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表紙説明
名詩の周辺
 
偶成(松平春嶽)
福井・福井市
 松平春嶽は、幕末の福井藩主。田安家に生まれ、将軍家慶の命により福井藩主松平斉善の養子となりました。本名は慶永、春嶽は号です。嘉永六年(一八五三)ペリーが浦賀に来航し、その衝撃から、春嶽はいち早く富国強兵へと藩政の改革に着手します。橋本左内を登用し、横井小楠を顧問とするなど、藩の殖産興業、開国貿易、軍備強化を柱とした改革を強力に推進しました。
 また、実子のない将軍家定の後嗣として、一橋慶喜を擁立、さらに幕末の兵制の改革等について上申するなど種々の提案も、時の大老井伊直弼に受け入れられず、反対派として「安政の大獄」では謹慎を命ぜられてしまいます。
 しかし、万延元年(一八六〇)、桜田門外の変によって井伊が暗殺されると、謹慎を解かれ、将軍となった慶喜に大政奉還をすすめ、断行するなど、幕末から明治にかけて大いに政治力を発揮しました。
 福井神社は、名君といわれたその松平春嶽を祀る神社で、昭和十八年に創建、戦災で焼失しましたが、昭和三十二年福井大学工学部の設計で近代的建築に生まれ変わった全国的にも珍しい神社です。場所は福井城跡の西側、お堀のすぐそばにあります。
(福井神社・神井城跡=JR北陸本線福井駅から徒歩約10分)
 
おことわり
(1)「今月の詩」は平成16年度吟詠コンクール課題吟が決まるまで休載。9月号から再開の予定です。(2)「日本漢詩史」は誌面の都合により今月号は休載します。
 
取材―株式会社 サークオン
 
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水六訓
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの量あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
笹川良一
 
明日への提言
今秋の第三十六回武道館大会は故笹川鎮江財団二代会長の追悼大会とします
河田和良
 
 
 六月七日(土)、東京・三田の笹川記念会館で財団本部の決算総会(理事会、評議員会)を開催しますと、翌八日(日)には、同会館国際ホールで開かれた東京都総連盟(吉見芳蘭新理事長)の創立二十五周年記念・東京都吟剣詩舞道大会に出席しました。
 東京都総連盟は財団二代会長笹川鎮江先生のお膝元でもあった関係で、笹川先生は、総連盟結成以来、同総連盟の最高顧問として大所高所から、なみなみならぬご指導を賜ってきたとうかがっております。
 大会は、開会に先立って行なわれた笹川鎮江先生のご冥福を祈っての黙祷に始まり、厳粛のうちにも、和気あいあいとした雰囲気の中で進行し、関係皆様の強い結束と今後への意欲が感じられるすばらしい大会でした。
 また、六月七日(土)の財団決算総会に先立って開かれた常任理事会では、今秋、十一月九日(日)に日本武道館で開催される第三十六回全国吟剣詩舞道大会の企画内容についての検討が行なわれ、今年度の大会は、「故笹川鎮江財団二代会長追悼大会」として開催することが決定しました。
 この武道館大会の午前中に予定される合吟コンクールの応募締め切りは六月二十日となっていますが、募集数が少ない場合には、再募集も考えておりますので、一つでも多くの団休の皆様に奮ってご参加くださいますようお願いいたします。
 
十四年度は緊縮・収益強化で切り抜け
財団評議員会、理事会開催
 財団第七十二回評議員会、同第八十九回理事会が六月七日(土)東京三田の笹川記念会館会議室で開催され、平成十四年度事業報告・収支決算などが承認されました。
 
正面、役員席。中央は議長を務めた河田和良会長、その右は議案を説明する鈴木吟亮専務理事
 
吟詠専門委員会規程も承認
 
監査報告を行なう(左から)黒木厚城、益中鵬山両監事
 
 理事会で審議、可決された議案は次の通りです。
一、平成十四年度事業報告及び収支決算の承認に関する件(直前の評議員会で承認)
二、平成十四年度剰余金処分の議決に関する件
三、吟詠専門委員会規程制定の議決に関する件
 これらの議案審議に先立ち、鈴木吟亮専務理事から大要つぎのような説明がありました。
 
議案を審議する評議員諸氏
 
 平成十四年度事業決算について。収入面で前年度に比べ、基本財産利息収入の減額、日本財団助成金の減額などがあったが、支出面で、財団創立三十五周年記念事業関係経費の節約、月刊誌購読者数の増加など収益事業の促進を図った結果、事業費平衡基金取り崩しの一部取り止め、ならびに青少年育成基金取り崩しを全額取りやめて次年度へ繰り越すことができた。
 吟詠専門委員会規程制定について。財団では剣詩舞部門については、平成二年度に剣詩舞専門委員会規程を制定、同専門委員会を設置して、常任理事会の諮問に応えてもらっているが、吟詠については長年の懸案となっていた。このほど、常任理事会では、吟詠の普及振興の充実と、剣詩舞との相互発展を期するため、剣詩舞専門委員会規定に準じた吟詠専門委員会規程を作成した。
 
平成16年度財団本部行事予定
  行事名 開催場所/所管
平成16年(2004)
5 5 水・祝 平成16年度全国名流吟剣詩舞道大会 静岡市民文化会館
中部地区連協・静岡県総連盟
6 5 財団本部理事会・評議員会 笹川記念会館
財団本部
7 24〜25 土〜日 第2回青年吟剣詩舞道大会 湘南国際村センター
財団本部
8 3 第28回全国高校総合文化祭吟詠剣詩舞部門発表会 阿南市市民会館
徳島県総連盟
8 7〜8 土〜日 平成16年度少壮吟士夏季特別研修会 湘南国際村センター
財団本部
9 12 平成16年度全国剣詩舞コンクール決勝大会 笹川記念会館
東日本地区連協
9 20 月・祝 平成16年度全国吟詠コンクール決勝大会 笹川記念会館
東日本地区連協
11 7 第19回国民文化祭・ふくおか2004全国吟詠剣詩舞道祭 福岡サンパレス
九州地区連協・福岡県総連盟
11 14 第37回全国吟剣詩舞道大会 日本武道館
東日本地区連協
平成17年(2005)
3 12 財団本部理事会・評議員会 笹川記念会館
財団本部
3 13 第33回全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会 笹川記念会館
東日本地区連協
 
月刊誌増部に引き続き努力
 理事会直後に開催された地区連協代表者会議では、前年度に定めた月刊誌地区別目標数に対する成果が発表され、今年度も引き続き二万一千部を目標に努力することを申し合わせました。
 また、平成十六年度の財団主要行事予定が別表のように確認されました。
 
理事会・評議員会会場全景
 
「月刊吟剣詩舞」地区連協別増強目標達成状況
地区連協名 14年6月末設定数 15年6月部数 達成率(%)
北海道 600 277 46.2
東日本 6,000 5,203 86.7
中部 3,000 2,360 78.7
近畿 4,000 2,793 69.8
中国 2,500 2,637 105.5
四国 1,400 855 61.1
九州 3,500 3,078 87.9
合計 21,000 17,203 81.9







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