項目 |
点検 |
点検整備要領 |
ギヤボックス
軸
歯車
軸受け
オイルシール |
外観 |
ギヤボックス外部の腐食、損傷の有無を確認する。 |
腐食、油漏れの確認 |
・下記の項目について確認する。
1. ウインチのブレーキレバーは水平か。
2. ブレーキレバー中心の六角ボルに緩みはないか。
3. ブレーキレバーサポーターに変形はないか。
4. オイルシール部分に損傷はないか。
5. ボルト・ナット類の緩みはないか。
6. 注油口、油面計、ドレンプラグは機能しているか。
上記の項目で異常があれば調整する。 |
作動状態の確認 |
ウインチを作動させ、自重降下及び電動巻き上げ動作を行い、ウインチ各部から異音、振動がないか確認する。 |
潤滑油の交換 |
・油面計により、潤滑油の量の確認を行う。
・油面計により、潤滑油の汚れ具合を確認する。
・潤滑油は著しく汚れている場合は交換する。 |
ハンドブレーキ |
作動の確認 |
ダビットを振り出す準備を行い、ブレーキの確認作業を行う。
・ウインチのブレーキレバーを徐々に持ち上げ、ハンドブレーキ装置を解放し、ダビットが振り出し出来ることを確認する。(ディスクブレーキの固着の有無の確認)
・ダビットの振り出し、更に降下の途中でウインチのブレーキレバーを下げてブレーキをかけ、正常にハンドブレーキ装置が機能することを確認する。(ディスクブレーキの効き具合の確認)
・異常が認められる場合には、分解して確認する。 |
開放点検 |
ブレーキ部分を開放し、下記の点検を行う。
・スラスト軸ボスの六角ボルトを緩め、ウインチのブレーキレバー部分を一体で取り外す。
・アウターディスク、インナーディスクの表面に摩耗や腐食がないか確認する。
・ハンドプレーキケース内部に油や水の浸入がないか確認する。
・異常が認められる場合は、下記の基準に照らし合わせて新しい部品と交換する。
1. 摩耗
インナーディスクの焼結ライニングの溝が規定値異常まで摩耗した場合交換する。
2. 腐食
軽度の腐食の場合、サンドペーパー(細目)で腐食部分を仕上げる。 著しい腐食の揚合は新しい部品と交換する。
3. 潤滑油の浸入
潤滑油の浸入が見られる場合は、オイルシールの点検を行い、異常が認められた場合は新替えする。
4. 水分の浸入
水分の浸入が見られる場合は、ハンドブレーキケースのフランジ面を確認し、フランジ面及びボルトネジ部に液体パッキンを塗布し再組立する。
・必要に応じて、ボルト、パッキン等を新替えする。
・ブレーキ摩擦面周辺の油分は除去し組み立てる。
注: 異常が認められる場合には分解し点検する。(雨天等の水分の混入する可能性のある状況下では分解しないこと) |
ガバナーブレーキ
装置 |
作動の確認 |
*ダビットを振り出し、救命艇降下の準備を行い、ガバナーブレーキの確認作業を行う。
・ウインチのブレーキレバーをいっぱいに持ち上げ・ディスクブレーキ装置を解放する。ガバナーブレーキ装置が働いて、救命艇が一定の速度を保ちながら降下することを確認する。
・救命艇の降下の途中でウインチのブレーキをかけ、停止・降下を何度か繰り返し、ガバナーブレーキ装置が正常に働くことを確認する。このとき救命艇の降下速度が加速したり、ガバナーブレーキ装置から異音、振動が発生しないことを確認する。
・異常が認められる場合には、分解して確認する。 |
開放点検 |
ブレーキ部分を開放し、下記の点検を行う。
・ガバナーブレーキケースカバーを取り外し、ガバナーホイル部分を一体で取り外す。
・ガバナーブレーキシューの表面に摩耗や腐食がないか確認する。
・ガバナーブレーキケース内部に油や水の浸入がないか確認する。
・異常が認められる場合は、下記の基準に照らし合わせて新しい部品と交換する。
1. 摩耗
ガバナーブレーキシューの焼結ライニングの摩耗が規定使用限度値に達した場合は交換する。
2. 腐食
軽度の腐食の場合、サンドペーパー(細目)で腐食部分を仕上げる。著しい腐食の場合は新しい部品と交換する。
3. 潤滑油の浸入
潤滑油の浸入が見られる場合は、オイルシールの点検を行い、異常があれば新替えする。
4. 水分の浸入
水分の浸入が見られる場合は、ガバナーブレーキケースのフランジ面を確認し、フランジ面及びボルトネジ部に液体パッキンを塗布し再組立する。
・ガバナーピン、カバナースプリングの点検を行い、異常があれば新替えする。
・必要に応じて、ボルト、パッキン等を新替えする。
・ブレーキ摩擦面周辺の油分は除去し組み立てる |