嘉永二年浦賀望景図(1849年)
神奈川県立金沢文庫蔵
江戸時代の浦賀の様子、湾沿いはぐるりと家並みで囲まれている。写真上の西岸に奉行所や船番所があり、下方の東岸には問屋や船宿が並んでいた。大きい船はやや沖に、岸と大船の間を小船が取り継いでいる。
江戸湾を去る(ビッドル艦隊)
コロンバス号とヴィンセンス号、1846年7月29日
横須賀市自然・人文博物館蔵
ペリーが来航する7年前、アメリカのビッドル長官が、2隻の大型帆船で来日した。この出航の絵図をみると、引き綱が大型帆船と群がる日本の小舟の間を結んでいて、巨船を沖に引いていく様子が描かれている。黒船といえども大型帆船は、伝統的な出航の仕方にしたがっていたのである。