吟剣詩舞だより
石川県総連第十六回「吟剣詩舞道祭」開催
昨年十一月二十四日、金沢市の石川県立音楽堂邦楽ホールにおいて(財)日本吟剣詩舞振興会その他のご後援を賜り、恒例の吟剣詩舞道祭と、2003ビエンナーレいしかわ「秋の芸術祭」の共催番組、構成吟剣詩舞“心”思ふ・親・人・国が勇壮・優美に開催された。午前十時開会、国歌斉唱、財団会詩合吟に始まり、第十六回各流統会派合吟コンクール二十五番が日頃の集大成を熱吟、競い合った。次いで本年度コンクール中部大会出場者吟詠・剣詩舞、並びに本年度吟詠コンクール全国大会出場者の発表、役員吟詠剣詩舞と披露された。続いてコンクールの結果発表があり、処々に歓声のあがる中表彰式が執り行なわれ、午前の部が終了した。
午後の部の冒頭に榊原岳水理事長の挨拶があり、大会顧問の山下岳 先生が地域文化功労者として文部科学大臣表彰を受けられた報告があり、満場拍手で先生の功績を称えた。続いて山下先生は構成吟剣詩舞に触れられ、先人先達の詩歌の中にこめられている魂、心の叫びを改めて学び、吟剣詩舞道を志す私共の責務を認識すべきと訴えられた。
三部構成の吟剣詩舞では親思う、人思う、国思う、の思いやる心の表現が見事に舞台上に具現された。最後は榊原岳水理事長が昭和天皇御製“天地の”の朗詠で締めくくり、大盛会裡に終了した。
(事務局)
午後の部の冒頭であいさつされる榊原岳水県総連理事長 |
二代目継承者有志が集う「吟剣詩舞ふたの会」が、一昨年に続き、昨年十二月十三日「アイプラザ豊橋」に於いて、財団法人日本吟剣詩舞振興会、並びに中日新聞社のご後援をいただき、第二回公演「吟剣詩舞 夢舞台」を開催いたしました。
午後一時の開幕と同時にオープニングとして入倉昭星氏をはじめとする各流宗家家元七名による「宝船」を披露、第一部「和漢名詩選 微睡み」では地元の諸先生方にも多数参加していただき、悠久の自然と人の世の無常を吟と舞で綴りました。続いて第二部はやはり時節柄を考慮し、赤穂浪士を題材とした企画構成番組「薄桜の季(ご典医・寺井玄渓の夢)」を、一昨年とは配役を変え、趣も新たに、忠義の士の心を吟と舞でご覧いただきました。満場のお客様の拍手喝采のなか、出演者それぞれが趣向を凝らしたパフォーマンスによるフィナーレ、そして第三回ふたの会公演の開催を力強く宣言する山岡哲山会長の挨拶をもって、幕とさせていただきました。
師走のお忙しい中ご来場いただきましたお客様、また御協力いただきました地元吟剣詩舞道家の諸先生方に心から感謝申し上げるととともに、この公演を続けることにより斯道の発展に貢献することを誓い合い、第二回ふたの会公演「吟剣詩舞夢舞台」を打上とさせていただきました。
(早川鯉將記)
「赤穂義士事録」の一場面。大石内蔵助・入倉昭星氏、吉良上野介・多田正稔氏 |
日 |
時間 |
大会名 |
開催場所 |
責任者 |
3日(土) |
17時00分
〜20時30分 |
少壮吟士吟詠チャリティー
(33回自主研修会) |
岐阜県大垣市
スイトピアセンター文化会館 |
阿部吟鳳 |
4日(日) |
12時00分
〜16時30分 |
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4日(日) |
9時00分
〜17時00分 |
全国吟詠コンクール筑豊地区予選大会 |
飯塚コスモスコモン |
豊島栄陽 |
4日(日) |
9時00分
〜17時00分 |
全国吟詠コンクール豊前地区予選大会 |
椎田町コマーレ |
豊島栄陽 |
11日(日) |
10時00分
〜16時00分 |
全国吟詠剣詩舞コンクール秋田県大会 |
秋田市文化会館 |
吉田嶺耕 |
18日(日) |
10時00分
〜17時00分 |
第43回神武館道場発表会 |
神戸文化ホール 大ホール |
青柳芳寿朗 |
18日(日) |
12時00分
〜17時00分 |
橘流20周年記念公演 |
倉敷市児島文化センター |
橘篁龍 |
25日(日) |
10時00分
〜16時00分 |
春洋流創流65周年記念吟剣詩舞道大会 |
八王子市民会館 |
石川春洋 |
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三月NHK教育テレビ
吟詠放送
「吟詠・春風吹く」
●放送日時
三月十四日(日)
午後三時〇〇分〜同一五分
●吟題と出演者
一、和歌・霞立つ(在原元方)
霞(かすみ)立つ(たつ) 春(はる)の山邊(やまべ)は
とをけれど 吹きくる(ふきくる)風(かぜ)は
花(はな)のかぞする(繰返し)
〈吟〉河田神泉
二、春風 (白居易)
〈吟〉大伊達不朽
三、春日家に還る
(正岡子規)
〈吟〉河野鶴声
四、山中問答(李白)
〈吟〉箕輪録崇
五、幽居即事(石川丈山)
〈吟〉池田嶺煌
清水錦洲
前山紫峰
三月NHKラジオ
FM吟詠放送
「邦楽のひととき」
●放送日時
三月十八日(木)午前十一時〇〇分〜同三〇分
●再放送
三月十九日(金)午前五時二〇分〜同五〇分
●吟題と出演者
一、和歌・ひとはいさ
(紀 貫之)
ひとはいさ 心(こころ)もしらず
ふるさとは 花(はな)ぞむかしの
かににほひける(繰返し)
花を惜しむ(福沢諭吉)
〈吟〉山下岳
二、和歌・春雨の
(凡河内躬恒)
春雨(はるさめ)の ふりそめしより
青柳(あおやぎ)の いとの緑(みどり)ぞ
色(いろ)まさりける(繰返し)
折楊柳 (楊 巨源)
〈吟〉有森芳由
三、時に憩う(良寛)
親を夢む(細井平洲)
〈吟〉犬飼聡風
四、鍾山即事(王安石)
竹里館(王維)
〈吟〉中野吟紫
五、桂林荘雑詠諸生に示す
(その三)
(広瀬淡窓)
山中問答(李白)
〈吟〉前山紫峰
六、寧楽懐古(太宰春台)
〈吟〉奥村龍愛
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