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■三重県 海山町〜尾鷲市
■日時:平成15年10月24日(金)〜25日(土)
■コース:南勢町志摩ヨットハーバー(五ヶ所湾)〜(熊野灘)〜海山町引本浦〜尾鷲港〜海山町引本浦
■主催:日本ぐるっと一周・海交流実行委員会
■使用艇:ラピュタ・フォーマサ42f(伊藤修也船長)
 
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■いきさつ
 当地の海交流事業は、愛知県の蒲郡市にある「ラグナマリーナ」から三重県の鳥羽市を経由して、さらに東紀州地域までヨットで航海する計画で実施した。三河湾、伊勢湾は比較的マリンレジャーが定着している地域であるが、ビギナーのヨットマン達でも安心して出かけることができる場所が少ないという。マリン関係者からは、行政を巻き込んだ海の受け入れ先づくりが必要であるという指摘がある。さらに、自然豊かな伊勢志摩・東紀州地域まで出かけてみたいというニーズもあるようだ。
 一方、伊勢志摩地域と東紀州地域は過去、地震や津波の被害に見舞われ、防災について関心の高い地域である。当地域は1本の国道(42号)が主たる移動手段といえ、道の代替として海の活用に注目が集まりつつあり、いざという時の協力体制づくりに向けて日ごろからの地域間交流が大事であるという意識も高まりつつある。そこで、愛知県から三重県東紀州地域までの交流軸を活性化するために今回の海交流事業を行った。
 実施初日の9月19日(金)、当地域に台風が直撃するという最悪の事態が発生した。夕方までに三重県鳥羽市までたどり着けば、台風をやり過ごせるという状況であったが、参加者の安全を第一に考えた結果、比較的大型のヨット1艇のみ(当初5艇)で鳥羽市に向かった。鳥羽市に到着後、蒲郡市長代理の企画課長と鳥羽市長が親書の交換を行い、今後、蒲郡市と鳥羽市は海を通じた交流を深めていこうという合意をした。当日の交流会では、市長をはじめ、商工会議所、観光協会、その他、地元民間の方々から手厚い歓迎を受け、海交流のますますの発展に向けた連携促進について確認できた。
 翌日は、台風が接近したため、東紀州地域までの航海を断念せざるを得なかった。伊勢志摩から西の地域へは時期をあらためて計画することになった。ここで報告してある内容は、台風で中止となった伊勢志摩から東紀州地域までのコースを再度実施したものである。
 
■行程
10月24日(金)
18:00 交流会
10月25日(土)
9:00 南勢町志摩ヨットハーバー出発
14:00 海山町引本浦到着
15:00 海山町引本浦出発[海山町から乗船]
17:00 尾鷲港一周―海山町引本浦到着
18:00 キャンプinn海山で交流会
 
■南勢の概況
 伊勢志摩五・南勢町五ヶ所湾は複雑なリアス式海岸が続いています。真珠筏などの浮かぶ湾内は、波穏やかな自然の良港になっています。
 より多くの人に海洋レジャーの普及を目的に昭和47年3月に発足の会長には石原慎太郎氏が就任し、同5月には、クラブの基地として、五ケ所湾に志摩ヨットハーバーをオープンしました。現在ではヨットオンリーのマリーナとして日本でもトップクラスの規模を擁するまでに成長しています。ヨットライフはもちろん、テニスコート、プール、宿泊施設などが完備した欧米型リゾート・ハーバーとして有名です。
 
 
■海山の概況
 紀伊半島南端の潮岬と、志摩半島の中間に位置し、東南東は黒潮洗う太平洋に面し、西は大台ケ原山系の山岳に囲まれています。気候は冬暖かく、夏は涼しい海洋性ですが、地形上内陸性気候の性質をもっており、全国屈指の多雨地帯です。面積は146.22km2で、その約90.6%が山林で占められています。
 昭和29年8月1日町村合併に船津村、相賀町、引本町、桂城村の4町村が合体合併して「海山町」が誕生して、現在に至っています。「都市機能を備えた緑濃き町づくり」を推進しています。臨海地帯は古くから鰹漁が盛んで、その良質の鰹節は全国的に有名です。海山町はその名の通り山と海のある美しい町です。深い入り江に囲まれた漁港がいくつかあり、遠洋漁業や真珠やカキなど養殖漁業も盛んです、また大台ケ原の山頂から東側の広大な森林は林業の盛んな町です。
 
 
[キャンプ inn 海山]
 5〜8人用のコテージと川沿い、林間のオートサイトがある人気のキャンプ場。温水シャワー、ランドリー、売店など設備は十分です。20m級のヒノキ林のなかでゆったりハンモックで過ごすのもお勧め。カヌーや自転車のレンタルもあります。
(パンフレットでの紹介文一部引用;
 
 
■尾鷲の概況
 尾鷲市には“尾鷲よいとこ朝日をうけて、浦で五丈の網を曳く”と民謡尾鷲節にうたわれる浦々が、熊野灘のリアス式海岸に点在します。浦々には天然の良港があり、尾鷲港をはじめ九つの漁港を中心に近海・遠洋・沿岸漁業を営みながら発展してきました。近年は「つくり育てる漁業」としてマダイの生産量も全国でも上位を占めるとともに、品質においてもトップブランドとして位置づけられています。
 黒潮流れる熊野灘に面した尾鷲湾は、海の幸があがる良港として、また尾鷲ヒノキの積み出し港として栄えてきました。現在も、東紀州の漁業の中心で、朝、水揚げされた魚で市場は賑わいを見せています。水産加工も盛んで、カラスミや干物を扱う商店も多く、魚を運ぶトラックが行き交い、大きな冷凍工場が建ち並んでいます。
 







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