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表3.8 タンカー, コンテナ船の船首船底スラミング発現確率/最低有義波高一覧
Principle Dimensions      L (m) x B (m) x D (m) x d(m)
VLCC:               319.00x60.00x28.65x19.20
AfraMax Tanker (Single Hull): 232.00x42.00x20.40xl3.62
AfraMax Tanker (Double Hull): 222.13x42.00x20.30xl4.12
Container Carrier:        283.00x37.20x21.80x13.03
 
表3.9 バルクキャリアの船首船底スラミング発現確率/最低有義波高一覧
Principle Dimensions      L (m) x B (m) x D (m) x d (m)
Cape size bulk carrier:     280.00 x 46.00 x 25.00 x 18.32
Panamax bulk carrier:      217.00 x 32.26 x 18.30 x 13.27
Handy size bulk carrier:     181.00 x 30.50 x 16.50 x 11.62
Small handy size bulk carrier: 160.40 x 27.20 x 13.60 x 9.76
 
(6)船首喫水と最低有義波高Hsの相関
 
 以上の結果より, 船型の似ているバルクキャリアーとタンカーでは, 船首船底スラミング特性は同様の傾向を示しているが, 船速が早く痩せ形船型のコンテナ船では, 異なる傾向を示していることがわかった。
 そこで, 横軸に船首喫水dfと方形係数Cbを含む修正係数の積を採って最低有義波高をプロットすると図3.7が得られる。ここで,
A=Cb*L3/2/V2(Coefficient Factor based on Ship's Particular)
df(m):船首喫水(Forward Draft)
Hs(m):有義波高(Significant Wave Height)
L(m):船長Lpp(Ship's Length)
V(knot):船速(Ship's Speed)
 
図3.7 船首喫水と最低有義波高の相関関係
(拡大画面:94KB)
 
 図3.7の左側は発現確率1/900の場合, 右側は発現確率1/20,000の場合の最低有義波高を表している。全船種を対象として最低有義波高を算定するための近似式として, 次式を提案した。
 
Hs=1.8+0.037×df×Cb×L3/2/V2 発現確率:1/900 (3.3)
Hs=1.3+0.033×df×Cb×L3/2/V2 発現確率:1/20,000 (3.4)
 
 従って, どの船種でも各コンディションでの船首喫水df(m), 方形係数Cb, 船長Lpp(m)
および船速V(knot)をパラメータとすることで, 確率1/900(約2時間に1回)および確率1/20,000(約2日に1回)で船首船底スラミングを起こす最低有義波高を求めることができる。
 すなわち, 各船ごとに限れば, 船首喫水dfのみがパラメータとなるため, 船長が各コンディションでの船首喫水dfから船首船底スラミングを起こす確率のある有義波高Hsを求めることで, その海域においてSequential Methodによるバラスト水交換を行うべきかどうか判断することができる。
 なお, 提案された簡易算式は, 最も安全サイドに線引きを行っているため, 荒天時における船速低下, 波との出会い角が一定では無いことなどを考慮すると, 安全率をある程度含んだものであると言える。







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