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保育界(平成15年10月号)

 事業名 保育活動の推進
 団体名 日本保育協会 注目度注目度5


―地方版エンゼルプラン―
ぎふ子どもいきいき夢プラン
―岐阜県子育て支援計画―
岐阜県健康福祉環境部
参事兼児童家庭課長
原 愛子
1 岐阜県の少子化の現状
 岐阜県は七つの県に囲まれた数少ない内陸県のひとつで、日本のほぼ中央に位置しています。北部は標高三、〇〇〇メートルを超える山々、南部は木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れる濃尾平野など自然に恵まれ、また交通の要所であることから、活力ある産業を活かし「日本一住みよいふるさと岐阜県」を目指しています。
 平成十五年四月一日現在の人口は二一一万一六九四人で、近年、人口の伸びは鈍化、出生率も平成十四年で九・六‰(パーミル:千分率)とほぼ横ばいで推移しています。また、十八歳未満人口割合は年々低下傾向にある一方、老年人口割合は増加しており、高齢化は確実に進んでいます。
 
2 計画策定の推移
 平成八年六月に「ぎふ子どもいきいき夢プラン〜岐阜県子育て支援計画〜」を策定し、平成八年度から十年間にわたり様々な子育て支援施策を総合的かつ、計画的に進めていくこととしました。平成八年〜十二年度を前期、平成十三年〜十七年度を後期とし、現在は後期実施計画【整備目標】(平成十三〜十七年度)の三年目を迎えています。
 
3 基本理念及び目標
(基本理念)
・子どもが個性豊かに未来への夢を育むことができる環境づくり
・安心して子どもを生み育てることができる環境づくり
(後期実施計画)
 具体的な内容については、別表のとおりとなっています。
 
4 新規、重点的な取組
(1)特別保育の充実
 近年の少子化の進行、共働き家庭の一般化、家庭と地域の子育て機能の低下等から、保育需要は多様化しているため、県独自で助成を行っています。
・低年齢児保育(一歳児の保育について、児童四・五人に対し保育士一人配置している保育所に助成)
・障害児保育(軽度障害児に対し保育士を加配している保育所に助成)
 なお、認可外保育施設については、認可保育所の補完的役割を果たしていることから、低年齢児(ゼロ、一歳児)保育及び延長保育(十一時間を超える)に対し助成を行っています。
 平成十五年四月には、当県初の保育所分園が開園しました。また、駅前の利便性の高い場所での保育所分園設置のため、駅前保育サービス提供施設等設置促進事業による助成を行う等、新たな保育サービスの提供に向けて、積極的に取り組んでいます。
(2)子育て相互援助活動の推進
 急用や急病時の子どもの世話や保育所等への送迎など、既存の保育サービスでは応じきれない保育ニーズに対しきめ細かく対応するため、地域の中で子育て支援サービスを提供する子育て経験者(子育てサポーター)と支援を求める者が登録し、両者の間を調整した上で実践する有償ボランティアの子育てサポートシステムとして、「コミュニティママ子育てサポート事業」を平成九年度より実施し、これまでに三十二市町村で実施されてきました。また、平成十五年度より、子育てサポーターと子育て中の親子が身近なところで気軽にふれあい、交流できる溜まり場が設置できるよう、「コミママプラザモデル事業」を開始し、運営費及び施設整備費について助成を始めました。実施主体を市町村に限らず、社会福祉法人、NPO法人、ボランティア団体等としているところを特徴としています。
 さらに、県生涯学習センターと共同で、「子育てサポーター養成講座」(全六回)」を開催し、子育てサポーターの育成にも力をいれています。
(3)地域子育て支援ネットワークづくりの推進
 これまで、多くの機関で子育て支援事業等が独自に進められていたため、「情報がばらばらでまとまって入らない」、「情報が行き届いていない」などの声があがっていました。身近な地域において、子育て支援を地域ぐるみで推進するためには、子育て支援事業を機能的に連携させるとともに、市町村の実情に応じ、地域資源を活用しながら、地域住民が自ら考え行っていくネットワークの構築が必要と考え、平成十三年度より、「地域子育て支援ネットワークづくり事業」を開始しました。現在十三市町村に対し助成を行っています。
 事業内容は次のとおりです。
・地域子育て支援ネットワークセンターの設置、運営(子育て支援の中核拠点として設置し、子育て支援コーディネーターを配置)
・地域子育て支援ネットワーク協議会の設置(地域内の子育て支援拠点、子育て家庭、ボランティア、グループ等を交えた住民参加型の協議会)
・情報管理用パソコンの整備(ホームページの開設、インターネットの利用による地域住民へのPR等)
・気運の醸成及びボランティア団体の育成(地域住民対象の講座や講演会)
 地域子育て支援ネットワークは、より多くの地域住民の協力が必要であり、本来は行政主導ではなく、地域主導により運営されることが望ましいため、今後は地域住民の中で子育ての社会化の気運を高め、ボランティア団体やNPOによる子育て支援に発展していくことが期待されています。
 
5 今後について
 近年、「子育てと仕事の両立支援」中心の対策に加え、「男性を含めた働き方の見直し」や「地域における子育て支援」等が言われるようになり、さらに、構造改革や地方分権の観点から、従来の保育ニーズへの対応だけではなく地域の特性を活かした事業、地域が必要としている事業を、より総合的に検討する必要がでてきました。
 以上をふまえ、今後は地域住民やNPO、ボランティア、サークル等との協働による、地域が主体となった子育て支援を目指し、市町村や関係団体とも連携を図り、取り組んで参りたいと思います。
 
別表
『ぎふ子どもいきいき夢プラン〜岐阜県子育て支援計画〜』 後期実施計画[整備日標]
(H13〜17年度)
I 地域における子育て支援の強化 (1)地域子育て支援ネットワークの推進
(2)児童虐待防止体制の強化
(3)子育て相互援助活動
 ・コミュニティママ子育てサポート事業
 ・ファミリー・サポート・センター事業
(4)子育てコンサルタント事業等
 ・子育てコンサルタント事業
 ・地域子育て支援センター(地域教育センター)
(5)不妊相談体制の整備
(6)周産期医療体制の充実
II 子育てと仕事の両立支援
(特別保育の充実)
(1)低年齢児保育
(2)延長保育(預かり保育)
(3)休日保育
(4)病後児保育(乳幼児健康支援一時預かり)
(5)一時保育
III 子どもの健全育成 (1)児童館・児童センター
(2)放課後児童クラブ
(3)関係機関の連携及び体験活動等の推進
IV 目標達成のための主な取組 (1)市町村への総括的働きかけ
(2)市町村への事業別働きかけ
(3)県民への周知と協働
 
 
 
行動計画策定指針(案)概要
 
 平成十五年七月九日、次世代育成支援対策推進法が成立し、七月十六日に公布された。この法律は、次の世代を担う子どもたちが健やかに生まれ育つ環境をつくるために、国、地方公共団体、事業主、国民が担う責務を明らかにし、十年間をかけて集中的かつ計画的に取り組んでいくためにつくられたものである。
 特に、企業と地方公共団体は平成十六年度末までに、国が定める「行動計画策定指針」に沿って次世代育成支援対策のための行動計画を策定し、平成十七年四月一日以降速やかに行動計画を届け出たうえで、その計画に基づく取り組みを進めていくこととなっている。
 厚生労働省(雇用均等・児童家庭局総務課少子化対策企画室)は、平成十五年七月二四日から八月八日にわたり、行動計画策定指針(案)についての意見募集を行った。
 行動計画策定指針(案)の概要は次のとおり。
 
背景及び趣旨
○ 少子化の主たる要因であった晩婚化・未婚化に加え、「夫婦の出生力そのものの低下」という新たな現象の把握と急速な少子化の進行を踏まえ、少子化の流れを変えるため、従来の取組に加え、もう一段の対策を推進することが必要。
○ このため、平成十五年三月に、政府として「次世代育成支援に関する当面の取組方針」を策定。
○ 併せて、同月には、地方公共団体及び企業における十年間の集中的・計画的な取組を促進するための「次世代育成支援対策推進法案」を提出し、七月に成立。
○ 同法においては、市町村行動計画、都道府県行動計画、一般事業主行動計画及び特定事業主行動計画をそれぞれ策定することとし、主務大臣は、これらの行動計画の策定に関する指針を策定。
 
次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項
○ 基本理念
 次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない。
○ 策定の目的、関係者の連携、次世代育成支援対策地域協議会の活用
 
市町村行動計画及び都道府県行動計画
策定に関する基本的な事項
1 計画策定に当たっての基本的な視点
 (1)子どもの視点、(2)次代の親づくりという視点、(3)サービス利用者の視点、(4)社会全体による支援の視点、(5)すべての子どもと家庭への支援の視点、(6)地域における社会資源の効果的な活用の視点、(7)サービスの質の視点、(8)地域特性の視点
2 必要とされる手続
○ サービスの量的・質的なニーズを把握するため、市町村はサービス対象者に対するニーズ調査を実施。
○ 説明会の開催等により住民の意見を反映させるとともに、策定した計画を公表。
3 策定の時期等
○ 五年を一期とした計画を、平成十六年度中に策定し、五年後に見直し。
4 実施状況の点検及び推進体制
○ 各年度において実施状況を把握、点検しつつ、実施状況を公表。
内容に関する事項
1 地域における子育ての支援
○ 児童福祉法に規定する子育て支援事業をはじめとする地域における子育て支援サービスの充実
・居宅における支援、 ・短期預かり支援、 ・相談・交流支援、 ・子育て支援コーディネート
○ 保育計画等に基づく保育所受入れ児童数の計画的な拡充等の保育サービスの充実
○ 地域における子育て支援のネットワークづくり
○ 児童館、公民館等を活用した児童の居場所づくりなど、児童の健全育成の取組の推進
○ 地域の高齢者が参画した世代間交流の推進、余裕教室や商店街の空き店舗等を活用した子育てサービスの推進 等
2 母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保及び増進
○ 乳幼児健診の場を活用した親への相談指導等の実施、「いいお産」の適切な普及、妊産婦に対する相談支援の充実など、子どもや母親の健康の確保
○ 発達段階に応じた食に関する学習の機会や食事づくり等の体験活動を進めるなど、食育の推進
○ 性に関する健全な意識の涵養や正しい知識の普及など、思春期保健対策の充実
○ 小児医療の充実、小児慢性特定疾患治療研究事業の推進、不妊治療対策の推進
3 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
○ 子どもを生み育てることの意義に関する教育・啓発の推進
○ 家庭を築き、子どもを生み育てたい男女の希望の実現に資する地域社会の環境整備の推進
○ 中・高校生等が子育ての意義や大切さを理解できるよう、乳幼児とふれあう機会を拡充
○ 不安定就労若年者(フリーター)等に対する意識啓発や職業訓練などの実施
○ 確かな学力の向上、豊かな心や健やかな体の育成、信頼される学校づくり、幼児教育の充実など、子どもの生きる力の育成に向けた学校の教育環境等の整備
○ 発達段階に応じた家庭教育に関する学習機会・情報の提供、子育て経験者等の「子育てサポーター」の養成・配置など、家庭教育への支援の充実
○ 自然環境等を活用した子どもの多様な体験活動の機会の充実など、地域の教育力の向上
○ 子どもを取り巻く有害環境対策の推進
4 子育てを支援する生活環境の整備
○ 良質なファミリー向け賃貸住宅の供給支援など、子育てを支援する広くゆとりある住宅の確保
○ 公共賃貸住宅等と子育て支援施設の一体的整備など、良好な居住環境の確保
○ 子ども等が安全・安心に通行することができる道路交通環境の整備
○ 公共施設等における「子育てバリアフリー」の推進
○ 子どもが犯罪等の被害に遭わないための安全・安心まちづくりの推進
5 職業生活と家庭生活との両立の推進
○ 多様な働き方の実現、男性を含めた働き方の見直し等を図るための広報・啓発等の推進
○ 仕事と子育ての両立支援のための体制の整備、関係法制度等の広報・啓発等の推進
6 子ども等の安全の確保
○ 子どもを交通事故から守るための交通安全教育の推進、チャイルドシートの正しい使用の徹底
○ 子どもを犯罪等の被害から守るための活動の推進
○ 犯罪、いじめ等により被害を受けた子どもの立ち直り支援
7 要保護児童への対応などきめ細かな取組の推進
○ 児童虐待防止対策の充実
○ 母子家庭等の自立支援の推進
○ 障害児対策の充実
※各施策の目標設定に当たっては、可能な限り定量的に示す等具体的な目標を設定。
 
一般事業主行動計画
策定に関する基本的な事項
1 計画策定に当たっての基本的な視点
 (1)労働者のニーズを踏まえた取組の視点、(2)企業全体での取組の視点、(3)企業の実情を踏まえた取組の視点、(4)社会全体による支援の視点等
2 計画期間
○ おおむね二年間から五年間の範囲。
3 達成しようとする目標
○ 制度の利用状況や制度の導入について、企業の実情に応じて達成状況を客観的に判断できる目標を設定。
4 その他
○ 計画策定に当たっては、推進体制の整備、労働者の意見の反映等が重要。また、次世代育成支援対策推進法の基準に適合する一般事業主の認定を申請することを念頭に置き、計画策定・実施を行うことが望ましい。
内容に関する事項
1 子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立を支援するための雇用環境の整備
○ 妊娠中及び出産後における配慮
○ 子どもの出生時における父親の休暇取得の促進
○ 育児・介護休業法の規定を上回る、より利用しやすい育児休業制度の実施
○ 育児休業期間中の代替要員の確保や育児休業中の労働者の職業能力の開発・向上等、育児休業を取得しやすく、職場復帰しやすい環境の整備
○ 短時間勤務制度やフレックスタイム制度の実施等、労働者が子育てのための時間を確保できるようにするための措置の実施
○ 事業所内託児施設の設置及び運営
○ 子どもの看護のための休暇の措置の実施
○ 育児等退職者についての再雇用特別措置等の実施 等
2 働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備
○ ノー残業デー等の導入・拡充や企業内の意識啓発等による所定外労働の削減
○ 年次有給休暇の取得の促進
○ 短時間勤務や隔日勤務等の多様就業型ワークシェアリングの実施
○ テレワーク(ITを利用した場所・時間にとらわれない働き方)の導入
○ 職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識の是正のための意識啓発
3 地域における子育て支援等
○ 託児室・授乳コーナーの設置等による子育てバリアフリーの推進
○ 地域における子育て支援活動への労働者の積極的な参加の支援等、子ども・子育てに関する地域貢献活動の実施
○ 子どもが保護者の働いているところを実際に見ることができる「子ども参観日」の実施
○ 企業内における家庭教育に関する学習機会の提供
○ インターンシップやトライアル雇用等を通じた若年者の安定就労・自立した生活の推進
※上記の「内容に関する事項」を踏まえ、各企業の実情に応じた行動計画を策定。
 
特定事業主行動計画
策定に関する基本的な事項
1 計画策定に当たっての基本的な視点
 (1)職員のニーズを踏まえた取組の視点、(2)機関全体での取組の視点、(3)各機関の実情を踏まえた取組の視点、(4)社会全体による支援の視点等
2 計画期間
○ おおむね五年間。
3 達成しようとする目標
○ 制度の利用状況について、各機関の実情に応じて可能な限り定量的に目標を設定。
4 計画策定及び実施に係る手続
○ 計画策定に当たっては、推進体制の整備、職員の意見の反映等が重要。また、策定した計画は公表。
内容に関する事項
1 勤務環境の整備に関する事項
○ 妊娠中及び出産後における配慮
○ 子どもの出生時における父親の休暇取得の促進
○ 育児休業等経験者に関する情報提供、育児休業を取得した職員の円滑な職場復帰の支援
○ 庁内託児施設の設置
○ 事務の簡素合理化や意識啓発の推進等による超過勤務の縮減
○ 年次休暇や連続休暇等の取得の促進
○ 転勤、宿舎の貸与についての配慮
2 地域における子育て支援等
○ 子どもを連れた人が安心して来庁できるよう子育てバリアフリーを推進
○ 地域における子育て支援活動への職員の積極的な参加の支援等、子ども・子育てに関する地域貢献活動の実施
○ 子どもが保護者の働いているところを実際に見ることができる「子ども参観日」の実施
○ 機関内における家庭教育に関する学習機会の提供
※上記の「内容に関する事項」を踏まえ、各機関の実情に応じた行動計画を策定。
 
写真 大分県・宮田保育園
 







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