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保育界(平成15年11月号)

 事業名 保育活動の推進
 団体名 日本保育協会 注目度注目度5


社会福祉における医療との連携(8)―苦沙弥先生の蘊蓄(127)
 前回、「在宅サービス提供費用の支援」という方策を用いて、「重度障害児を保育所で受け入れる政策」を具体的に論じた。今回は「病(後)児保育」を論じることにしたい。
 病後児保育を考える場合、前回の障害児保育と同じく、次の三点が前提となる。
 第一に(1)病後児を健常児と共に保育することに意義があること。次に(2)健康児におけるマイナス要因(例・風邪などが感染する虞れ)や(3)病後児におけるマイナス要因(例・病気の回復が遅れる虞れ)を除去するための体制を整える。この(2)(3)については、建物や設備による配慮が必要であることは言うまでもない。
 その上で、職員配置を考察するわけであるが、その病後児が家庭で安静にしていれば良い場合には、過大な配慮は必要ではなく、主治医との連携がとれる看護師が配置されていれば十分ではなかろうか。なお両親との間で、一定の約束をしておくことも必要であろう。
 問題は看護師の配置の方法であり、その費用の支払い方である。これまでの「施設サービス提供費用の支援(いわゆる措置費)」であれば、病後児がいない場合にも「受入体制整備」費用が必要とされ、あるいは「受入体制整備」費用が特定の病児保育事業所に支払われることから、病後児は遠距離の施設を利用することにならざるを得ない。
 「在宅サービス提供費用の支援」という方式は、必要な場合に「訪問看護」を購入することにより、この問題を解決しようとするものである。購入する者は、その病後児であるが、保育所であっても構わない。要するに、必要とされる時に看護師が「その場所」に出向くことができれば良いのである。そして、このようなシステムが構築されれば、病後児の家庭に保育士や看護師を派遣することも考えられるのではあるまいか。
 要は、その支援費用を「訪問看護」の費用などから制度的に支出できる方策を講ずることなのである。
 
小児科医者・内藤寿七郎物語
 一七世紀近くにわたり日本の小児科医学をリードし、臨床の神様として日本の育児の今日を築き上げられた内藤寿七郎博士。この度、育児文化研究所所長の丹羽洋子氏により、博士の御事績・生い立ち等が伝記になりました。
「二十一世紀の子どもたちが健やかに育つためにはどうあったらよいのか・・・。内藤先生とともに考え、明日に向き合える一冊です。」(編集者)
主な内容
第一章 礎の時代
 誕生、幼年の頃/少年期/思春期から青年期へ/医学生の頃
第二章 臨床医最前線で
 東大医局時代/創生期の愛育会と戦争の時代/戦後の混乱時代/日赤中央病院時代/愛育会の再建時代
第三章 子ども達の明日に向かって
 疾病構造と治療文化の変化/子育てと小児科学の新しい問題/子どもの心と向き合う/子ども達の明日の幸せのために
発行/赤ちゃんとママ社
TEL 03(5367)6592
定価/本体三、五〇〇円+税
 
 
 
コラム
顧みる機会
 保育園での仕事は対人サービスであり、日々の仕事を通して反省したり、教えられたりと一喜一憂する事が実に多い。乳児の無条件の笑顔に出会った時や保護者との連携がスムーズにいった時、子ども達の何気ない一言に笑いが起きて心が和んだり。反面、ケガやトラブルからのストレスも決して少なくないが、楽しく素敵な出合いの方が多い事は事実である。
 せわしない毎日の中、私生活において時折自分を顧みる機会があり、ふと気付くことがある。毎年お彼岸とお盆には実家にお墓参りにいく。花をたむけ先祖の墓に手を合わせると線香のゆらぐ中平穏であることへのお礼もそこそこに、すぐに願い事が頭をよぎる。煩悩が多いためだろうが何とも欲深いと言おうか、困った時の神頼みとでも言おうか、あれもこれもついでにこれもと、浮かんできてしまう。
 そもそも、年末年始に神様に参拝し、彼岸と盆に仏様に手を合わせ、クリスマスにはケーキを食べる日本人特有の宗教観とでも言おうか?(宗門の方には叱られそうであるが)。「年に数回しか来ないのに勝手なことばかり念じている」と墓の下からお叱りの声が聞こえてきそうである。しかし、手を合わせていると何とも心が落ち着き、日頃せわしなく追われている日々から一瞬解放されるから不思議である。場所も物静かなせいもあるからかもしれないが。その様な時、ふと先祖のことに思いを馳せたり、亡くなった祖父母や父のことを思い出す。
 時間を超えて繋がっている命の営みの中で、自分の存在を改めて感じ、日々を反省しつつも安堵する。その後実家によると八〇歳になる母がお茶を入れてくれる。私自身四五歳を過ぎても子ども扱いである。当たり前であるが母と子の年齢差は一〇〇年経っても変わらない。いつまでも母は白髪の交じった息子の世話をやき、何かにつけ心配をしてくれる。まあ、世話をやいてもらうこともある種親孝行であると勝手な解釈をして甘えてしまうのだが。そんな母を見て、改めて自分が親となって親のありがたみを感じざるをえない心境にいつもなる。また年老いてゆく母を見て感謝といつまでも元気でいて欲しいという願いが自然と頭をよぎる。
 生きることが精一杯で「育て方がどうの」「子どものために」ましてや「育児ノイローゼ」など存在しなかった時代の母親像であり、子育てや躾や家風は代々受け継がれてきた部分が色濃い。ましてや姑女に気を使い家庭では一労働力としての時代の女性である。そんな中で子どもはたくましく生きてきたと思うし、その必要にせまられてたくましく生きる術を身に付けてきたのかもしれない。大家族での父親の存在や威厳、今食べなければ食事も後では食べられなかった。いろいろな意味で飽食の時代と言われる現在では考えられないことである。
 時代錯誤と言われてしまいそうであるが、時代が変わり生活様式が便利になっても親と子という関係は今も変わらない。
 現実に戻り今憂える事は一番小さな集団としての家族の機能低下と地域への意識が薄らいでいることであり、子育ての仕方を始め地域の中での連携意識が継続されずらくなっている事である。利己主義から生じている様々な問題は上げればきりがないが、我が身や家庭や地域を顧みる余裕がもう少し欲しいものである。
 今年成立した次世代育成支援対策推進法は正に少子高齢化の進む中で、家庭子育て力や地域社会力を自治体と企業と関連施設が地域社会において如何に再構築し、その力を回復させられるかが問われている。その中で保育園に求められる役割は言うまでもなく大きい。
 この様ななか時には立ち止まり、ふと物思いに耽けりながら周囲に思いをはせる余裕も忘れたくないものである。 
(がじゅ丸)
 
 
 
子育て相談の記録と評価方法について
敦賀児童相談所心理判定員 安井弘二
 
はじめに
 核家族化が進み地域の人々の交流が希薄になるにつれて、育児に関する知識の伝承が失われてきたり、子育ての技術を日常生活の場面で自然に身につける経験が少なくなり、これらの知識は書物やテレビ、そして、最近ではインターネットなどのマスメディアに頼るところが大きいようです。ところが、自分の描いた子育ての理想と現実のギャップに悩まされ、育児不安や子育てに対する嫌悪感まで示す人が出てきており、最近では『虐待』などの社会問題がクローズアップされています。子どもの養育に自信をなくし、不安な気持ちで子育て支援センターや保育所の電話・来所相談を利用される方も少なくないようです。
 だが、(1)西村の全国アンケート調査等からは、多忙などの諸事情や決まった書式の相談記録票がないこともあって、多くの機関ではこれらの相談をメモ程度にしか残していないのが現状であり、今後、分かりやすい記録を残すことが大切な課題です。
 
子育て相談の記録について
 保育所や子育て支援センター等では、子育て相談などの貴重な情報を記録に残し、利用者により適切で効果的なサービスを提供できるようにすることが重要です。
 そのためには、以下のような記録の取り方が必要かと思われます。
※ケース記録A(一〜二回で相談が終了するような場合)
 このような場合、まずフェイスシート(A4版:記録の表紙に当たる部分)を作成し、相談の中身が一目でわかるようにするのが大事です。主な項目としては日時・住所・氏名・年令・性別・家族構成・職業・相談の種類・生活史・相談経路などです。そして、その裏面には実際に相談を受けた内容を簡潔にまとめ、そのときに、相談員がどのように答えたかを記載するも大事です。また、どのように処理したか(終結・継続・紹介など)も記録しておくとよいです。
※ケース記録B(何度も相談を受ける場合)
 このような場合は、フェイスシートはもちろん、その他にプロセスレコード(相談を受けている過程での言葉のやり取りや相談員の心の動きなどを記載したもの)作成が重要です。こうすることで、どこに問題があるかを一緒に考えることができたり、対応の仕方について振り返ることができ、問題解決への糸口をつかむことも可能です。
 
相談員として大切なこと
 相談員の重要で基本的な技術としては、相手の話を『聴く』ということ、すなわち、カウンセリング技術を磨くことがとても大切です。また、他機関との連携を重視する観点からは、ケースワークの技術を向上させることもすごく大切なことです。相談した方も、『ちゃんと聴いてもらえた!』とか『大切にされた!』という気持ちになり、『相談してよかった!』『一緒に考えてもらえる人がいる。また行ってみたい!』と思えるようになり、新たな気持ちで子育てを継続して行くことができるはずです。
 このようになるためには、どうしてもある程度決まった書式の相談記録票が必要であり、それを活用しながら子育て支援の技術を高めることが重要です。
 
記録の例
 そこで、今回は平成十四年八月に石川県で開催された、「子育て支援センター金沢サミット2002」で金沢子育て支援センター連絡協議会が事例発表(2)(相談記録票:プロセスレコード)した様式をここに紹介します。
 
記録の内容と評価について
 プロセスレコードは、病院の看護場面ではよく使われる手法ですが、子育て支援活動の中で使用されるのは画期的なことです。子どもの保護者や養育者がすごく困って相談された生の声を書き留めておき、相談員はその時どのような感情が湧き、どのような思考が働いたのか、また、いかに意図したものかを簡潔にまとめ、そのとき自らが発した言葉も忠実に記録しておきます。これらは、カウンセリングの手法そのもので、『聴く』ことの大切さ、共感的理解、傾聴しつつの応答などを文章にすることです。
 
プロセスレコード(相談内容;筆者の作成した架空の事例)
子どもの背景(年齢 0歳5か月:男 女) 場面の状況
家族構成  父 母 本児
       祖父
・両親はともに公務員
・夜泣きで母親が悩む 等
・両親は祖父との不仲に悩む
入園時;朝の受け入れ
入園2―3週間の子どもの様子
入園3か月の様子
プロセスレコードを起こした意図
母親がすごく真面目で、育児書どおりに子育てが運ばないと悩み易い点を改善できないか。
親や子どもの言動 その時の自分の感情・思考・意図 自分の助言
毎晩2時頃になると火のついたように泣き出して困っている。 すごく疲れきっていて大変だな。 大変だね!眠いですよね。
空腹なはずなのにミルクを飲んでくれないのです。どうすれば飲んでくれますかね。 沢山飲む日もあれば、飲まない日もあると考えられたらいいな。 あまり飲まないときには、無理しなくてもいいですよ。
保育所では変わった様子はありませんか。 保育所で迷惑をかけているのではと気遣っているのか。 表情も良いし、元気もありますよ。
子どもが夜泣きした翌日は、祖父が「どうしてあんなに泣かせるの?あやし方が悪いのではないのか。」と嫌味を言われた。 祖父との関係では、どうしても悩んでしまうんだな。お父さんは、そんな時どうしてくれるのかな? 人間関係って本当に難しいですよね。
 
 さらに、これらの記録をもとに、相談業務を実施している仲間とのミーティングを持つことや、スーパーヴァイザーの指導を受けることで、相談者の困っている問題の本質がどこにあり、その人にどのように気付いていただくか、また、どのような言葉かけによって問題解決を図るかなどについて考察することも必要です。さらに、一連の相談過程において、どのような心の変化が相談者や相談員に起こっているか、また相談者への助言や指導が本当に適切に行われているかを、その都度、評価・検討する事が大切です。
 このような方法を取ることで、相談者・相談員側双方の心を成長させることができ、ゆとりを持ちながら子育てを楽しむことも可能になってきます。
 
(参考文献)
(1)西村重稀「保育所の相談事業に関する保健学的研究(その3)」、子ども家庭総合研究事業
(2)金沢子育て支援連絡センター連絡協議会事例発表(金沢サミット2002)
 
 
 
産休明け保育
全国保育園保健師看護師連絡会 鈴木久美
 
 産休明け保育は、生後五七日からの生後間もない子どもを対象とする保育です。
 育児休業制度が、三歳までとなるなど、少しずつ見直されてきていますが、現実的には保護者の就業の条件も年々厳しいものになっており、低年齢児保育を希望する需要は多いようです。保育園への申し込みの時期との関係があり、産休明けに職場復帰を望んでも、核家族世帯も多く、実際に子どもを預ける先がなければ復帰できず、やむを得ず復帰をあきらめたり、そのために職場部署の転換を迫られたりしているということも耳にします。
 また、最近では低体重児の出生も増えており、ゼロ歳〜一歳児で入園してくる子どものうち数人は、二五〇〇g以下の低体重児、また、二〇〇〇g以下という子どももみられます。看護師会などで情報交換をするとどこの園も経験している現状が伺え、入園後、成長発達において様々な“つまづき”を抱えているという報告もあります。特に産休明けとなれば、その頃の体重もまだ小さいことが予想され、入園前健診において、充分に園医と相談するとともに、主治医とも連携をとっておくことも必要になります。実際、入園を二〜三か月先延ばしした事例も聞いています。
 これに対しては、全国保育園保健師看護師連絡会でも実態調査をする予定です。
 産休明けで入園してくる養護を最も必要とする乳児を保育するに当たっては、乳児の生理、発達を十分に理解する必要があります。豊富な経験だけでなく、正しい知識をもち、常に新しい知識をもつこと。保育者の子どもへの関わりもとても重要であると考えます。
 
二〜三か月児の特徴
 母親に抱かれて、初めて保育園でであった赤ちゃんは小さくて、目がぱっちりしていて、大人を見つめて微笑んでくれます。口角に指をもっていくと、おっぱいかと思い吸おうとしたり可愛らしい姿がみられます。
○身体機能の特徴
*首すわりをしていない。骨格、筋肉が未発達。自分で体位をかえられない。
*生活リズム(睡眠、排泄、授乳)が定まっていない。それら生活のほとんどすべてが大人の手にゆだねられます。
*意思表示が不十分で、保育者が児の泣き方、表情、動きなどで要求を受け入れ、判断しなければならない。
*身体機能の発達が未熟で、外界の変化や刺激に敏感。
*温度の変化に体温調節などがうまく対応できず(発熱、低体温)になりやすい。
*消化吸収能力が未熟で下痢→脱水などになりやすい。
*抵抗力がきわめて弱く、急変しやすい。
 
病気などの面での注意
*まだ三〜四か月健診をうけていない
*先天性障害のチェックが終わっていない。 *発達遅滞 *斜頸 *先天性股関節脱臼 *ヘルニア *吐乳 *腸重積 *湿疹(アレルギー疾患) *SIDS *予防接種もなにもしていない状態
 
 (百日咳)やその他の感染症にかかる可能性
 
保育の実際
 
入園前面接と入園前健診
 私の園では同日に行い、多くの子ども達と一緒の日になるため、面接時間を決め、短時間でスムーズに流れるようにする。事前に生活状況の調査書、健康調査書を配布(郵送)記入してもらい、面接当日に、母子健康手帳と一緒に持参してもらう。子どもと保護者にとっても、なるべく緊張させないように、明るい雰囲気をつくるよう心掛ける。ひとりの子どもの健康状態を把握する為の最初のとても重要な場所です。これから家庭と保育園で、連携を取り合っていく為にもとても大切になってきます。
1、計測
 身長、体重、頭囲、胸囲を計測し、入園前健診表に記入。この時、裸でおこなうので、全身の様子、湿疹、あざ(血管腫、ケガ、打ち身など)をさっとみて記録しておく。(この時のケガなどが後々、虐待によるものだったこともありました)
2、面接
 保育士は生活状況、栄養士は栄養面、看護師が健康面とそれぞれ専門分野を聞き、後でひとりひとりについて、会議をもちます。
 健康調査表を提出してもらい、母子健康手帳を預かり、確認させてもらうことを説明する。(母親の妊娠中のことまで記入してあるので、プライバシーのことも考えながら慎重に扱う)
(1)児の氏名、性別、生年月日、年齢などの確認。
(2)妊娠中、分娩時の様子
(3)出生時。在胎週数は四〇週か、出生児体重、出生時の状態を確認します。近年未熟児が増えているので発育、発達を見ていくうえで、重要なポイントとなります。低体重児以下の場合は、保育器に入っていたか、酸素療法などを行ったか、黄疸、光線療法を行ったかなどを確認する。
*最近、母子手帳の変更にともない、アプガースコアの記入がなくなりました。ですから、生まれた時の状況の確認のひとつとして、私は、「生まれたとき、どんなふうに泣きましたか?オギャー!ってすぐ、大きい声でなきましたか?」と聞いています。
(4)栄養の状況:母乳か人工乳か、良く吸い付き、飲むか(時間、量)何時間間隔か。吐くことがあるか?(どのような様子か)
(5)生育暦
(6)既往暦。病気、ケガ、感染症、一般状態など。
 家族の体質、アレルギー、熱性けいれんを起こしたことがあるか?などを聞いておくようにします。
(7)予防接種。集団生活に入ることを考えて、なるべく早くBCGなどを受けてもらうように、主治医と相談して進めてもらうように話す。
環境と安全
 産休明け専用のお部屋があり保育者も配置が多い所もありますが、ゼロ歳児室ワンフロアーで保育している園が多いようです。その際は発達の違いが著しいことから、他児とのかかわりに充分気をつけます。
*保育者も活動しやすく、清潔なものとし、爪は短く、時計、アクセサリーなどははずし、綿一〇〇%のものを着用するなど、子どもの皮膚をきずつけないように気をつけます。
*床、ベット、窓など、毎日掃除し清潔にします。
*玩具:流水で洗い、日光消毒などを行い清潔にします。
*室内の採光、換気
*室温の調節 クーラーの使い方
養護
*まだ首が坐る前の児の抱き方、おろしかた。
*オムツ交換の方法、(股関節脱臼の予防)
*授乳前、入眠、目覚め泣きのときはおむつをみます。
*衣類の着脱:脱がせる時は肘を持ち、着せる時は、衣類のそで口を手繰って、赤ちゃんの手首をもってもう一方の手で肘をとおす。衣類がたぐっていないように、ひっぱりシワをのばしておきます。
*沐浴:子どもの健康状態の確認、家族との連絡をはかっておきます。授乳直後、空腹時はさけます。授乳、食後(三〇〜六〇分がのぞましい)お湯の温度三七〜三八度、時間は三〜五分位。沐浴後は水分補給をし(白湯)、室温に気をつける。
*授乳:必ず抱いて飲ませる。
 ミルク量、温度、哺乳ビンの破損や乳首のネジがちゃんとしまっているかなど確認する。排気の確認。
 溢乳と吐乳の観察:傾向がある児にたいしては、哺乳ビン、乳首穴の選択、時間、授乳中、後の児の体位に配慮。咳き込みでミルクが気管に入ってしまう危険があるので注意します。
冷凍母乳について
 母乳育児の必要性も考慮し、親の希望があれば、よく相談した上で冷凍母乳もおこないます。その際は保護者に対し、衛生管理、健康管理などを、充分に説明し、連絡を取りながら進めること。持ち運びに関しても、手順、注意事項を充分に守って持参するように指導します。
*睡眠:ベット内環境、ベットマット、寝具類の選択。また、口や鼻をふさがないように。充分に睡眠が確保できるように配慮します。
SIDS対策》睡眠中の観察を充分におこなう。また、日頃から、SIDSに対しての疾患の理解を深め、マニュアルを作成し、無呼吸など異変に気がついた時の対策や、救急蘇生の練習などを行っておく必要があります。
 
健康観察
 朝、お母さんから受け入れる時、顔色、顔貌、機嫌、泣き声、熱感、喘鳴、咳、鼻水、目脂などないか、さっと観察し、ミルクの飲み方、便性、湿疹などないか確認する。
鼻:鼻汁が水様性か膿性か。鼻閉により、ミルクを飲む時困難ではないか。
(授乳前に鼻水をとってから、行うと、ミルクをのみやすい。)
咳:乾性か湿性か。
喘鳴:ゼイゼイ、ゼロゼロ。
 水分補給を充分に行い上体を高くすると、眠る時呼吸が楽になります。咳が多いときは、白湯での水分補給で、むせるときがあるので注意します。
注意:犬吠様、レプリーゼ、鼻翼呼吸、肩呼吸はないか、腹部〜胸をみて鎖骨下やきろく部に陥没呼吸はないか、鼻周囲にチアノーゼがないか。
発熱:環境に左右されやすいので、三七・五度程度であれば、水分補給、衣類、室温の調節などで様子をみて再検温。三八度以上の時は機嫌、哺乳量などをみて判断します。
下痢:便の性状をよく観察。また皮膚もかぶれやすいので、おしりを洗うなどケアを充分にする。
湿疹:脂漏性湿疹、ジクジク、カサカサなど。沐浴、軟膏などでのスキンケアを行います。
発育、発達:日々の哺乳量、便性など
観察、身長体重計測し、経過を確認していきます。
 子どもの状態は記録表に記録しておき総合的に判断します。
 
子どもと心の育ちを大切に
 ベットで静かに寝ていると、つい月齢の高い子どもの動きに目がいってしまいがちになります。担当制をとっている園も増えてきていると思いますが、子どもの表出する動作、表情、感情をしっかり受け止め、保育者がゆったりと、抱いたり、話しかけたり、微笑みかけたりといった関わりを持ち、基本的欲求を充分に満たしてあげることがとても大切だといえます。
 
保護者とのかかわり
 また、出産後入園までの間、わずか二か月で日中の生活を保育園にゆだねてしまうことになります。初めての出産であれば、育児ひとつひとつが分からなくて不安だったり、「母性の育ち」という面で心配される声もでています。
 園長、保育士、栄養士、看護師、用務と専門職が揃っている保育園において、全職員が連携をとり役割を尊重し、保護者との信頼関係を深めてサポートしていけるようにすることが大切であると思います。







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