4.3 経営状況
4.3.1 業務内容
貨物運送代理、海上運送、船舶チャーター、船舶代理、定期便運送、航空貨物代理、航空速達、鉄道運送、トラック運送、多モード運送、倉庫、輸出入貿易及び国際協力、工事請負、コンテナのチャーター、森林開発、金融、保険、旅行、広告、不動産等。
遠洋船舶は200万DWT、倉庫は160、総面積は550万m2、うち倉庫の建築面積は300万m2で、貨物置場の面積は250万m2である。積卸機械は1,850台、積卸能力は1.5万トン。鉄道専用線は64本、全長62km。ターミナルは15基で、全長約4,000m。運送車両は約3,000台で、コンテナ・トレーラー及び貨物運送トラックはそれぞれ1,500台である。
4.3.2 売上高
図4-2 近年売上額の推移
4.4 財務状況
4.4.1 資本金、出資者
表4-5 主要出資者及び出資率(2001年12月31日現在)
4.5 企業戦略
4.5.1 海外展開
●海外駐在拠点
欧米、アフリカ、豪洲、アジア地域に独資及び合弁企業を35社、代表事務所を9ヵ所設立。
●海外事業展開
積極的に海外展開を行い、多くの会社及びユーザーと長期的な業務関係を締結。(Motorola、Michelin、Philips、BASF、Maersk Sealand、P&O Nedlloyd等)
DHL、UPS及びOCS等グローバルな速達会社、物流企業と長期的な協力協議を結び、技術を取得し、戦略同盟関係を結び、グローバルな事業の拡大を図っている。
●日本との関係
日本に中外運駐日本有限公司及び中日物流服務有限公司を設立。
4.5.2 事業計画
●引き続き従業員研修に投資
企業の経営業務を長期的に発展させるため、引き続き従業員を研修し、最新知識を吸収させ、経営・管理・情報技術等の技能を身につけ、サービスレベルを国際先進水準にアップする。
●競争能力を強化し、市場規模の拡大を図る
既存のサービス土台の上に総合セールスを構築し、経営効率及びサービス・レベルをアップして競争能力を強化、市場規模の拡大を図る。
●総合物流サービス能力をアップ
総合物流業務は2000年からグループの重要業務となっている。顧客に低コスト、信頼性のある総合物流サービスを提供するため、既存の貨物代理の実力及び施設を有効に統合し、戦略地域により多くの地域物流センターを設立し、拠点を買収してサービスネットワークを拡大する。
●新しいコンテナ運送戦略
中外運コンテナ定期便ライン(SNL)という定期便で国際海上運送の定期便競争に参入する。(2002年6月自社のコンテナ船で中米航路を開設し、広州黄埔港に就航。)
また、上海を運営センターとし、天津、青島、大連、深 等の地方、海外の子会社を含めたコンテナ管理システムを企画、社内ネットワークを利用して、船倉予約システムを設計、各子会社の責任者が各港の船倉予約状況を分析、市場動向を充分に把握したうえで事業展開を行えるようにする。
5 河北遠洋運輸股 有限公司
Hebei Ocean Shipping Co., Ltd.
所在地:河北省秦皇島市港城大街162号
Address: N0.162 GANGCHENG STREET QINHUANGDAO HEBEI
郵便番号:066001
Tel: 0335-363-9106
Fax: 0335-363-9105
創立:1980年
資本形態:控股公司
業務内容:貨物の遠洋・沿海輸送、貨物代理業務、国内海運会社への労働者派遣
法人代表、董事長:高彦明
総経理:高彦明
従業員数:1,000人
陸上 400人
海上 600人
船舶保有量(2003年1月現在)
|
保有船 |
借用船 |
共同経営 |
合計 |
隻数 |
14 |
0 |
0 |
14 |
積載総トン数(万DWT) |
72 |
0 |
0 |
72 |
|
財務(2001年)
登録資本金:5,497万元(約8.4億円)
売上高:3.2億元(約49.0億円)
売上総利益:4,697.8万元(約7.2億円)
固定資産:3.3億元(約50.6億円)
営業利益:1,119.4万元(約1.7億円)
当期純利益:1,221.9万元(約1.8億円)
会社概要:
●地方の遠洋輸送企業。船舶を14隻(うちパナマ型ばら積船10隻)、71.5万DWTを所有、中国遠洋運輸企業のトップ5。
●世界中に海上貨物運送を行っており、中国−ヨーロッパ、中国−米州航路等のパナマ型ばら積船による鉱物輸送及び中国−東南アジア航路の貨物定期便の運送業務を取扱う。また、太平洋、大西洋、米州、極東、ヨーロッパに多数の遠洋航路を開設し、穀物、化学肥料、鉄鉱石及び石炭等を運送。
グループ組織図
5.1 企業概況
5.1.1 沿革
1980年 河北遠洋運輸公司として創立。登録資本金は3,500万元。
1997年 登録資本金を5,497万元に変更。
1997-1998年 経営状況悪化。4,500万元の赤字。
1999年6月 中国船級協会のISM審査を経て、DOC証書を取得。
1999年 黒字に転換。
2001年1月 株式企業になり、社名を「河北遠洋運輸股 有限公司」に改称。
5.1.1 経営者及びその経歴
表5-1 董事長の経歴
名前 |
高彦明 |
役職 |
董事長 |
性別 |
男 |
出生年日 |
1957年 |
学歴 |
大卒 |
職歴 |
期間 |
勤務先 |
役職 |
|
1982年−1990年 |
河北遠洋運輸公司 |
副総経理 |
|
1990年−1998年 |
河北省交通銀行 |
|
|
1998年−現在 |
河北遠洋運輸股有限公司 |
董事長兼総経理 |
|
表5-2 その他主要責任者の名前及び役職
名前 |
役職 |
斎衛衆 |
副総経理 |
葛恩華 |
副総経理 |
張玉成 |
船機部経理 |
李氷 |
航運部経理 |
|
5.2 企業組織
5.2.1 会社組織
図5-1 会社組織図
5.2.2 調達・修繕部門
5.2.3 関連企業
表5-3 関連企業名称及び概要
関係 |
企業名称 |
会社概要 |
親会社 |
河北省交通庁 |
河北省の交通管理、交通計画及び交通政策、公共投資等を行う政府機関。 |
子会社 |
大連半島船務代理有限公司 |
船舶の貨物運送代理。 |
子会社 |
天津北方連合船舶代理有限公司 |
船舶の貨物運送代理。 |
子会社 |
河北遠洋船舶代理有限公司 |
秦皇島港で中国籍・外国籍船舶の代理業務を行う。 |
子会社 |
滄州中海船務代理公司 |
中海船務代理有限公司、神華黄港務有限責任公司及び河北遠洋運輸股有限公司が共同出資で設立した企業。船舶及び貨物運送の代理業務。 |
|
5.2.4 政府との関係
地元の大型遠洋運輸企業。親会社は河北省交通庁であることから、地方政府との関係は緊密。政府から補助金、融資、優遇税制等の強力な支援あり。1980年の創立時は、1隻の船舶のみであったが、その後、中国銀行秦皇島分行の融資を受けて船隊を拡大。
|