1997/01/13 毎日新聞朝刊
[新教育の森]教育に関する毎日新聞社「全国世論調査」/8 教育改革
◇「教員資質向上」、都市部ほど多く−−郡部では「道徳教育」
「教育改革が必要」と考える人は86%に達した。学歴別では大卒以上、職業別では経営・管理職や学生で、そう考える人が多く、いずれも9割を超えた。
背景には、今の学校教育に対する不満がある。学校教育に「十分満足できる」と答えた人はわずか2%。「ある程度満足できる」は38%だが、82年12月の調査より5ポイント減った。一方「あまり満足できない」48%と「全く満足できない」8%は合わせて56%に上っている。
改革が必要な点(複数回答)について聞くと「教員の資質」がもっとも多く52%。「しつけ・道徳教育」49%、「入試制度」48%、「いじめ・不登校」34%と続いた。
全国的に続発するいじめ事件をはじめ、体罰、わいせつ事件などで処分を受ける教師が増えていることが影響しているようだ。
教師の資質向上を求める人は都市部ほど多く、郡部では「教員の資質」に代わって「しつけ・道徳教育」の充実がトップになっている。
■いま教育改革が必要か
必要
86
不必要
9
無回答
5
■改めるべきことは?
教員の資質
52
しつけ・道徳教育
49
入試制度
48
いじめ・不登校
34
画一的な授業
25
非行・校内暴力
23
落ちこぼれ
16
教科の内容
14
教育費の負担
9
6・3・3の学制
5
その他・無回答
3
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