図3.3.2 甲板上水位分布(内航貨物船、λ/L=1.2,H/λ=1/30,Fn=0.17)
Distribution of Shipping Water height
(domestic container, ram/L=1.2, H/ram=1/30, Fn=0.18)
図3.3.3 船首相対水位の長期予測(χ=180°)
Long term prediction (R.W.L., χ=180°, Lpp=280.0m)
図3.3.4 船首相対水位の長期予測(全方位)
Long term prediction (R.W.L., All heading, Lpp=280.0m)
図3.3.5 甲板荷重の分布(χ=180°)
Shipping Water Load (χ=180°, Lpp=280.0m)
3.4.1 背景
MSC74において、ノルウェー及びICFTU(International Confederation of Free Trade Unions)は、FSAの結果として得られたばら積貨物船の事故時の救命可能性を向上させるRCOとして、新造ばら積貨物船に対する「自動離脱機構付自由降下型救命艇」の装備の義務付けを提案した。(MSC74/5/5)このため、RCOとしての自動離脱機構付自由降下型救命艇のばら積貨物船への設置について、その適用性と効果を調査することとなった。
3.4.2 デザイン
ケープサイズ・バルクキャリアへ自由降下型救命艇を搭載する方法及びそのことに起因する問題点を抽出することを目的とし、実船への設置を検討した。
.1 救命艇
救命艇の大きさは定員に依存する。定員を34名とし、7.8m型の自由降下型救命艇(乗員を除く重量約4000kg)を検討の対象とした。定員が32名以下であれば、6.8m型の自由降下型救命艇が使用できる。
.2 進水スライド
進水スライドの寸法及び据付寸法・面積及び救命艇の据え付け高さは、(1)の救命艇の大きさ及び仕様に合致するものとした。進水装置の据え付け場所は船尾とした。
.3アクセス通路
ケープサイズ・バルクキャリアの船尾甲板上には、比較的大きな空スペースがあって、浸水装置の据え付けには問題はない。しかしながら、船尾端は居住区域の上部構造物から離れている。自由降下型救命艇の乗船位置は、甲板から8〜10m上になる。居住区域から一旦甲板へ下りてから船尾まで行き、さらに梯子あるいは階段を上って乗艇場所まで到達することも出来るが、荒天では危険が伴うことも考えられる。従って、居住区域から自由降下型救命艇の乗船場所まで直接アクセスできる通路が必要であろう。このアクセス通路はopen typeとしたが、荒天時及び寒冷地域を考慮して、閉じ込められないような処置を施した閉囲型とすることもできよう。
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