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全国各地の取り組み
■鹿児島県 種子島
■実施日:平成15年(2003年)8月24日(日)晴れ
■コース:南種子町竹崎海岸〜島間〜浜津脇〜住吉〜西之表
■主催:種子島海交流実行委員会
■共催:NPOさつま、NPO法人ジュントス、種子島を楽しくする会、NPO法人いきいきハウスおたつめたつ、
■使用艇:遊漁船「豊生丸」(豊生岩元船長)、並走船2艇
 
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■いきさつ
 NPO地域交流センターは、これまで種子島の島興しに協力してきており、その中で、「島を楽しくする会」「NPOジュントス」「MAP」「NPOおたつめたつ」「NPOさつま」などの当地の市民グループと関係を築いてきた。彼らに海交流と「海・島の駅」の相談を持ちかけたところ、協力することを快諾してくれた。
 開催日時は海交流の素晴らしさを多くの方に知っていただこうということで、種子島の一大イベントである「鉄砲祭り」当日に、併せて実施することになった。このイベントは種子島で、毎年、8月の第4日曜日に行われている。
 当日は、鉄砲伝来時の難破船曳航ルートを子供達に体験させるべく、竹崎港〜島間港〜浜津脇港〜住吉港〜西之表港と、火縄銃のレプリカをリレー形式で引渡しながら実施し、総勢40名の子供達が楽しんだ。
 海交流は、南種子町、中種子町、西之表町の有志で連携して行うことになった。というのも、今年は種子島の南種子町の門倉崎に鉄砲がもたらされて、460周年にあたるからである。そこで、海交流を行い、島内3つの町で連携しようということになったのである。
 当日の交流は、まず西之表に集まり、そこから港を使って南種子、中種子、西之表のそれぞれの港を巡ることになった。
 この会を調整したのが、西之表にいるNPO法人ジュントスであった。そこの専任理事を務める種子島秀洲氏は、先祖が種子島の領主である。
 
■行程:
7:00 西之表港出発
9:00 竹崎港着
9:30 竹崎港集合式典
10:00 竹崎海岸出航(海交流フラッグ掲揚)
11:00 島間港(ポルトガルはっぴ・レプリカ火縄銃を次区間乗船者にリレー)
12:00 浜津脇港( 〃 )
13:00 住吉港( 〃 )
13:30 西之表港到着
(海交流フラッグ受け渡し)
14:30 鉄砲祭り式典参加(陸南蛮船に乗船、火縄銃レプリカ殿様献上)
 
遊漁船 豊生丸
 
■種子島の概況
 歴史でお馴染み、日本で最初にポルトガル船によって鉄砲がもたらされた地である「種子島」。種子島は、一般に山地・台地が多く、海抜は最高282.3mです。種子島の面積は、453.83km2で日本の有人離島の中では5番目に大きな島となっています(架橋により本土との往来が可能な島は除く)。
 「たねがしま」は、宝満宮紀によれば「雌雄神がこの島に降りて初めて稲のたねを蒔かれたので、種子島という」とあり、また浦田神社縁起によると、「『いざなぎ』『いざなみ』の両神が、海原をかきまわし、島をつくった。その島から『いざなみ』は竜宮城へ行き、五穀のたねをもらって帰り、この島に初めて種まきを教えた。それからこの島を『たねがしま』と言うようになった」とされています。
 種子島は古くから日本本土と琉球・中国・東南アジア・インド・西欧等との「海の道」で結ばれ、交易の接点として重要な役割を果たしてきました。天文12年(1543年)8月25日、九州南方の種子島にやってきた一隻の中国船に、ポルトガル人フランシスコ・ゼイモトが便乗していました。彼の持っていた鉄砲に着目した時の島主種子島時堯は金2,000両を投じてこれを譲り受け、使用法を教わる。鉄砲の威力を知った時堯は、種子島在往の鍛冶・八板金兵衛清定に命じて早速その複製を作らせました。これより、鉄砲の製作は、またたくまに全国にひろがり、やがて滋賀県国友や、大阪府堺などで大量に作られるようになりました。
 日本で最初に鉄砲が伝来したのを記念して毎年開催される種子島「鉄砲まつり」は、7月の第4日曜日には勇壮な海を渡る「太鼓山行列」をメインに、華やかな「女山車」、かわいらしい子ども達による「子どもみこし」が『種子島夏祭り』と称して行われます。また、8月の第4日曜日には『種子島鉄砲まつり』として、伝来当時に馴染む深い人々に扮した南蛮行列、子どもから大人まで持ち前の芸を披露する演芸大会が行われ、そしてまつりのフィナーレを飾る約2000発の花火大会が夏の夜空を舞台に繰り広げられます。
 
■竹崎海岸の概況
 竹崎海岸のある南種子町は、東西南の三方を海に囲まれ、その透明度の高い海に代表される自然に恵まれたすばらしいところです。1543年(天文12年)、ポルトガル船が最南端の門倉崎に漂着し、鉄砲伝来の地として歴史的な由来を持ちます。現在は、日本の科学技術の粋を集めた種子島宇宙センターがあり、歴史と未来が共存する町です。勿論、サーフィン等のマリンスポーツも盛んで、竹崎海岸はダイビングスポットとしておすすめとされています。トコブシやミズイカ、イセエビ等の海の幸も美味しい。
 
 
■島間港の概況
 西之表市の海岸は磯の発達が見られ、ところによっては小規模な海岸砂丘も存在します。島間港は種子島の西海岸南部に位置している地方港湾であり、屋久島宮之浦港と口永良部島とを結ぶ定期フェリーが就航しています。島の南端には宇宙開発事業団の種子島宇宙センターがあり、ここで打ち上げるロケット本体やその他部材のほとんどは島間港で取扱われています。また、国内の大型観光船が多数寄港しています。
 







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