6・3・2 RS-422
RS-232Cに比べて高速で遠くまでデータ通信が可能である。主な特徴を表6・10にまとめる。
表6・10 RS-422の特徴
接続可能台数 |
トーカ1 リスナ10 |
最長距離 |
100Kbpsで1200m |
最大データ長 |
15mで10Mbps |
信号化 |
平衡 |
論理値1 |
2V最小 6V最大 |
論理値0 |
2V最小 6V最大 |
入力レベル最小感度 |
0.2V差 |
出力電流 |
150mA |
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この規格ではグランドから独立した2本の信号線を引いて、片方の電圧が高いとき、残りの片方を低くするようになっている。受信側では2本の電圧を比較してデータの0か1かを得るため、電圧降下などによって電圧差が減っても誤りが少ない。
高周波の信号の歪みや減衰を避けるために、トーカから最も遠くにあるリスナの入力間に終端抵抗をつける必要がある。またトーカの未使用のピンは出力を固定するために、入力端子(TTL入力側)をGND、若しくはVccに接続し、リスナの未使用のピンは、フェイルセーフ回路を内蔵している場合はオープンのまま、内蔵していない場合は出力固定のためA入力をVcc、B入力をGNDに接続する必要がある。
RS-422ではITU-T V.10あるいはX.26の15ピンのコネクタまたはMiniDIN8ピンが使われることが多い。MiniDIN8ピンはマッキントッシュのパソコンではモデムポートと呼ばれている。
図6・8にコネクタの形状を、表6・11にピンの割り当てを示す。
図6・8 D-sub 15ピン(オス)とMiniDIN8ピンのピン配列
表6・11 RS-422のピンの割り当て
ピン番号 |
記号 |
方向 |
意味 |
2 |
T |
O |
送信データ |
4 |
R |
I |
受信データ |
8 |
G |
- |
信号接地または共通帰線 |
9 |
Ga |
O |
DTE共通帰線 |
11 |
Gb |
I |
DCE共通帰線 |
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6・3・3 RS-485
RS-422と基本的な部分は同じである。主な特徴を表6・12に示す。
表6・12 RS-485の特徴
接続可能台数 |
トーカ32 リスナ32 |
最長距離 |
100Kbpsで1200m |
最大データ長 |
15mで10Mbps |
信号化 |
平衡 |
論理値1 |
1.5V最小 5V最大 |
論理値0 |
1.5V最小 5V最大 |
入力レベル最小感度 |
0.2V差 |
出力電流 |
250mA |
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信号線やコネクタも同じ仕様で互換性があるが、RS-422のトーカにはデータ衝突時の保護回路がないため、RS-485規格のシステム内で使用することはできない。
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