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保育界(平成16年2月号)

 事業名 保育活動の推進
 団体名 日本保育協会 注目度注目度5


保育時評
園のアイドル「青い目の人形」
和田 信光
 
 大正十五年、梁川町に幼児教育施設増設の要望が高まり、初代園長が境内地に仏教情操保育を主眼とした私立梁川中央幼稚園を開設しました。
 当時の梁川中央幼稚園学則第一条には「本園は学齢前の幼児を収容し専ら体育を重んじ、善良なる精神を養い、本園と家庭との連絡を密にし、以って児童の心身発育を誘導開発することを目的とす」とあります。
 四八人の園児と三人の保母で当時としては、画期的なマリア・モンテッソーリ方式の教具やフレーベルの恩物など新しい視聴覚教材を取り入れ、地方では充実した保育内容でありました(因みに当時の保育料六〇銭、一家より二人以上在園の場合は五〇銭で、保母の初任給は二五円、昭和二年度の予算額は二四一三円五〇銭でした)。
 昭和二年、日本国際児童親善会主催による日米親善人形の交換があり、当園にも一体の青い目のアメリカ人形がプレゼントされ、十一月二三日園児、保護者による盛大な歓迎会が催されました。
 昭和初期の東北農村の深刻な不況は当地方にも強く影響し、保育料の免除、長時間保育等の要望から農繁期託児所の機運がみなぎり、昭和七年四月からは幼稚園内に常設託児所を併設し、更に園舎の一隅に失業者救済を目的に授産場を創設。昭和十八年四月からは戦時保育所として、事業内容も大幅に変更され、幼稚園も保育園的な使命感をもつようになりました。
 敗色も濃くなった昭和十九年、園舎の一部が疎開工場に指定、強制占拠され、極度の食料不足など幾多の混乱がありましたが、職員の努力により遊戯室と本堂で終戦まで保育を続けました。
 昭和二三年五月、児童福祉法施行を機会に正式に幼稚園から保育所に切り替え、昭和二三年五月一日付をもって児童福祉施設梁川中央保育園として認可、昭和五九年四月社会福祉法人了寿会に経営移管、現在に至っております。
 今後とも梁川町の児童福祉、幼児教育に職員一致して専念、時代のニーズに即応する保育園づくりに努力したい意向であります。
(福島県梁川町・梁川中央保育園理事長)
 
 
 
平成十六年度保育関係予算(案)の概要について
厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課
 
 平成十六年度予算政府案は平成十五年十二月二十四日に閣議決定された。
 厚生労働省予算案については、一般会計において二十兆一、九一〇億円と前年度に比べて四・二%の増となっている。
 平成十六年度の雇用均等・児童家庭局の予算案は、急速な少子化の進行等を踏まえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ育成される環境を図る「次世代育成支援」に重点的に取り組むこととしている。
 このため子育て家庭支援対策の充実を図るとともに、多様な保育サービスの推進、子育てに配慮した働き方の改革、児童虐待防止対策、母子保健対策、母子家庭等への自立への支援、不妊治療の経済的支援及び新たな小児慢性特定疾患対策の確立など各種の施策を総合的に推進することとしている。
 また、平成十五年度税制改正に関連した「少子化対策の施策」については、与党における合意を踏まえ、児童手当支給対象年齢の見直し、地域における子育て支援事業の体制強化、児童虐待防止対策の充実、不妊治療の経済的支援、新たな小児慢性特定疾患対策の確立など各種の施策の推進を図ることとしており、児童福祉関係予算については前年度予算に比べ、一一五億円増の一兆四二九億円(一・一%増)となっている。
 平成十六年度保育対策関係予算案については、厳しい財政状況の中、多様な子育てニーズに対応するため、新エンゼルプランを積極的に推進するとともに、保育所の待機児童ゼロ作戦の推進を図ることとしている。
 保育対策関係予算案の総額は、三、五〇七億円、前年度に比べ一、三九五億円(△二八・五%)の減額となっており、これは、三位一体の改革に伴い公立保育所の運営費が一般財源化されることになったことによる影響であるが、公立保育所分についても、一般財源化に見合う適切な財源措置が行われることになっている。
 また、日本保育協会に助成する保育所保育士研修等事業費については、五千万円となっている。
 
1 保育所の待機児童ゼロ作戦の推進
 保育所等への受入れ児童数を平成十六年度までに十五万人分拡大する等とする待機児童ゼロ作戦の推進を図るため、必要な保育所運営費や施設整備費の確保を行うとともに、特定保育事業の拡充や家庭的保育事業などの関連施策を実施し、待機児童解消のための施策を推進する。
(1)保育所の受入れ児童数の増大
 待機児童ゼロ作戦を推進するため、新エンゼルプランと合わせて保育所の受入れ児童数を約五万人増加させる。
 また、保育所緊急整備として、新エンゼルプランに基づく多機能保育所等の整備及び保育所受入れ児童数の増大を図るための整備を推進する。
・保育所運営費 九四億円
・保育所緊急整備 二九九億円
(2)特定保育事業の拡充
 親の就労形態の多様化(パート就労の増大等)に伴う子どもの保育需要の変化に対応するため、週に二、三日程度、又は午前か午後のみ必要に応じて柔軟に利用できる特定保育事業の対象年齢を三歳未満から就学前まで拡大する。
・対象児童数
一一、一〇〇人→二八、八〇〇人
・十四億九、二〇〇万円
→二五億五、二〇〇万円
(3)送迎保育ステーション試行事業
 駅前等の利便性の高い場所に送迎保育ステーションを整備し、保育所への送迎サービスを実施。
・一億一〇〇万円
(4)駅前保育サービス提供施設等設置促進事業の拡充
 駅前等の利便性の高い場所に保育サービス提供施設を設置するための環境改善等に必要な準備経費を助成。
・駅から近い場所の要件を緩和し、市町村が保育サービスの供給に効果的と判断した場所においても補助対象とする。
・九億円
(5)認可化移行促進事業
・一億二、八〇〇万円
(6)家庭的保育事業
・六億一、四〇〇万円
 
2 必要なときに利用できる多様な保育サービスの整備
 多様な保育需要に対応するため、新エンゼルプラン等の着実な推進を図る。
(1)延長保育
 保育所の開所時間を超えて実施。
・一一、五〇〇か所
→一三、一〇〇か所
・三一七億五、五〇〇万円
(2)休日保育
 就労形態の多様化に鑑み、日曜・祝日を含め年間を通じて実施。
・五〇〇か所→七五〇か所
・三億八、一〇〇万円
(3)乳児保育促進事業
 乳児の年度途中入所の需要等に応え、乳児保育の推進を図るため、乳児保育のための保育士の加配を行う乳児保育促進事業については、補助か所数確保のため、補助対象期間を六か月から三か月に重点化。
・二、三一〇か所
・八億七千万円
 
3 在宅の乳幼児を含めた子育て支援の推進
 地域における子育て家庭の支援や、緊急的・一時的な保育の推進等を図る。
 
(1)地域子育て支援センター
 地域における子育て家庭を支援するため、育児相談や子育てサークルの支援等を実施。
・二、七〇〇か所→三、〇〇〇か所
・五十億五、一〇〇万円
(2)一時保育促進事業
 専業主婦家庭等の育児疲れの解消や急病等に対応。
・四、五〇〇か所→五、〇〇〇か所
・二五億六、五〇〇万円
(3)保育所地域活動事業
 保育所の有する専門的機能を地域の家庭に開放し地域住民のために活用する事業のうち、保育所分園推進事業の補助対象を増加。
・二〇〇事業→三〇〇事業
・十二億二千万円
 
4 保育所の施設整備
 平成十六年度の社会福祉施設整備費関係予算については、厳しい財政状況下であるが、「活力ある社会・経済の実現に向けた重点四分野」の「公平で安心な高齢化社会・少子化対策」のための施設整備費として、待機児童解消のための保育所の整備、特別養護老人ホーム等の介護関連施設の整備、新障害者プラン施設の整備などに要する経費として、対前年度六・二%増の一、三〇四億円を計上している。
 社会福祉施設整備費は、施設の設置主体別に国庫補助金と国庫負担金に区分され、本補助金の国庫補助対象施設の種類は多数に及んでいる。施設の形態をみても入所型通所型及び利用型の三形態があり、さらに設置主体は公立、私立に分かれている。
 これらの施設の創設、増築、改築及び大規模修繕などの整備が行われる場合に、国庫補助の対象としている。平成十六年度より、初度的な設備整備費等であって施設整備と一体的に整備されるものについても施設整備費の対象としたところである。
(1)施設整備費(再掲)
 保育所の整備については、保育所緊急整備として、二九九億円。
 新エンゼルプランに基づく多機能保育所等の整備及び待機児童ゼロ作戦による保育所受入れ増は、平成十六年度で終了することになるが、昨今の保育需要等に鑑み、平成十七年度以降についても都市部を中心に一定程度の待機児童が存在することが、想定されることから、引き続き多機能保育所等の整備に加え、保育所受入れ児童数の増大を図るための整備の推進を図る。
 このため、与党合意に基づく少子化対策として、待機児童の多い市町村を中心に保育所の緊急整備を行うため、平成十六年度限りの経費として一五〇億円を上乗せした二九九億円を計上。
 さらに、放課後児童クラブや保育所、乳児院等における乳幼児健康支援一時預かり事業の実施場所の整備に要する経費を計上することにより、新エンゼルプランの推進を図ることとしている。
 保育所の施設整備に対する国庫補助金(または国庫負担金)は、他の児童福祉施設等とともに、予算の範囲内で、各年度ごとに各々の施設の緊急度等を勘案して国庫補助が行われることとなっているが、社会福祉法人が設置する保育所等の改築に際しては、防災上の観点から国庫補助の優先採択することとしている。
(2)社会福祉施設整備共通改善事項
・補助金審査の効率化と施設設置者の国庫補助協議申請の事務負担軽減等を図るため、初度的設備(大型遊具も含む)を施設整備費に統合し、事務の簡素合理化を図る。
・国庫補助基準単価について、公共工事コスト縮減対策や建築単価の動向等を踏まえ △三・五%の単価改定を行うとともに、公立文教施設並びに地域区分の見直しを行う。
 以上が社会福祉施設整備費関係予算(案)の概要だが、限られた財源を有効に活用する見地から、老朽施設の実態や近年の入所児童の動向などの状況を踏まえ、真に必要と認められる整備についての協議が望まれる。
(3)特別保育事業等推進施設の助成
 民間において、延長保育等の特別保育事業を実施するために必要な間仕切りや床の張替え、備品の整備に対する助成事業。
・100か所 ・七、五〇〇万円
 
5 保育所運営費の改善
 保育所の運営費は、二、六六五億円、対前年度一、五五五億円の減額。これは、三位一体の改革に伴い公立保育所の運営費が一般財源化されることによる影響であるが、公立保育所分についても、一般財源化に見合う適切な財源措置が行われることになっている。
(1)受入れ児童数の増(再掲)
 新エンゼルプランの低年齢児の受け入れ促進及び待機児童ゼロ作戦を推進するため、保育所受入れ児童数を約五万人増加。
(2)主任保育士専任加算対象施設の拡大
 主任保育士を子どもの受け持ち定数からはずし、地域住民からの保育に関する相談に応じる等の主任保育士業務への専任化を進めるため、特別保育事業等を複数実施し、定員四六人以上の保育所に対し措置されている本加算について、特別保育事業等を複数実施している全ての保育所を対象。(六か月分から満年度分)
 
6 その他の保育サービスの充実
(1)障害児保育環境改善事業
 障害児保育の環境を整えるため、施設の軽微な改修及び遊具等の購入費用の補助を行い、障害児保育の実施体制の確保を図る。
・二〇〇か所→二五〇か所
・八、三〇〇万円
(2)家庭支援推進保育事業
・十一億四、四〇〇万円
(3)保育士養成確保関連
・保育士養成所費(八校 七千万円)
・保育所保育士研修等事業費(五千万円)
・産休代替保育士費等補助金(十二億八、六〇〇万円)
(4)へき地保育所費
・十七億一、七〇〇万円
(5)子育て支援サービス事業については、認可外保育施設の施設長や保育従事者を対象とした事業所内保育施設等保育従事者研修、企業委託型保育サービス事業及び駅型保育試行事業を実施。
 
図書
「どうして私は養子になったの?」
キャロル・リヴィングストン著
庄司 順一訳
 「本書は、養子の子どもに養親が『自分たちは血のつながりのない親子である』ことを伝える、いわゆる『真実告知』の問題を、絵本のかたちで述べたものです。原書は一九七八年にアメリカで刊行され、養子であることを知らされた子どもが感じる様々な疑問に、著者は思いやりをもって答えています。
 子ども向けの本ですが、むしろ里親が『告知』にあたっての基本的な考え方を知るのに役立つ本です(出版社図評)。」
 
 本書は養子縁組について、次のように考えます。
 「あなたが『養子』だということは、あなたの今のお母さんとお父さんが子どもととてもいっしょにくらしたいとのぞんだこと、そしてその子があなたで、あなたはとてもラッキーだということです!」
 多くの方にお読み頂きたい一冊です。
 
定価 三、八〇〇円+税/明石書店
TEL 〇三−五八一八−一一七七
 
 
 
―資料―
《347,430百万円 → 246,871百万円》
 
新エンゼルプランの着実な推進
・平成12年度を初年度とする新エンゼルプラン〜 16年度まで
(注)1. 16年度予算(案)額には、三位一体の改革により、公立保育所運営費を除いた額を計上している。
2. 待機児童ゼロ作戦を推進するため、16年度においては、保育所の受入れ児童数を約5万人増加させることとしている。
3. 多機能保育所等の整備の16年度目標値累計2,000か所及び16年度の総計【 】については、少子化対策臨時特例交付金による計画数390か所を含む。
4. 12年度、13年度及び14年度の上段( )は実績値。







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