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今月の詩(3)平成十六年度全国吟詠コンクール指定吟題から
【幼年・少年・青年の部】(絶句編)(3)
新涼書を読む
菊池三渓
 
 
《大意》秋の気配はすでに青桐の葉の落ちそめるとき感じられ、新涼の気は早くも郊外の野に忍び寄っている。中空から斜めに簾(すだれ)の半分ほどを照らし出した月の光は、水よりも清らかに澄んでいる。まさに灯火親しむべきの候である。聞こえるものはただ「くつわむし」の声。それを聞きながら書を読むことは最高の楽しみである。
 
【一般一部・二部・三部】(絶句編)(3)
偶感
西郷南洲
 
 
《大意》幾たびか辛苦艱難を経験して志が初めて堅くなり、不屈の精神が養われるのである。男子としては、玉となって砕けるとも、瓦となって生命を全うすることを恥辱とするものである。わが家には先祖から伝わった、子孫の守るべきおきてがある。それはご存知かどうか解らないが、子孫のために田畑など財団を残し、安楽に世を送らせるようなことは絶対にしないとの主義である。
(解説など詳細は財財団発行「吟剣詩舞道漢詩集」をご覧ください)
 
吟剣詩舞道吟詠集
吟詠鑑賞並びに剣詩舞コンクール用としての吟詠テープ及びコンパクトディスク(CD)、平成十六年度『吟剣詩舞道吟詠集』の申込みを受け付けています
 
カセットテープ
2,000円(送料別・税込み)
 
コンパクトディスク(CD)
3,000円(送料別・税込み)
 
平成十六年度
全国剣詩舞コンクール指定吟題
《剣舞》
幼年・少年の部
1、西南の役陣中の作 佐々友房
2、大楠公 徳川景山
3、青葉の笛 松口月城
青年・一般の部
4、凱旋 乃木希典
5、垓下の歌 項籍
6、獄中の作 橋本左内
7、壇の浦を過ぐ 村上仏山
8、和歌・わが胸の 平野国臣
《詩舞》
幼年・少年の部
9、清明 杜牧
10、和歌・淡海の海 柿本人麻呂
11、月夜三叉口に舟を泛ぶ 高野蘭亭
青年・一般の部
12、三樹の酒亭に遊ぶ 菊池渓琴
13、峨眉山月の歌 李白
14、辞世 吉田松陰
15、母を憶う 頼山陽
16、和歌・天つ風 僧正遍昭
 
テープ及びCD収録曲
B面(テープの場合) A面(テープの場合)
清明 〈吟〉久保草風 西南の役陣中の作 〈吟〉前山紫峰
和歌・淡海の海 〈朗詠〉中野吟紫 大楠公 〈吟〉梶田鷹巌
月夜三叉口に舟を泛ぶ 〈吟〉大伊達不朽 青葉の笛 〈吟〉八代光晃子
三樹の酒亭に遊ぶ 〈吟〉北瀬美岳 凱旋 〈吟〉矢田星旺
峨眉山月の歌 〈吟〉池田菖黎 垓下の歌 〈吟〉清水錦洲
辞世 〈吟〉小林北鵬 獄中の作 〈吟〉木村岳尚
母を憶う 〈吟〉辰巳快水 壇の浦を過ぐ 〈吟〉田邑嘉風
和歌・天つ風 〈朗詠〉米木耿泉 和歌・わが胸の 〈朗詠〉 吉村應洲
《鑑賞吟》
国望の歌 〈吟〉笹川鎮江
《鑑賞吟》
楠公墓前の作(節録) 〈吟〉笹川鎮江
九月十五夜 〈吟〉笹川鎮江 春望 〈吟〉笹川鎮江
■編曲 舩川利夫 ■伴奏 箏・石垣清美 十七絃・井原潤子 尺八・河野正明
■監修・制作 ■財団法人 日本吟剣詩舞振興会
 
●ご希望の方は所属の都道府県総連盟へ
 ご購入のご予約は財団公認都道府県総連盟の事務局で受け付けています。希望される方は、所属の連盟へお申し込みください。
 なお、このテープは財団主催、平成十六年度全国剣詩舞コンクールで使用されます。
 
青少年発表大会
運営もすべて青少年で
 平成十五年度神奈川県総連「青少年発表大会」が、去る八月三日横浜市の瀬谷公会堂にて開催された。
 青少年代表による開会のことばに始まり、西形興信大会会長からの「少子化の時代を迎えた今日ではありますが、日本古来の伝統芸術と日本文化の心を、次代を担う若人に伝承して行く事が責務であり、これからも惜しみない応援をします」との励ましの言葉があり、杉山陽風大会委員長からは、青少年犯罪が多発している昨今、ナンバーワンよりも若い世代から個性豊かなオンリーワンを目指して頑張って下さいとの挨拶があった。横山岳精大会名誉会長からの祝電とメッセージが披露された。
 
大会役員、出演者全員が記念撮影
 
 幼少青年の吟詠・剣詩舞・構成吟と続き、参加者には、東日本地区の吟詠・剣詩舞コンクールに出場された実力者も多く、感動を与えてくれた大会であった。大会の司会は勿論、構成吟のナレーターに至るすべての役割を青少年の皆さんで担当し、有意義な大会であった。これらの体験が今後の社会活動に大きく反映される事を期待したい。
(青少年大会記録部)







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