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◇国際空港としての飛躍と利便性の向上を目指して/宮崎空港
 
 国際海浜コンベンションリゾート施設「シーガイヤ」をはじめ、全国でも有名な観光地をもつ宮崎県において、その大切な空の玄関口となっているのが宮崎空港です。昭和32年に1300mの滑走路を持つ空港として出発し、平成2年には大型機対応の2500mに滑走路を拡張、同時に新ターミナルビルも整備されています。その後、平成8年の連絡鉄道開業により、宮崎駅から約8分と空港へのアクセスが便利になっています。
 さらに、平成13年には、ソウル路線の開設と併せCIQ施設も整備されました。今後は国際空港として更なる飛躍が期待されています。また、平成15年3月に駐車場内のバリアフリー化や身体障害者用駐車帯から空港ビルまでのルーフ(屋根)、さらに全国初となる高齢者・乳幼児連れ家族用駐車帯が完成し、誰もが使い易い空港整備を図っています。
 
宮崎空港
 
連絡鉄道
 
身体障害者用駐車帯ルーフ
 
◇中国に県産杉輸出、細島港から初船出
 
 杉の生産量が全国一の宮崎県から中国へ向けて初めての杉の輸出が実現しました。宮崎県森林組合連合会は4月24日、中国アモイ市の企業との間で、県産杉丸太200m3の輸出契約を結び、第1便がみどりの日である4月29日に細島港を出発しました。輸送は、コンテナ船を使い、細島港から韓国・釜山港を経由して、5月8日に中国南東部のアモイ港に到着しました。
 今回の契約をきっかけに大きな輸出となり、林業振興や雇用確保につながることが期待されています。
 
 
ブレイクタイム
 
 
観光地 宮崎
◆今春の異動で宮崎運輸支局勤務となりました。
 宮崎勤務は初めてであり、支局も昨年から観光業務を担当することになったので、観光地宮崎を楽しむいい機会と思って、早速、5月の連休に観光地巡りをしました。
 観光立県宮崎には高千穂町の夜神楽やこれからシーズン本番のシーガイア、青島リゾートなど、県内至る所に観光地がありますが、先ず、宮崎市内に近い所からと思い、一日目は、子供達が小さい頃訪れたことのある青島リゾート「こどものくに」へ、ここでは約100万本の花々が織りなす祭典「フラワーフェスタ」が開かれており、青い海と空に包まれた花と緑の楽園は最高のロケーションでした。毎年、3月中旬から5月末まで開催されています。この後、日南市に向かい神武天皇の父神生誕地で、お乳岩の伝説のある鵜戸神宮を経て、九州の小京都と呼ばれる飫肥まで足を延ばしました。ここには80数年に亘る伊東家と島津家の攻防の歴史を残す飫肥城跡があります。武家屋敷通りや歴史資料館もあり大人向けの観光地です。
 
 
◆二日目は、宮崎市内にあり初代天皇と言われる神武天皇を祀る宮崎神宮を訪ねました。深い緑の森にたたずむ神社の境内には、針葉樹や広葉樹が繁り樹齢400年以上とも言われる天然記念物オオシラフジもあり、歴史を感じました。宮崎神宮からは近代建築美を誇るシーガイアに向かいました。自然と人工の美が一緒になったシーガイア周辺には、フェニックス自然動物園やフローランテ宮崎がありますが、一度行ってみたかったオーシャンドームに行きました。5月の連休というのに閑散としていました。シーガイアでは、8月にテレビ放送予定の西部警察のロケが行われました。今秋からダイエーホークスのキャンプの宿舎にも決まり、今後の賑わいを期待しています。
 三日目は、歩道吊り橋としては世界一と言われる綾町の照葉大吊橋を渡りました。長さ250m、幅1・2m、高さ142mの吊橋は、所々、足下から綾南川が見え、足が少し震えました。この渓谷一帯は、秋にはもっと素晴らしいのではないかと思いながら家路につきました。
 
◆宮崎での2ヶ月は観光だけかと思われるかもしれませんが、今、宮崎の観光は少し元気が無いように感じました。孫と一緒だったため駆け足の観光でしたが、好きな「おきよせんべい」のある飫肥や、近くに地ビール、ワインが楽しめる酒のテーマパーク「酒泉の杜」もある照葉大吊橋は、もう一度ゆっくり出かけたい所です。
 ところで、宮崎には西都原古墳群に代表される数々の史跡をはじめ、神話や伝説、神楽などの民族芸能も数多く残されています。今年6月に、これらの地域を結ぶ新しい広域観光ルート「ひむか神話街道」が開通しました。この街道は、北は高千穂町から五ヶ瀬町、椎葉村、南郷村、西都市と山々が連なる内陸地を国道や県道等で結び、佐土原町を経て宮崎市に到達し、太平洋を望みながら国道220号線を南下して、日南市より再び内陸地に入り、北郷町、田野町で国道269号線に合流します。更に、山之口町、高城町より国道10号線に向かい高崎町、そして南の高千穂と言われる高原町の皇子原を結ぶ総延長約300kmの観光ルートです。
 近年の観光が自然体験や歴史探訪型が主流となった今、新しい時代の観光として期待されています。私も早速訪れてみたいと思います。皆様も神話・伝説のロマンを体感してみませんか。
 
九州運輸局 宮崎運輸支局長
垣下 貢
 







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