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1・2 航行設備の搭載要件
 表1・1に述べた各設備の船舶への搭載要件を、総トン数別の適用区分で一覧表にしたものが次の表1・2である。この表には参考までに改正前(平成14年6月現在)の設備規程による適用も分かるように書いてある。
 
表1・2 SOLAS条約第V章による航行設備の適用(MSC.99(73))
(衛星航法装置(GPS)、AIS、VDRを除き新船に適用)
 
 
1・3 AIS・VDRへの入力信号一覧表
 表1・3は、AIS・VDRへの入力信号と航海用機器の一覧表である。
 
表1・3 AIS・VDRの入力信号と航海用機器
注 記号○:入力必要 △:利用できる場合 −:利用不可のもの
No 情報の種類とその概要 入力 情報機器名 形式承認 IMO基準 ISO/IEC
規格
JISF
規格
AIS VDR
1 日付と時刻
((1)/(2)優先)
(1)衛星航法装置(GPS) A.819(19) IEC61108 JISF9603
- (2)電波時計        
(3)船内時計        
2 船の位置(緯度、経度)
(AISでは内蔵のものでもよい)
(1)衛星航法装置(GPS) A.819(19) IEC61108 JISF9603
- (2)ロランC        
3 速力(speed)
(AISの場合はSpeed over ground)
-
((1)/(2)優先)
(1)船速距離計(電磁ログ) A.824(19) IEC61023  
(2)船速距離計(ドプラログ)      
(3)衛星航法装置(GPS) A.819(19) IEC61108 JISF9603
4 船首方位(Heading)
((2)/(3)優先)
(1)磁気コンパス A.382(10) ISO449 JISF9101
(2)ジャイロコンパス A.424(11) ISO8728 JISF9602
(3)GPSコンパス        
5 対地針路
(Course over ground)
  衛星航法装置(GPS) A.819(19) IEC61108 JISF9603
6 船橋音響
(できる限り、マイクロホンは船橋の船内通信システムや放送システム、音声警報を捕捉できる位置に設置する)
  船橋音響受信用マイクユニット        
7 通信音声
(船舶の操縦に関するVHF通信)
  VHF無線電話 A.803(19) IEC61097  
8 レーダーデータ
他の表示手段(記録する時に目に映ったレーダー映像全体の忠実な再現が可能)
  航海用レーダー A.477(12) IEC60936  
9 音響測深機データ
(キール下深さ、深度目盛、その他の状態に関する情報を含む)
  音響測深機 A.224(7) ISO9875 JISF9401
10 主警報
(IMOが船橋警報を強制している23種の警報音声とその種類)
  各種船橋警報装置        
11 操舵命令と応答
(装備されていれば自動操舵装置の状態と設定を含む)
  (1)自動操舵装置(HCS)/
(2)トラックコントロールシステム(TCS)
  A.342(9)
MSC.64(67)Anx.3
MSC.74(69)Anx.2
ISO11672  
(2)操舵装置(舵角指示器付)        
(3)操舵装置と舵角指示器        
12 主機操作命令と応答
(装備していればスラスタも含む)
  (1)エンジン・テレグラフ         JISF8523
(2)主機命令伝達装置
(速力・推進方向の伝達)
 
13 船体開口部の状態
(IMOの船橋表示強制情報)
  船体開口部開閉表示装置
(RO-RO旅客船)
       
14 水密扉及び防火扉の状態
(IMOの船橋表示強制情報)
  水密扉開閉表示装置
防火扉開閉表示装置
       
15 加速及び船体応力
(IMOの船橋表示強制情報)
  船体応力・応答監視装置        
16 風向・風速
(適切なセンサ装備の場合)
  風向風速計        
17 回頭角速度   回頭角速度計 A.526(13)    
18 静的情報
IMO番号、コールサインと船名、船舶の長さ、幅、船種、GPS空中線位置
  手動入力(初期設定)        
航行関連情報
喫水、危険物種類、目的地、到着までの所要時間、航海計画、安全関係短メッセージ
  手動入力(航海毎に設定)        
19 船舶固有データ
型式承認番号、IMO番号、ソフトVer-No、マイクの位置、入力データ源の識別、最終修正の日時
  手動入力(初期設定)        







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