日本財団 図書館


表紙説明
名詩の周辺
 
親を夢む(細井平洲)
愛知・東海市
 細井平洲は江戸時代中期の儒者。尾張国(愛知県)知多郡平洲(ひらしま)村(現東海市荒尾町)の生まれ。号の由来はここから出ています。家は代々農業を営んでいましたが、平洲は幼時から書を読むことを好み、延享年間名古屋に出て、中西淡淵の叢桂社に学びました。その後長崎などで学び、二十四歳で江戸に嚶鳴館を開塾。武士だけでなく、町民たちにも、生活に密着した学問を説いたと言われています。明和元年(一七六四)、平洲三十七歳のとき、のちの米沢藩主上杉鷹山(上杉治憲・当時十四歳)の師として迎えられ、全力をそそいで教育にあたりました。鷹山は十七歳で藩主になると、平洲の教えを実行、窮乏を極めていた藩財政を一代で立て直し、人づくりを通した農業や産業を振興して、名君とうたわれました。またのち、尾張藩にも迎えられ、藩校である明倫堂の学長となり、藩学の振興に努めました。
 東海市では郷土の偉人である平洲の業績を称えるため「市立平洲記念館」を設立。多くの書籍や書・画・資料等を常時、展示・公開しています。
(東海市立平洲記念館=名古屋より名鉄常滑線太田川駅下車バス又は車で約十五分)
 
 あなたの本誌購読期限はご存じですか? 期限切れとなる一カ月前に購読手続きをお済ませ下さい。期限の見方は本誌最終に載っています
ホームページアドレス〈財団〉http://www.ginken.or.jp 〈本誌〉http://www.ginken.or.jp/monthly
 
水六訓
 
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの糧あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
 
笹川良一
 
財団法人日本吟剣詩舞振興会
会長 笹川鎮江
 
笹川鎮江会長ご逝去、謹んでご冥福をお祈り申し上げます
 財団法人日本吟剣詩舞振興会会長笹川鎮江先生は平成十五年三月十六日午前十一時八分、急性心不全のため、東京・築地の聖路加國際病院でご逝去されました。享年七十九歳でした。心よりお悔みを申し上げますとともに謹んでお知らせ申し上げます。
 また、葬儀並びに告別式につきましては、三月十九日(水)午前十一時三十分から午後一時まで、笹川家と当財団の合同葬により、東京・上野の寛永寺輪王殿において、関係者多数参集のもと、しめやかに執り行われました。
 笹川鎮江会長は「吟詠こそ日本人の心をうたう優れた音楽芸術である」との信念のもとに、ただひたすら吟詠の真髄を究め、お亡くなりになる前日にも病床で吟詠詩「兜」(大野恵造作)を口ずさまれるなど、そのご精進に余念がなかったとうかがっております。
 笹川鎮江会長は笹川良一財団創始会長と同じように生涯現役の心構えで財団法人日本吟剣詩舞振興会の会長として吟剣詩舞道界の先頭に立たれ、私たちを今日まで、ご指導してくださいました。笹川鎮江会長ならではの、このご偉業に心から感謝を申し上げ、ここに関係者皆さまとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
財団法人日本吟剣詩舞振興会
会長職務代行副会長 河田神泉
 
 本誌四月号の編集をすべて完了、印刷に入ったところで笹川鎮江会長の訃報に接することになりましたので、本誌内容の大幅な変更はできませんでした。五月号に笹川鎮江会長の追悼特集を組ませていただく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。
(編集部)
 
新年度財団役員決まる
―財団評議員会・理事会開催―
 財団法人日本吟剣詩舞振興会・第七十一回評議員会および第八十七回理事会が、平成十五年三月八日、東京三田の笹川記念会館で開催されました。
 笹川鎮江会長病気入院中であったため河田神泉会長代行が議長となり、評議員会では
一、平成十五年度事業計画及び収支予算の議決に関する件
二、理事、監事選任の議決に関する件
が審議され、別項のように議決されました。
 続いて開かれた理事会では
一、平成十五年度事業計画及び収支予算の議決に関する件
二、評議員選出の議決に関する件
三、新理事による会長、副会長、専務理事、常任理事の互選に関する件
四、新理事の評議員を兼任することの議決に関する件
五、顧問、元老、相談役、参与の選出の議決に関する件
六、各地区連絡協議会の議長、幹事長、書記長の選出の議決に関する件
が審議されました。
 新年度事業計画、同予算案は議案どおり可決、また先の評議員会で選任された理事の中から、次年度の本部執行部役員(会長、副会長、専務理事、常任理事)が決まるなど、各議案の役員が次のように決まりました。
 なお現在、評議員に就任している多田鶯霊(大分)、仲尾華城(和歌山)、吉永款泉(島根)、植島昊春(東京)、坂元岳盛(鹿児島)の五氏は、相談役に推薦されることが、理事会で決まりました。
 また、新理事による会長、副会長、専務理事、常任理事の互選にあわせて常任理事会オブザーバーとして多田正満理事(剣詩舞専門委員会担当)、菅原雪山理事(吟詠普及専門委員会担当)及び箕輪緑崇新理事(吟詠指導専門委員会担当)が選任されるとともに、常勤理事(事務局長)に矢萩保三理事が引続き選任されました。相談役、参与は本誌五月号以降に掲載します。
 
河田神泉議長のあいさつ
 
議案を審議する理事・評議員諸氏
 
新年度役員=順不同= *任期はいずれも平成十五年三月三十一日〜十七年三月三十一日(理事で◎は評議員兼任)
会長
◎笹川 鎮江(東京)
 
副会長
◎河田 神泉(岡山)
 
専務理事
◎鈴木 吟亮(東京)
 
常任理事
◎入倉 昭星(愛知)
◎工藤 龍堂(東京)
◎田口 實凰(京都)
新任
◎坂本 岳雄(宮崎)
 
理事
◎益中 櫻月(熊本)
◎山岡 哲山(兵庫)
矢萩 保三(東京)
◎小倉 契秀(神奈川)
◎河野 鶴洲(福岡)
◎榊原 靜芳(埼玉)
◎小幡 神叡(愛知)
◎金井 心彰(群馬)
◎西出 廣洲(奈良)
多田 正満(大阪)
山中 梅鈴(熊本)
臼杵 鷺泉(香川)
渡辺 国城(京都)
西形 興信(神楽川)
太田 修道(千葉)
大本 旭章(岡山)
梅田賀久秀(広島)
清水 照鵬(愛知)
椎野 瑞城(徳島)
福永 瀧霊(大分)
菅原 雪山(東京)
〔以上再任二十八名〕
菊池 吟正(東京)
松永 悠楓(栃木)
早淵 鯉操(兵庫)
石濱 陽明(愛知)
石丸 翠風(愛媛)
箕輪 緑崇(大阪)
宮原 伯州(北海道)
〔以上新任七名・理事計三十五名〕
 
監事
黒木 厚城(滋賀)
楠 誠風(香川)
〔以上再任二名〕
益中 鵬山(熊本)
〔以上新任一名・監事計三名〕
 
評議員
藤谷 伸洲(大阪)
井川 賀彗(兵庫)
藤上 南山(岡山)
一木 湖舟(山口)
野口 節風(福岡)
藤原 摂楠(兵庫)
平形 鴻成(東京)
川元 研煌(山口)
杉浦 容楓(愛知)
青柳芳寿朗(兵庫)
鈴木 凱山(栃木)
北川 哲水(奈良)
矢沢 凰慶(神奈川)
大石 晨煌(東京)
小松 大獅(山梨)
西 岳栄(長崎)
伊東 昂峰(熊本)
麦島 松春(北海道)
阿部 昭馨(静岡)
星野 紫虹(神奈川)
矢間 紫水(大阪)
沼崎 星掌(東京)
山下 岳(石川)
日枝 師鵬(岡山)
松阪 翠風(奈良)
宮崎 静女(山口)
増田 岳功(大阪)
三島 賀蓉(広島)
吉見 芳蘭(東京)
安倍 秀風(京都)
石川 春洋(東京)
榊原 静慧(東京)
二神 清竜(愛媛)
飯森 寿岳(長野)
武田 禧洲(愛知)
佐野 白苑(神奈川)
多田 正稔(大阪)
久保田信風(岐阜)
豊島 栄陽(福岡)
松岡 吟(北海道)
八木 瑞堂(徳島)
深澤 吉翠(千葉)
野中 秀鳳(高知)
〔以上再任四十三名〕
後藤 岳瑩(大分)
八代 輝霊(宮崎)
小林 北鵬(茨城)
林 鳳俊(北海道)
伊東 鷺伸(大阪)
小野光翠扇(大分)
坪井 浤洲(和歌山)
宮田 実龍(大阪)
北島 雅山(佐賀)
柴崎 寛山(広島)
増田 鵬泉(大阪)
内田 隆洲(埼玉)
田村天聖月(石川)
中山 賢風(北海道)
山路 泰洲(三重)
森川 精修(神奈川)
前島 昊龍(東京)
岡田 翠松(愛媛)
横田 岳(埼玉)
〔以上新任十九名・評議員計六十二名〕
 
顧問
深田 光霊(大分)
横山 岳精(神奈川)
竹末 岳陽(長崎)
〔以上顧問三名〕
 
元老
坂本 坦道(東京)
菅原 雪翁(東京)
妻木 正麟(神奈川)
後藤 岳星(大分)
伊東 秀峰(熊本)
浦口 鉄男(北海道)
篠崎 興國(神奈川)
筒井 香隆(神楽川)
肥後 玉翠(東京)
伊東 晃霊(大分)
新村 精道(東京)
岸田 静洲(広島)
武田 静宗(京都)
妻鳥 克風(東京)
八島 紫海(大阪)
野田 紫水(熊本)
松尾 鷺恵(大阪)
荒木 清峰(兵庫)
大西 麗風(香川)
濱田 哲城(大阪)
河野 吼山(広島)
石丸 清泉(愛媛)
野崎 瑞鳳(徳島)
小山 凰慧(東京)
〔以上再任二十四名〕
高群 華要(福岡)
伊藤 竹外(愛媛)
高木 残峰(愛知)
桂 心豊(北海道)
辻本 實峰(大阪)
岡田 霞穂(東京)
〔以上新任六名・元老計三十名〕
 
地区連絡協議会三役
(再=再任、新=新任)
▽北海道地区
議長
宮原 伯州(新)
幹事長
中山 賢風(新)
書記長
麦島 松春(再)
▽東日本地区
議長
鈴木 吟亮(再)
幹事長
工藤 龍堂(再)
書記長
菊池 吟正(再)
▽中部地区
議長
入倉 昭星(新)
幹事長
小幡 神叡(新)
書記長
石濱 陽明(新)
▽近畿地区
議長
山岡 哲山(再)
幹事長
田口 實凰(再)
書記長
西出 廣洲(再)
▽中国地区
議長
河田 神泉(再)
幹事長
大本 旭章(再)
書記長
梅田賀久秀(再)
▽四国地区
議長
臼杵 鷺泉(新)
幹事長
椎野 瑞城(新)
書記長
石丸 翠風(新)
▽九州地区
議長
坂本 岳雄(新)
幹事長
福永 瀧霊(新)
書記長
益中 鵬山(新)







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION