(オ)宮古島について、知りたいこと(複数回答)
6割弱が「自然環境(八重干瀬やマングローブ林、通り池等)」(58.9%)、次いで4割弱が「伝統文化・芸能(三線、島唄、クイチャー(雨乞いの舞踊)、パーントゥ(厄払い)等)」(40.3%)、「特産品(泡盛、さとうきび、黒糖、塩、海ぶどう、フルーツなどのおみやげ)」(37.1%)、「健康によくて、おいしい郷土料理」(38.7%)などを挙げ、「伝統工芸・技能(宮古上布、宮古織、みやこ焼、民具、船(サバニ)、三線大工等)」(26.9%)、「史跡にまつわる歴史・文化」(20.0%)、「湧き水」(18.7%)、「クリーンエネルギーによる環境保全」(16.8%)などがこれに続く。
順位に大きな変動はないものの、年齢層が高くなるにつれて、「歴史・文化」や「環境保全」が、若い年齢層には「特産品」や「郷土料理」などが多くなる。
また、来島回数が多いほど、「伝統文化・芸能」、「伝統工芸・技能」に対する回答が多くなる傾向がみられた。
宿泊者では、「自然環境」に対する関心の高さは変わらないものの、リゾートホテルでは、「特産品」(43.0%)、「郷土料理」(42.5%)、民宿・旅館では、「伝統文化・芸能」(52.5%)、ペンションでは「伝統文化・芸能」(51.5%)、「郷土料理」(45.5%)などが全体平均を上回る回答があり、それぞれの関心の違いがみられた。
ここでも、主な旅行目的である自然環境についての関心に加え、その背景となる宮古の歴史・文化や食など過去から現在の島の生活のかおりを求める姿がうかがわれる。
図表1-35 宮古島について、知りたいこと
(カ)今後、宮古島でやってみたいこと(複数回答)
8割強が「豊かな自然のなかで遊ぶ(海水浴、ダイビング、釣り、潮干狩り、エコツアー等)」(82.9%)と抜きん出て多く、次いで約半数が「何をするとはなしに、ただゆったり、のんびりとくつろぐ」(50.1%)」、そして4割前後が「島の幸(海、森、畑)を使った郷土料理を食べる、学ぶ」(40.5%)、「島に長期間滞在し(観光ではなく)、心身をいやす」(39.7%)、「島の人々との対話・コミュニケーションによるふれあい」(37.6%)など、長期滞在型の保養地として、また体験交流型観光への期待がうかがわれる。
以下の属性別にみた場合、順位に大きな変動はみられないが、年齢層が若くなるほど「自然のなかで遊ぶ」、「郷土料理」、「島の人々とのふれあい」を望む割合が大きくなる傾向にある。
来島回数が多いほど、「ただゆったり、のんびりとくつろぐ」ことと、「島の人々とのふれあい」を期待する声が強い。
滞在期間では、2泊と比較的短期間の滞在者は、「郷土料理」(50.8%)、「美しい自然や景観・集落のたたずまいや旧跡を観て楽しむ」(40.0%)、5泊以上の長期滞在者は、「ただゆったり、のんびりとくつろぐ」(58.3%)、「郷土料理」(50.0%)、「島の人々とのふれあい」(47.2%)を望む声が特に強い。
宿泊施設では、リゾートホテル宿泊者が「自然のなかで遊ぶ」(88.8%)、民宿・旅館宿泊者は「景観・集落のたたずまいを観て楽しむ」(42.5%)、ペンションはほぼすべての項目において全体平均を上回る高い割合である。
図表1-36 宮古島でやってみたいこと
(キ)旅行の満足度
まず全体的な印象では、「大満足」(38.9%)、「満足」(48.5%)をあわせた9割弱(87.4%)の人が満足しており、これに対し「少し不満」(1.9%)、「大変不満」(0.3%)と回答した人は2.2%と今回の宮古観光に対する観光客の全体的な評価は高い。
次に主要な観光資源別に、満足率(「大変満足」と「満足」の合計)の高いものからみていくと、9割弱が「自然環境、景観」(89.4%)が他より抜きん出て多く、特に半数強が「大満足」(55.5%)としている。次いで「食事」(64.6%)、「宿泊施設」(66.6%)、「ガイドマップ」(51.2%)、「店舗や施設のサービス」(50.9%)などは半数以上が満足と評価している。
宿泊施設別にみると、全体的な旅の印象や、自然環境・景観、まちなかの風景、景観、店舗や施設サービス、観光情報などで、リゾートホテルとペンションの宿泊者の満足度が比較的高い。また食事や島の人との交流では、民宿・旅館、ペンション宿泊者の満足度が高いなど、ペンション宿泊者の満足度が全般的に高い傾向がみられた。
生きた観光情報や島内の移送、郷土料理や島の人との交流など、いわゆるマスサービスでは行き届かない部分を宿泊者の多様なニーズにきめ細かな対応が可能なペンションの特性が適合した結果とみることができる。
一方、不満足率(「少し不満」と「大変不満」の合計)の高いのは、「路上の案内表示」(33.6%)、「旅行費用」(27.7%)、「島内の交通機関(移動手段)」(20.8%)、「休憩所、トイレ」(19.5%)などが挙がっている。
図表1-37 旅行の満足度
(ク)リピート意向
9割強が「また来たい」(91.5%)と回答し、「しばらくは来たくない」(3.5%)を圧倒した。
「初めて」(92.8%)、「2回目」(88.5%)、「3回以上」(90.0%)とともに9割前後と来訪回数による落ち込みも少なく、「リピーターが多い宮古観光」を裏付ける結果である。
同伴者では、とりわけ「夫婦」(98.6%)(「しばらく来たくない」は0.0%)のリピート意向が強い。
滞在期間では、「5泊以上」の長期滞在者のリピート意向が9割強(94.4%)ともっとも高く、宿泊先では、「ペンション」(97.0%)と「民宿・旅館」(95.0%)の割合が多い。
冬期では、「また来たい」(77.9%)と回答した人の割合が、夏期(91.5%)と比べて減るものの4人のうち3人が再来の意向を示した。
図表1-38 リピート意向
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