日本財団 図書館


四面楚歌うどん優しくしてくれる 長崎 平井郁子
 
人許す手打うどんのあたたかさ 千葉 今井源親
 
つるつるとうどん呑みこむ聞き上手 岡山 戸田泰二朗
 
うどんからくにの話が解けてくる 愛知 福島三四郎
 
うどんにも東と西の顔がある 山口 三隅豊州
 
素うどんをすする性善説すする 愛知 沢田清敏
 
素うどんが大好きグルメ評論家 大阪 与三野 保
 
評判のうどんトラック停まる店 長崎 南 茂
 
名物のうどんへ観光バスが着く 青森 豊巻つくし
 
国産の小麦と書いたうどん食う 愛媛 門田澄江
 
うどんブームが麦の遺伝子まで変える 愛媛 堀 悠児
 
三浪と夜なべの母と素うどんと 宮城 中村たか子
 
お夜食のうどん見事にサクラサク 兵庫 村木信子
 
金比羅で太いうどんに労われ 東京 石川雅子
 
琴平へうどんの腹で駆けあがる 新潟 二宮秀三
 
釜あげの湯気の向こうに讃岐富士 沖縄 浜田十四郎
 
音百景うどん打ってる音がいい 茨城 豊島 経
 
素うどんをすする背中に隙がある 佐賀 小松多聞
 
ちょっと疲れていますうどんを食べてます 三重 宮村典子
 
きれいだなうどんすだれの妻の笑み 茨城 谷藤美智子
 
うどん店ヴィトンとシャネル並ぶ列 香川 中山敦子
 
学閥も人脈もないうどん好き 東京 上村健司
 
うどん好き人間が好き平和好き 福島 白岩賢次
 
さりげなくうどんすすめて本音聞く 兵庫 岩原隆子
 
肩組めばうどん屋に向く千鳥足 長崎 小畑定雄
 
夜鳴きうどん残業の灯が有難い 大阪 真崎浪速子
 
焼きうどん食べて娘の自己主張 兵庫 中井大八
 
皿うどん食って蝶々さんの歌 北海道 三本木 亮
 
味噌煮込みうどん名古屋の肥えた舌 愛知 浅野滋子
 
だんだんと夫婦の味になるうどん 愛知 鬼頭照苑
 
たましいが黙ってうどんすすり合う 広島 山根里香
 
お大師もうどんも四国癒やし系 愛媛 宮尾みのり
 
東京でさぬきうどんが見得を切る 徳島 角 晴子
 
不況風セルフうどんと握手する 徳島 増田淳子
 
冷凍のうどんが誘う里ごころ 三重 乾 和郎
 
しつぽくの味故郷を噛みしめる 東京 小山一湖
 
セールスマン力うどんで生きる策 岐阜 森 妙子
 
力うどん食べて一日天下とる 千葉 及川竜太郎
 
きつねうどん食べて商談弾みだす 茨城 窪田浩子
 
立喰いのうどんが性に合う浪速 大阪 西田育弘
 
追い込みの徹夜に運ぶ肉うどん 愛媛 宇高瑞子
 
作業服カレーうどんを音で食べ 千葉 原 光生
 
ぶっかけの味も生き生きトッピング 岐阜 阪本幸子
 
ざるうどんどかんと置いて夏休み 茨城 岡 さくら
 
学食のカレーうどんが懐かしい 広島 松岡登代子
 
うどんには負けぬきしめん意地がある 岐阜 鈴木知子
 
俄か雨きつねうどんでやり過ごす 鹿児島 吉留耿子
 
湯気の向こう笑顔はじけるうどん好き 愛知 平田つや子
 
臥す母にヨモギうどんが告げる春 奈良 田中カズ子
 
振り出しに戻ると決めたかけうどん 大阪 田中美弥子
 
釜揚げがほっこりふたり包み込む 奈良 菱木 誠
 
忍一字母もうどんも粘り腰 鳥取 徳田ひろこ
 
さぬきうどんに心を洗う花遍路 山口 森上牙人
 
エレベーターうどんの乗ったあとらしい 愛媛 西村美保子
 
晩学を太いうどんに励まされ 長野 曽我秋水
 
うす味で通すうどんも人生も 秋田 大石一粋
 
うどん鍋音符の音で煮えてくる 秋田 安東幸子
 
胃に刺さる話うどんに癒される 和歌山 森下順子
 
激論の怒りしずめる鍋うどん 北海道 大野直之
 
怒ってる顔はうどんに似合わない 神奈川 山中信子
 
バンダナも粋に夫の打つうどん 茨城 坂本香代子
 
帰省の子今どのあたりうどん打つ 鹿児島 千田汀魚
 
野良仕事終えて夕餉のうどん打つ 静岡 佐野ゆり子
 
うどん打つ父が仏の顔になる 大分 牧 修一
 
捏ねあげた母の指紋のつくうどん 神奈川 米多吉吾郎
 
うどん踏む腰のリズムに歌が出る 香川 小野多喜栄
 
人間もうどんも踏まれ強くなる 大阪 井伊東吉
 
胸張って日本一のうどん打つ 青森 新山風太郎
 
ノートパソコン足に挟んで立ちうどん 山口 富田房成
 
うどんすする戦士をメール呼びつづけ 香川 桑島孝造
 
胃袋へ一気に躍り込むうどん 愛媛 宮本はるみ
 
しあわせな喉だうどんが駆け抜ける 青森 高瀬霜石
 
素うどんの葱ていねいに刻みます 兵庫 山本義子
 
もてなしのたらいうどんに溺れそう 石川 越村智彦
 
素うどんに有情無情の詩がある 兵庫 細見喜四郎
 
時流には乗れず素うどん食べている 大阪 田中正坊
 
うどんすする音も老舗の味のうち 愛媛 仙波八千代
 
命日にうどんを供え亡父に逢う 岩手 餘目忠吉
 
合掌の姿ですするうどん鉢 滋賀 大川巴羊
 
好物のうどんに温い介護の手 東京 安藤紀楽
 
お四国さんになってうどんをいただいた 大阪 河内天笑
 
近況も笑いも煮えたうどん鍋 秋田 佐藤憲夫
 
極太のうどん頑固は父譲り 大阪 嶋澤喜八郎
 
生醤油で讃岐うどんの味冴える 大阪 鈴木トヨ子
 
うどんにも哲学のある遍路道 千葉 高橋敬三
 
おうどんのようなお人で飽きずいる 愛媛 山口安恵
 
身の丈の答えをうどん屋で学ぶ 岡山 大家八郎
 
非行歴母のうどんへ引き返す 神奈川 清水潮華
 
素うどんの客が怖いと言うのれん 大阪 大橋鐘造
 
うどん食う顔がやさしくなってくる 青森 八木田幸子
 
橋渡りおいしいうどん食べてます 大阪 河内月子
 
素うどんをつるり仮面を脱ぎ捨てる 広島 増田マスヱ
 
そうでしたねぇとうどんを啜ってる 滋賀 小梶忠雄
 
何も聞かずうどん作ってくれた母 和歌山 三宅保州
 
温かいうどんかあさん側にいる 埼玉 若月 葉
 
寄席がえり鍋焼にする老夫婦 大阪 早崎和子
 
うどん屋の二階芙美子の放浪記 福岡 一宮志のぶ
 
同行二人うどんの舌も肥えてくる 香川 山口孝子
 
郷愁がじわっと鼻にくるうどん 大阪 米澤俊夫
 
さぬきうどんの腰はポリシー持っている 大阪 西出楓楽







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