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5 これからの活動についての考察
老人との交流
 ショートステイ、ケアプラザとの交流は、今までどおり続けていきたいと思います。
 また、来年度には特別養護老人ホームが近くに開設されます。ショートステイやケアプラザは毎回利用する老人が変わりますが、特別養護老人ホームでは収容施設なので同じ方と会える機会が多いのではないかと思います。一人一人の子どもたちが一人一人の老人の方と長期間触れ合うことができるのではないかと期待しています。
 また、地域の元気なお年寄りとの交流を、民生委員の方と相談して計画中です。保育園に来ていただきいっしょに過ごしながら、文化の継承をしていただければと期待します。
 
育児支援サークル「きららっこクラブ」
 多くのニーズに応えきれない、というのが現状です。キャンセル待ちの方は、次の4月まで待っていただくしかありません。また、毎週一貫したプログラムに沿って行っているので、いつからでも参加ができるようにはなっていません。これ以上サークルの数を増やすことも、場所の問題、職員の問題で保育園との両立を考えると難しいでしょう。
 今後、また違った形で、単発の育児講座の開催や保護者の方への場所の提供などを考えていきたいと思います。
 
放課後児童の保育「学童みどり組」
 学童みどり組は、来年度から新しい形の放課後児童クラブヘと移行していきます。保護者の方と2つの保育園、そして小学校との連携の上で、子どもたちに快適な意味ある環境になるように、そして保護者の方が安心して仕事を行えるように援助していければと考えています。
 
6 今後の展望
老人との交流
 保育園のある地域は、横浜市が福祉のための地域として保育園、ショートステイ、地域ケアプラザ、地区センターそして来年度からは特別養護老人ホーム、自閉症の施設などが隣接しています。この近さが、交流を自然に無理なく行えるのではないかと思います。いろいろな人と触れ合うことは、幼児期にはとても意義があります。このような街づくりが他の地域でも増えればよいと思います。
 
育児支援サークル「きららっこクラブ」
 今のような形だけではなく、もっと気軽に遊びに来られるような事業ができればと思います。しかし、スペースと職員の問題で毎日開放するのは難しい状態です。
 隣の地区センターには親子で遊ぶスペースがあり、週に1回相談員の方が来ています。また、福祉保健センターの行っている事業もあるようです。
 今後はそのような機関との連携をして、より地域に密着した子育て支援ができればと考えております。
 
放課後児童の保育
 横浜市は「はまっ子ふれあいスクール」と「放課後児童クラブ」の存在が微妙な形で混在しています。一般的には小学生が放課後を過ごす場ということで、同じように思えるわけです。川崎市では「はまっ子スクール」と同じような「わくわくプラザ」という事業があり、平成15年度から学童(留守家庭児対策事業と川崎市では言います)を統合することになりましたが、学童クラブの保護者の方から反対があるようです。
 本園のある厚木市では、今まであった学童クラブがそのまま小学校の空き教室に移転をしたという形で公設公営の形になりました。問題なくスムーズに移行されました。
 やはり、横浜市では現在の川崎市のように統合を考えていくのか、それともこのまま二元化して行うなら、放課後児童クラブのあり方を検討していく必要があると思います。保育園がこれだけ延長保育などに対応しなければならない状況下では、やはり放課後の子どもたちの問題は早急に考えていかなければなりません。今までのように自然発生的な学童に頼っていくには、熱心な保護者の力が必要になります。そして、それが持続しなければいけません。大変大人数の学童も多いようです。内容も充実していかなければいけないでしょう。そしてその職員のあり方も、身分保障と責任を持って行ってくれる専門家が必要でしょう。専門家といっても、保育士は6歳までの乳幼児の勉強しかしていません。それでよいのか、学校の先生の資格があればよいのか、児童心理や福祉を学んだ方がよいのか、それとも資格がなくても人柄でしょうか。内容も、勉強中心なのか、自主的な活動中心なのか、うまく融合した形が取れるのかなども考えていかなければいけません。たくさんの問題を含んだ学童の問題ですが、全国的にやはり保育園に続く福祉の事業として確立してもらいたいと思います。







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