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6. 社会福祉法人とは
 社会福祉事業を行うことを目的として社会福祉法の定めるところにより設立された法人をいう。社会福祉法人は民法による公益法人の不備を補正するものとして特別に創設された公益性の高い法人である。そのため、(1)社会福祉法人以外の者は名称中に「社会福祉法人」又はこれに紛らわしい文字を用いてはならないこと、(2)自主的にその経営基盤の強化を図るとともに、その提供するサービスの質の向上及び事業経営の透明性の確保を図らなければならないこと、(3)社会福祉事業を行うに必要な資産をそなえなければならないこと、(4)社会福祉事業の他に公益事業又は収益事業を行うこともできるが、特別の会計として経理すること、(5)役員の欠格事由が厳格であること、(6)国又は地方公共団体による助成及び監督があること、(7)税制上の優遇措置がとられていること、等の特徴がある。
 
福祉人材センター
 社会福祉事業従事者の確保を図ることを目的として設立された社会福祉法人であって、社会福祉法に基づき指定されたものをいう。社会福祉に関する啓発、研修、人材の登録、斡旋及び社会福祉事業経営者に対する相談等を行う都道府県福祉人材センターとその事業を支援する中央福祉人材センターがある。都道府県人材福祉センターは厚生大臣により全国を通じて1個に限り指定される。
 
福祉人材バンク
 地域住民に対し、福祉サービスに対する理解と関心を高め、社会福祉を目的とする事業への就労を促進するための啓発・広報事業をはじめ講習会の開催、就労斡旋事業を行う。都道府県福祉人材センターの支所として位置づけられ、市町村社会福祉協議会等に設置されている。
 
 本来の意味は、英語では志願兵(者)、義勇兵で、国語では篤志奉仕者、民間奉仕者と訳されている。今日では社会福祉活動に無報酬で、善意性、自発性に基づいて技術的援助、時間と労力を提供する民間奉仕者をいう。ボランティアは施設ボランティア、地域ボランティア、労力ボランティア、管理ボランティアに類別される。ボランティアは善意と愛情だけでなく、教育・訓練を受け計画・組織された方針によって活動するものもあり、管理者、補助者の二種類である。ボランティア活動を促進する機関としては、昭和30年に徳島県で始められた善意銀行(地域によっては愛情銀行、福祉協力センター、ボランティアセンター等といっている)が全国に広まり、これはボランティアのサービスや寄付金品を預託し、これを必要な人や機関に斡旋するものである。個人又はグループ活動では(1)手話、点訳、学習指導、理美容、電気、大工、茶、華道指導などの技術援助。(2)児童・高齢者などの介護、話し相手、オムツたたみ、施設の清掃等の自己の労力、時間の提供。(3)一日里親、留学生招待、施設提供、献血、献体、旅行、観劇招待等の奉仕活動がある。最近では相互扶助の立場から対象者からサービスに必要な実費や安い会費などを徴集する有償ボランティア制度も見られ、ボランティアの内容は広がってきている。
 
ボランティア活動の特性
◎自発性 自分の意志で活動する
◎無償性 活動の対価を求めない
◎社会性 「共に生きる」という地域の仲間意識
◎継続性 細く長く無理せずに
◎創造性 豊かな福祉社会づくりをめざす
 ボランティア活動は、以上の5つの性格を備えている活動であり、ボランティア活動の5原則といわれています。
 
ボランティアの四原則(理念性)
(1)無報酬で行うこと (無償性)
(2)自発的(自主的)に行うこと (自発牲)
(3)強制されないこと (任意性)
(4)人のために行うこと (奉仕性)
1. 心
2. 時間
3. 労力
4. 技術
5. 情報
6. 金銭
7. 物品
8. 場所
 それぞれ提供できるものを出し合い、相互に連携し、助け合い、支え会う、まちづくりをしていく事が大切。
 
こんなボランティアは嫌われます
◎やってやるボラ
 「無償でやってやるんだ」という顔をして、相手の心を傷つける。
◎言うだけボラ
 有言不実行、グループに顔を出しては、いろいろ言うが、自分ではやらない。また、活動に行くといって勝手に休む。
◎自己中心主義ボラ
 対象(活動の)やグループがなにを求めているかよりも、自分の生き甲斐、活動の内容にのみ興味をもったり、活動の仕方ばかりを考えている。
 
阪神淡路大震災を契機としたボランティア活動
 1995年(平成7年)1月17日午前5時46分に発生したマグニチュード7.2の阪神淡路大震災。この時のボランティア活動を日本ではボランティア元年という。阪神淡路大震災では延べ147万人を超える人々が何らかのボランティアとして救援活動に参加し、ボランティアの意義と役割が改めて認識され、社会的に関心が高まった。(死者6,425人、行方不明2人、負傷者43,772人、家屋全半壊201,620棟、火災発生285件)
その他の主なボランティア活動
(1)平成5年7月12日奥尻島地震(北海道南西沖地震、死者202人)マグニチュード7.8
(2)大正12年9月1日関東大震災
(3)日本海のロシア貨物船重油流出事件でボランティアが全国より参加し延27万人になった。1997年1月2日(平成9年)隠岐島沖でロシアタンカー沈没による重油流出。
 
ボランティア基金
 ボランティア活動の安定的かつ継続的展開を資金で支える基金。全国レベル、都道府県、指定都市レベル、市町村レベルに社会福祉の分野における民間奉仕活動の振興を目的として、社会福祉法人又は一定の民間法人に設定され、(1)個々のボランティア活動団体に対する活動費の助成。(2)移動入浴車等ボランティア活動関係資器材の購入費の助成。(3)社会福祉協議会が行うボランティアの養成、研修費、事業費の助成等を行っている。
 
ボランティアコーディネーター
 一般には「ボランティア調整担当者」と訳される。ボランティアセンターをはじめ、ボランティア活動の推進にかかわる関係機関、団体、施設等に配置されている、有給又は無給の職員をいう。具体的には、ボランティアの需給調整、情報提供、養成教育、調査研究等の役割を果たすことによって、ボランティア活動の活性化を目指す立場にある。近年では、ボランティアの養成教育と同時にボランティアコーディネーターの養成が求められている。
 
ボランティアセンター
 ボランティア活動を支援するために社会福祉協議会に設置されている機関。全国レベルでは全国社会福祉協議会に中央ボランティアセンターが設置されているが、都道府県レベルでは都道府県社協に都道府県ボランティアセンターが、市町村社協レベルでは市町村ボランティアセンターがそれぞれ設置されている。
 
ボランティア活動保険
 ボランティア活動中の様々な事故やケガや賠償責任を補償するもので、活動の中には学習会や会議等も含まれる。又活動場所と自宅との往復途上の事故も対象となり、ボランティア自身の食中毒や特定感染症も含まれるといった、ボランティア活動には欠かせない保険。又台風や風水害や天災(地震、噴火、津波)によるケガも保険によって補償される。但し、ボランティア活動が社会福祉協議会に登録又は委嘱されていることが必要。ボランティア個人又はボランティアグループ、NPO法人又はその所属の無償のボランティアなどが加入できます。又保険金を支払いできないケースもありますので、詳しくは社会福祉協議会にお問い合わせ下さい。
 
この保険での保障内容
  保険金の
種類
Aプラン Bプラン Cプラン
傷害事故 死亡保険金 1115.3万円 2302.1万円 3521.9万円
後遺障害保険金 1115.3万円
(限度額)
2302.1万円
(限度額)
3521.9万円
(限度額)
入院保険金
(1日につき)
5,900円 8,700円 11,000円
通院保険金
(1日につき)
3,800円 5,600円 7,600円
手術保険金 入院保険金をお支払いする場合で、手術を受けたとき入院保険金日額に手術の種類に応じた倍率を乗じた額を上乗せしてお支払いします。
賠償事故 賠償責任保険金
(対人・対物共通)
4億円
(限度額)
4.5億円
(限度額)
3億円
(限度額)
掛金
(年間)
基本タイプ
天災タイプ
A300円
A630円
B500円
B1,110円
C700円
C1,590円
 
(平成10年3月19日成立 平成10年12月1日施行)
 
(1)「NPO」の略称と呼称
 「NPO」とは英語のNon Profit Organizationの略で日本語では民間非営利団体と呼ばれています。
(2)「NPO」に相当する団体は約36万2,000団体
 ボランティア団体などの法人格を持たない団体は、約8万6000団体あります。また、非営利団体と広義にとらえると、この他にも民法による財団法人、社団法人、特別法による社会福祉法人、学校法人、宗教法人、医療法人など、法人格を有するNPOが約26万団体、農業協同組合、消費生活協同組合(生協)、管理組合法人、認可地緑団体といった団体が約1万6,000団体あります。こうした団体を含めると総数では36万2,000団体を超える数になります。
(3)特定非営利活動とは
 次の17分野に当てはまる活動をいいます。
(1)保健、医療または福祉の増進を図る活動
(2)社会教育の推進を図る活動
(3)まちづくりの推進を図る活動
(4)学術文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動
(5)環境の保全を図る活動
(6)災害救援活動
(7)地域安全活動
(8)人権の擁護または平和の推進を図る活動
(9)国際協力の活動
(10)男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
(11)子どもの健全育成を図る活動
(12)情報化社会の発展を図る活動
(13)科学技術の振興を図る活動
(14)経済活動の活性化を図る活動
(15)職業能力の開発または雇用機会の拡充を支援する活動
(16)消費者の保護を図る活動
(17)前各号に掲げる活動を行う団体の運営または活動に関する連絡、助言または援助の活動
 その他不特定かつ多数の利益の増進に寄与することを目的とする活動も合まれます。
 
(4)法人格を持たない団体の活動
 法人格を持たないボランティア団体などの主な活動分野は、「社会福祉系」が全体の37.4%を占めています。まちづくり・むらづくりや防犯活動などを活動内容とする「地域社会系」が16.9%「教育・文化・スポーツ系」が16.8%となっています。
 
(5)「NPO法」誕生の経緯
 平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災で延べ142万人を超えるともいわれるボランティアの活動を契機に、ボランティア団体などの市民活動を支援する社会的な仕組みの必要性が急激に高まりました。平成10年3月19日に「特定非営利活動促進法」として設立し、通常「NPO法」と呼ばれています。
 
(6)「NPO法」法律の目的
 ボランティア活動などの非営利の市民運動の促進を目的として作られた法律です。法律はボランティア・NPO団体などの任意団体に法人格を付与することで活動の発展を促進しようとすることが主な目的となっています。
 近年、文化や福祉、環境保全、国際交流、まちづくりなど様々な分野において社会的な課題に自主的・主体的に取組む民間の非営利組織、いわゆるNPOの活動が活発になってきています。
 少子・高齢化の進行や、環境問題の拡大など社会の抱える問題も多岐にわたっており、様々な問題にきめ細かく対応し、地域の活力を生み出し豊かな社会を創造していくためにはこうした団体の活動が今後、重要な役割を果たしていくものと思われます。
 
(7)対象となる団体
 この法により法人格を取得することが可能な団体は、「特定非営利活動」を行うことを主な目的とし、次の要件を満たす団体です。
(1)営利を目的としないものであること。
(2)社員(社員総会で議決権を有する者)の資格の得喪に関して、不当な条件をつけないこと。
(3)役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の1/3以下であること。
(4)宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと。
(5)特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと。
(6)暴力団でないこと。暴力団又は暴力団員(構成員でなくなった日から5年を経過しない者を含む)の統制の下にある団体でないこと。
(7)10人以上の社員(社員総会で議決権を有する者)がいること。
 
(8)法人格取得によって生じること
 これまでボランティア活動をすすめるグループ・団体などの非営利の未法人の組織は銀行での口座の開設や事務室を借りる時の契約などで、相手にグループ名では断られるケースがよく見られます。そこで、グループや団体がその財産などの帰属させることについて社会的な認知する「法人」という人格を付与していく制度が整備されることになりました。
 法人格取得によって、次のようなことが想定されます。
・社会的な信用の度合いが大きくなります。
・法人としての財産保有、契約行為、銀行口座の開設などが行えます。法人格を取得することで法人が契約の主体となって法人名で契約が行えるようになります。具体的には、事務所の賃貸契約や電話などの契約、不動産や自動車の保有、保険への加入や銀行口座の開設などが考えられます。
・法人格のあることを条件とした助成などの支援の対象となれます。資金助成や事業の委託などを中心として「法人格」の有無が助成の条件となっているものも少なくありません。法人格を取得することは、少なくとも法人格がないということで、「支援の申請ができない」とうことはなくなります。
・納税義務が発生し(自治体によって減免措置が取られる場合もある)、法人税の均等割分や収益事業への課税など、社会的に存在する上での基本的義務が明確にされてきます。(北海道では、特定非営利団体として法人格の認証を受けた団体が収益事業を行っていない場合、その法人税均等割分を免除することとしています)。
・介護保険に関わる居宅指定業者になることをはじめ、行政などとの委託契約などもしやすくなることが考えられます。
・法人の取得手続きに伴う事務負担、さらに情報公開のため、年次報告、税務手続きなど、継続的な事務的負担があります。
・諸規定、会計などの整備を通じ、組織的な運営の確立が促進されることになり、基盤の確立が図られることになります。
 法人の認証については北海道知事(他府県にわたる場合は内閣の総理府)が行うこととなり、その窓口としては、札幌市に主たる事務所を有する団体は、道環境生活部文化・青少年室、札幌市以外に主たる事務所を有する団体は、その地域を管轄する支庁地域政策部環境生活課となりますので、ご承知おきください。







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