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(2)生活ホーム・グループホーム
ア 周知状況
 生活ホーム制度は昭和61年に創設されてから18年が、グループホーム制度は平成元年に創設され15年が経過している。在宅者のいる家庭のうち、生活ホーム・グループホーム制度について「知っている」世帯は70%で、そのうち「よく知っている」は10%、「ある程度は知っている」は60%となっている。
 これに対して、「ほとんど知らない」世帯は24%、「まったく知らない」世帯は6%となっている。
 
図表6-5 生活ホーム・グループホームの周知度
 
イ 利用意向
(1)在宅者の意向
 在宅者の利用意向については、「是非利用したい」が7%、「可能であれば利用したい」が68%となっており、利用意向を有する在宅者が7割以上を占めている。これに対して、「利用したくない」は24%となっている。
 
(2)施設入所者の意向
 知的障害者援護施設、知的障害児施設の入所者の意向については、「わからない」が42%と最も多くなっている。また、「自宅」を希望する人は22%、「現在の施設」を希望する人は22%となっている。これに対して、生活ホーム・グループホームへの意向は11%となっている。
 
(3)ホーム入居者の意向
 生活ホーム・グループホームの入居者の今後の居住意向については、「これからも今のホームで生活したい」と考える入居者が58%を占めている。「一般のアパート・マンションに引っ越したい」は21%となっている。また、「実家に帰って、家族といっしょに暮らしたい」と考える人は8%にとどまっている。
 
図表6-6 生活ホーム・グループホームの利用意向
 
在宅者
 
施設入所者
 
ホーム入居者
 
ウ 生活ホーム・グループホームに求める配慮
 今後、千葉県内に生活ホーム、グループホームを整備していくうえで、在宅の知的障害者やその家族がどのような点を重視しているのかを、整備の条件、支援の内容の2つから把握した。
 
(1)整備の条件
 生活ホーム、グループホームの整備条件は、図表6-7のとおり調査した7項目のすべてについて、本人・家庭の8割以上が重要(「とても重要」と「重要」の合計)と考えており、すべての整備条件への関心が高い。なかでも、「専門職員の確保」、「自立可能な負担」、「第三者の評価」の3つについては、本人・家庭の6割以上が「とても重要」と考えている。また、「立地条件」、「個人の尊厳の確保」については、本人・家庭の5割以上が「とても重要」と考えている。
 これに対して、「良質な居住空間の確保」、「家財道具の持ち込み」の2つは、重要度は認められるものの、「とても重要」と考える本人・家族の割合は5割未満となっている。
 
図表6-7 整備する上で必要な配慮点
 
(2)支援の内容
 入居後に必要なる生活上の支援については、一次、二次、三次活動に係る22項目の重要度を調査した。
 本人・家族が重要(「とても重要」と「重要」の合計)と考えるものは、最も低い「家電製品の取り扱い」への支援でも54%の家庭が重要と考えており、生活全般に対する支援の関心が高い。
 なかでも、在宅の知的障害者の自立度が低い一次活動の「食事の支度」、「金銭・物品管理」、「健康管理」については、本人・家庭の9割以上が重要としている。
 
図表6-8 必要となる支援の重要度







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