メタルの微小摩耗による変化を第5気筒横ブロックでは検出できなかったので、検知できる計測位置を探索した。
 その結果、第4主軸受横ブロックでは、時間軸データでみると全体に高周波の信号が増え、特に各気筒の燃焼のタイミングで顕著に振動が増加することを確認した(図2.5.2.2-8参照)。
 
 第4主軸受横ブロックでは、各気筒の燃焼タイミングでの時間ゲートをかけなくても図2.5.2.2-9,-10に示すとおり、摩耗時に有意な差が得られた。
 
 一方で第4気筒の燃焼タイミングで、時間ゲートをかけた結果を図2.5.2.1-11,-12に示すが、時間ゲートをかけない場合と同様に顕著に現象を捉えることができている。
 
 さらに第4軸受ブロックでの振動で、他軸受の振動の変化が検知できる可能性を探るために、以下の比較を行った。
(1)第4軸受ブロックの信号から、第2気筒爆発位相で時間ゲートをかけた後の周波数分析結果
(2)第2軸受ブロックの信号から、第2気筒爆発位相で時間ゲートをかけた後の周波数分析結果
 その結果、図2.5.2.1-13,-14に示すとおり、特に3kHz以上の高周波の広帯域でよく似た特徴を示すスペクトルが得られた。
 よって第4軸受ブロックから他軸受の振動の変化を検知することが可能である。
 
図2.5.2.2-7 第4主軸受横ブロック(負荷300kW)正常時
 
 
図2.5.2.2-8 第4主軸受横ブロック(負荷300kW)摩耗時
 
 
図2.5.2.2-9
第4主軸受横ブロック(負荷300kW)
比較(時間ゲート:無し)
(拡大画面:104KB)
 
 
図2.5.2.2-10
第4主軸受横ブロック(負荷300kW)比較
(時間ゲート:無し)
(図2.5.2.2-9の赤丸部分:
2.6〜5kHzのパーシャルオーバーオール値)
 







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