日本財団 図書館


2. 江南造船(集団)有限責任公司(江南造船廠)
(Jiangnan Shipyard(Group)Co.,Ltd.)
 
所在地:上海市高雄路2号
Address: NO.2 Gaoxiong Road Shanghai, China
郵便番号:200011
Tel: 021-6315-1818
Fax: 021-6377-0297
E-mail: jninfo@jnshipyard.com.cn
 
資本形態:大型有限責任公司
創立:1990年
業務内容:船舶、機電設備、軍製品等の建造・修繕。
会社概要:CSSC傘下の会社であり、中国最大の新造船・修繕企業の一つ。
法人代表:陳金海
董事長:陳金海
総経理:顧逖泉
従業員数:11,600人
敷地面積:98.1万m2
 
施設概要
スリップウエイ数:2
スリップウエイサイズ(最大船型、クレーン能力):
275m×38m(20万DWT、100t×1)
242.4m×24.5m(12万DWT、150t×1)
ドック数:3
ドックサイズ(最大船型、クレーン能力):
187.5m×30.2m×9.1m(2.5万DWT、60t×1、15t×1)
240m×40m×12.8m(8万DWT、30t×1、15t×1)
232m×39.6m×13m(8万DWT、150t×1、60t×1)
 
艤装岸壁 (クレーン能力):680m(3基)、540m(5基)
 
実績(船舶部門)
  2000年 2001年 2002年
受注(万DWT/隻) 50.23/9(3位) 21.98/6(-) 34.9(6位)
竣工(万DWT/隻) 33.54/10(3位) 52.92/-(3位) 37.8(4位)
手持(万DWT/隻) 104.31/21(4位) 59.12/-(9位) 56.2(10位)
生産額(億元) 22.2(1位) 23.8(2位) 27.1(2位)
輸出額(億元) 19.2(1位) 8.64(5位) 7.7(9位)
 
財務(2001年)
登録資本金:13億元(約200億円)
売上高:25億元(約383億円)
当期純利益:268万元(約4,108万円)
固定資産:17.3億元(約265億円)
売上総利益:9,501万元(約14.57億円)
 
備考
●中国で最も古い造船所で、かつては「中国第一廠」と呼ばれる。
 
2.1 企業概況
2.1.1 沿革
1865年 中国最初の造船所である「江南製造局」として創立。
1949年 国有企業として接収され、「江南造船廠」と改称。
1965年 中国最初の万DWT級貨物船を建造。
1984年 中国船舶工業総公司から品質管理賞を受賞。
1985年 上海市品質管理賞を受賞。
1987年 中国国家品質管理賞を受賞。
1990年 有限責任公司となり、社名を「江南造船(集団)有限責任公司」に変更。
1994年 中国国有企業の「近代企業制度試験企業」百社の一つとなる。
1997年 ISO9001及びGJB/Z9002を取得。
1998年 博士研究室を設立。上海交通大学、708研究所と産学研究の協力関係を結び、「海洋及び船舶工程新技術開発連合センター」を開設、国家レベルの技術開発プロジェクトを共同で実施。
1999年 中国船舶工業集団公司(CSSC)に所属。
1999年 軍標準の品質管理体制の評価を得る。
2000年 資本金を30,786.70万元から38,837.37万元に増資。
2000年 中国国家の品質管理優秀企業の称号を取得。
2000年8月 CSSCの「江南造船(集団)有限責任公司と求新造船廠との資産組み直しに関する決定」に基づき求新造船廠全社を合併。
2001年8月 資本金を38,837.37万元から129,523.48万元に増資。
2001年8月 4.3億元の銀行債権を中国華融資産管理公司の株式に転換し、資本形態を有限責任(国有単独資本)から有限責任(国内合資)に変更。CSSCの出資率は66.8%、中国華融資産管理公司の出資率は33.2%。
2001年12月 中国最初のヘリコプター搭載艦船「海巡21号」を建造。
2002年3月 7万DWTのセルフ・アンローディング船を建造。
2001年度上海市科学技術進歩一等賞を受賞。
2002年8月 BVからLNG船のMOCK-UP建造証書を取得。
2002年8月 2.2万m3の半冷蔵半圧式LPG船を建造。
2001年度上海市優秀新製品一等賞を受賞。
 
2.1.2 経営者及びその経歴
 
表2-1: 董事長の経歴
名前 陳金海
役職 董事長
性別
生年月日 1944年2月
学歴 大卒
職歴 期間 勤務先 役職
  1964年〜1990年 江南造船廠 管理職、総経理
  1990年〜現在 江南造船(集団)有限責任公司 董事長
 
表2-2: その他主要責任者の名前及び職務
名前 役職
顧逖泉 総経理
楼吉威 副総経理
陳光栄 造船事業部部長
桑  造船事業部副部長
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
2.1.3 従業員構成
 
図2-1: 従業員構成図(2001年12月31日現在)
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
 従業員総人数は11,600人で、うち大学以上の学歴をもつ従業員は1,600人。
 技術者数は500人で、従業員総人数の4%、うち高級工程師は76人。
 管理職の従業員は2,668人で、従業員総人数の23%。
 
2.2 会社組織
 
2.2.1 会社組織
 
図2-2: 会社組織図
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
2.2.2 関連企業
 
表2-3: 主要関連企業の名称及び会社概要
関係 関連企業 会社概要
親会社 中国船舶工業集団公司(CSSC) 国務院の承認により設立された大型国有造船企業集団 国家重点企業として中央政府が管理。(「南方集団」とも呼ばれる)
出資会社 中国華融資産管理公司 1999年10月19日、国務院の承認により北京で成立。 資本金100億元、100%国家出資の国有金融企業。 主要業務:中国工商銀行関係企業の不良債権の買収、管理、処理。
子会社 江南重工股有限公司 江南造船(集団)有限責任公司の鉄鋼構造機蕨工事事業部を株式上場した企業。鉄鋼構造物、各種の機械の建造・修理を行っている。
江南造船(集団)修船分廠 軍用、民用船舶の修繕・改造を行っている。
上海江南建設工程承包有限責任公司 二級ゼネコン資格、一級クレーン据付資格を有し、橋(門)式クレーン及び港のアーム式クレ一ンの据付工事を行っている。 資本金は5,000万元。
江南造船廠不動産開発経営公司 江南裕徳大厦、"江南造船広場"、"江南世紀新苑"等の不動産の開発を担当。
江南企発公司 情報、コンサル、貿易、製造、レストラン、旅行等の業務を取扱。
上海江南造船物資信息有限公司 中国の船舶物資をHPで配信。
上海振南監理諮問公司 甲級建設監督理事資格を有し、船舶工業(水工、水運、船廠施設等)及び民用建築一/二/三等の工事の建設監督及びコンサル。
上海江南造船廠コンピュータ工程公司 コンピュータSI、ソフト開発及びハードの卸・小売等の業務を取扱。
上海江南造船嘉江船舶機械製造廠 環境保護型杭打ち機の生産専門会社。
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
2.2.3 政府との関係
 中央政府直轄の国家レベルの企業であり、中央政府との関係は緊密。軍用製品については中国国防科学技術工業委員会の指導のもとで企業経営を行っており、資材調達及び人材確保で政府から利便を受けている。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION