金井心將・群馬県総連理事長
県教育文化功労賞を受賞
このたび、財団理事を務める金井心將・群馬県総連理事長が、永年にわたる地道な吟剣詩舞活動を高く評価され、群馬県知事から「群馬県総合表彰」(教育文化功労賞)を贈られる栄に輝きました。
県総合表彰を受けた金井心將・群馬県総連理事長(上)と、表彰状・記念銀杯(下) |
群馬県総合表彰は、さまざまな分野で永く地道に活動を続けられ、県民生活の充実と、地域の芸術文化向上に貢献した功績が顕著な者にのみ贈られるもので、県知事が授与する表彰の中でも最高位のものです。数ある文化団体の中から吟剣詩舞道の普及振興に専念された金井心將理事長の活躍が評価されたことは、理事長のお人柄もさることながら、吟剣詩舞道全体が社会から高く評価されていることを示すものでもあり、私たちにとっても大変に嬉しいことです。
金井理事長は昭和四十年に岳心流初代宗家土田岳心先生の門を叩き、本格的な吟詠を始めましたが、もともと素地があり、間もなく吟詠同好会を結成してその指導に携わったのが今日の心彰流に発展したものです。
群馬県総連にあっては、永く副理事長として歴代の理事長を補佐しておりましたが、平成七年から今日まで理事長の重責を果たしております。
群馬県総連と致しましては、財団の「吟剣詩舞大賞」に重ねて「群馬県総合表彰受賞」を祝福するとともにこのような素晴らしい先生を理事長に戴くことを誇りに思い、今後も永くご指導くださいますよう祈るような気持ちで願っております。
(群馬県総連事務局 米山祥煌)
みちのくの歴史に、ひときわの名を残す港町酒田で、六月八日、日本九重流詩吟第三十回吟詠大会が開催された。財団本部の花に飾られた会場は、終日満席の熱気に包まれ、遠く県内外よりご来臨賜った方々も、青く揺れる稲田の彼方、残雪まばゆい月山、鳥海山に最上川、日本海と続く初夏の輝きを、そのまま凛と力みなぎる吟声に織りなして、大会に華を添えて下さった。
本大会は創流九十五年、三代宗家・茂木宋洲継承三十周年を記念し、また今年山形で開催される国民文化祭やまがた2003・全国吟詠剣詩舞道祭の自主協賛の意義ある大会となった。当日は会員競吟六十四番の他、選抜吟者による構成吟「愛吟・乃木希典大人」、ご賛助各流による全国名流吟詠大会、ご来賓各位による剣詩舞吟詠が披露されたが、聞きごたえ充分の名流吟、ビデオ映像を活用した構成吟には、格別の感動があった。
当流は乃木希典閣下より流名を拝受。日本精神の護持と作興を願い、世界人類平和のために“真心”をつくす精神文化育成を中核に、正則吟法を掲げ精進している。茂木宗家は財団創始会長・笹川良一先生、同二代会長・笹川鎮江先生をこの上なく敬愛し続けられ、今年卒寿。棹尾を飾った湯沢天真作「日本精神」にも凛烈の気迫溢れる吟声で詩情を訴えられた。
世情変動激しい昨今なるが故に、真に残すべき価値ある文化は真心を尽くして大切にすべきと吟道を称揚されたお祝辞を、全員体感した記念大会であった。
(文責・日本九重流詩吟学会会長 東山穆洲)
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