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小学生・中高生企画
「心とからだでコミュニケーション」
企画担当/高野育子(福島県立聾学校同窓会)
 
 小学生45名、中高生40名、そして25名のスタッフで小学生・中高生企画「心とからだでコミュニケーション」が実施されました。
 今回の「心とからだでコミュニケーション」は、福島県立聾学校同窓会が毎年夏に開催している主催行事の「ふくしま身体表現セミナー」の縮小版であり、講習内容は小学生・中高生対象にしたものです。
 当日の朝、全国から集まった小学生・中高生達がビッグパレットふくしまに集合し、受付を終え、バスで講習会場となる郡山市青少年会館へ移動しました。到着後に開会式が行われ、終了後、すぐに講習に入りました。
 小学生を対象とした「劇遊び」は講師に小川新次先生と助手に田中裕子先生を迎えて、運動会の玉入れで使われる紅白玉を使って遊んだり、小川先生の合図で部屋全体を使ってスパイごっこ、だるまさんがころんだ等、身体でいろんな表現を学びました。部屋全体を思いっきり体を使って遊び、走り回ったせいかちょっと疲れてしまう子もいました。中学生・高校生は、「ダンス」か「手話コーラス」のどちらかを選択してそれぞれの講座に入りました。
 ダンスは、土持栄里子先生と米田麻理子先生が、「ミッキーマウス」をテーマにしたダンスで、広い体育館一面を使い、ステップだけでなく身体全体を使ったリズミカルなダンスの講習が行われました。
 手話ランド「きいろぐみ」代表の南留花先生を講師とした「手話コーラス」では、メロディ抜きの手話リズム表現「手話ラップ」と、今話題の歌であるSMAPの「世界に一つだけの花」を手話で歌う講習が行われました。「手話ラップ」では、まず、リズムに慣れ、それからそれぞれの夢・例えば「先生になりたい」とか「バドミントンで強くなりたい」など自分達の夢を言葉で表現し、それを歌詞にし、手話ラップでの表現を考えました。「世界に一つだけの花」は、歌詞の意味をきちんと理解してから手話表現に変えていくのは少し難しかったようですが、南先生と一緒に考えながら歌詞に合わせた手話表現が出来ました。
 夜の全体交流会では、劇遊びのグループをふたつに分け、手話コーラスとダンスの各グループと一緒になり、「新聞乗り」ゲームをやりました。初めはお互い慣れずにぎこちなかったのですが、真剣になるにつれて白熱した勝負が展開され、小学生を中高生がおんぶや肩車をするなど協力する姿が見られました。エアコンがきいているはずの体育館が暑くなり、傍らで応援しているだけのスタッフでしたが、熱くなってきました。
 2日目は昨日の続きの講習が朝から行われました。残り少ない時間で集中的に講習が行われ、仕上げにかかりました。昼食後にビッグパレットふくしまへ移動し、全体会IIでの発表時間になるまでの時間を使ってまで、会場内の廊下や空き部屋で練習しました。
 全体会IIでは劇遊び、ダンス、手話コーラスの順で発表しました。劇遊びは客席から暖かい拍手がありました。ダンスでは手拍子が、手話コーラスの手話ラップでも自然に手拍子がおこりました。「世界に一つだけの花」は客席の方も一緒に手話で歌う光景がみられました。
 閉会式が終了した後に、保護者と一緒に帰る時、スタッフ達に笑顔で「バイバイ」と手を振って満足気に会場を後にする子ども達の姿が印象に残りました。
 
小学生企画
「劇あそび」
講師/小川新次
 
 騒々と創る想像の中。紅白玉が飛び交う、理屈を許さない二日間は、正に大騒ぎでした。(もっとも終ると皆、実はアッケラカンとしていましたが)。舞台でなく現場を見ていただいていたら、相当刺激的だったと思います。
 ご存知の様に、初めて出会った子どもたちが集団で二日間を共有するというのは、なかなか難しい事ですので、今回はワークショップというより、手を変え品を変えての「表現的」遊びワークでした。一人ひとりがぺースを持ち、集中したり拡散・発散したりの様子は、バラバラと妙なまとまりが同居する不思議?な空間でした。一日目の夜、サポートの田中裕子さんに協力してもらって、次の日の内容を再構成しましたが、結局はエネルギー頼り・・・。最近はやや遠ざかっていた小学生との出会いでしたが、体力負け。久しぶりに強烈な子どもパワーと格闘した福島の夏でした。そんなこんなで、細かい内容はちゃんと記録してありませんが、楽しくやれたので、私は感謝々々。







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