7・15 舵角指示器
舵角指示器は、舵角発信器と舵角受信器で構成される。舵角発信器はレバー等で舵頭に連結され、舵の角度の変化を舵角発信器のシンクロ電機に伝え、その同期性を利用して、船橋、制御室など遠隔の場所にある舵角受信器に、常時正確に舵角を伝達する。この他、舵の角度の変化を可変抵抗器で検知し、その変化を電圧の変化に変えて舵角受信器に指示する抵抗式のものがあり、小型船舶等に使用されている。
舵角指示器の構成の一例を図7・19に示す。
図7・19 舵角指示器の構成の一例
7・16 エンジンテレグラフ
電気式のエンジンテレグラフは、シンクロ電機又はランプなどを用いた有線式通信装置で、発信器と受信機が離れた場所に相対して設けられ、予め設定された命令の伝達、応答が簡単な操作でできるものである。
エンジンテレグラフは、船橋と機関室又は機関制御室の間で主機の速度に関する命令や応答を連結するものである。この装置に命令、応答及びその時間を自動的に記録するテレグラフロガーを付属する場合がある。さらに、テレグラフのハンドルと主機関遠隔操縦装置とを連動させ、切り替えスイッチにより、テレグラフの動作と主機関の前後進切り替えや速度制御の動作を使い分けられるようにした装置がある。
主機操縦ハンドル兼用形エンジンテレグラフの構成の一例を図7・20に示す。
図7・20 主機操縦ハンドル兼用形エンジンテレグラフの構成の一例
W1: DPYC-2.5 W2: DPYC-4 W3: MPYC-2 W4: MPYC-7 W5: TTYCS-2 W6: MPYC-44/TTYC-7S |
W7: MPYC-12 W8: TTYCS-7/MPYC-5 W9: MPYC-23 W10: TPYCS-2 W11: MPYC-23 W12: DPYC-1.5 |
W13: DPYC-2.5 W14: DPYC-4 |
7・17 水密・防火等の扉の開閉警報装置
重要区画に設ける扉の開閉状態の監視・警報や操作を行うことを目的としたもので、目的別に次のようなものがある。
(1)水密滑り戸開閉表示装置
水密隔壁に扉を設ける場合の監視及び操作を行うもので、扉の閉鎖を警告し緊急避難の警告を与えるものである。
本装置は、船橋などに設けられた戸閉鎖操作器からの信号により作動する戸の内外に装備する警報装置である。
(2)載貨扉開閉表示装置
ロールオン・ロールオフ旅客船などの載貨扉が完全に閉鎖されていない状態で出航する場合に、船橋において警報を発するようにしたものである。
載貨扉開閉表示装置の一例を図7・21に示す。
図7・21 載貨扉開閉表示装置の一例
W1: DPYC-1.5 W2: MPYC-12 W3: MPYC-19 W4: MPYC-2 |
(3)防火扉開閉表示装置
防火区画に扉(A級防火戸)を設ける場合の監視・警報や操作を行うもので、扉の閉鎖を警告し緊急避難の警告を与えるものである。
本装置は、船橋などに設けられた戸閉鎖操作器からの信号により、扉保持器を釈放させる等して閉鎖するようにしたものである。
防火扉開閉表示装置の構成の一例を図7・22に示す。
図7・22 防火扉開閉表示装置の構成の一例
W1: DPYC-4 W2: MPYC-7 W3: MPYC-12 W4, W5: MPYC-2 |
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