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1994/11/03 読売新聞朝刊
読売の憲法改正試案全文と現行条文=2止
 
☆章ごとに先に改正試案を、次に現行条文を掲げた
☆章の分け方は改正試案によるもの
☆新設、変更した条文は《 》を付けた
○改正試案は、最高法規の章を廃止した。
○改正試案は、現行条文と対比してある部分も含め現代表記とした。
○現行憲法の正文には項目番号や見出しはないが、便宜上各条文には見出し(カッコ内)を付け、番号をふってある。
○現行憲法第十一章補則の第百条から百三条までは省略した。
 
◆第七章 内閣(現行第五章)
第七十三条(行政権)行政権は、内閣に属する。
第七十四条(内閣の組織、国会に対する連帯責任)
〈1〉内閣は、法律の定めるところにより、内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
《〈2〉内閣総理大臣は、内閣を代表し、国務大臣を統率する。》
〈3〉内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
〈4〉内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。
第七十五条(内閣総理大臣の指名、衆議院の優越)内閣総理大臣は、《衆議院議員の中から衆議院の議決で、》これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だって、これを行う。
第七十六条(国務大臣の任命及び罷免)
〈1〉内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。ただし、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。
〈2〉内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。
第七十七条(《内閣の解散権、》内閣不信任決議の効果)
《〈1〉内閣は、衆議院を解散することができる。》
〈2〉内閣は、衆議院で不信任の決議案《が可決され、》又は信任の決議案《が否決された》ときは、十日以内に衆議院《を解散しない》限り、総辞職をしなければならない。
第七十八条(内閣総理大臣の不在及び新国会の召集と内閣の総辞職)内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
第七十九条(総辞職後の内閣)前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで、引き続き《この憲法の定める》職務を行う。《ただし、衆議院の解散権は、行使できない。》
第八十条(内閣総理大臣の職務)内閣総理大臣は、内閣を代表して《法律案、予算案その》他の議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告する。
《第八十一条(内閣総理大臣の統括権)内閣総理大臣は、行政各部を統括する。》
《第八十二条(内閣総理大臣の臨時代理)
〈1〉内閣総理大臣に事故あるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、臨時代理たる国務大臣が内閣総理大臣の職務を行う。》
《〈2〉前項の場合に備え、内閣総理大臣は、あらかじめ臨時代理となる国務大臣を指定しておかなければならない。》
第八十三条(内閣の職務)内閣は、他の一般行政事務のほか、《次の》事務を行う。
 一 法律を誠実に執行し、《行政事務を統括管理》すること。
 二 外交関係を処理すること。
 三 条約を締結すること。ただし、事前に、《場合》によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
 四 法律の定める基準に従い、《公務員》に関する事務を掌理すること。
《五 国会を召集すること。》
 六 予算《案》を作成して国会に提出すること。
 七 この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。ただし、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
 八 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
《九 栄典の授与を決定すること。》
第八十四条(国務大臣の特典)国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。ただし、これがため、訴追の権利は、害されない。
 
◇現行
第六十五条(行政権)行政権は、内閣に属する。
第六十六条(内閣の組織、国会に対する連帯責任)
〈1〉内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
〈2〉内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
〈3〉内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。
第六十七条(内閣総理大臣の指名、衆議院の優越)
〈1〉内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。
〈2〉衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
第六十八条(国務大臣の任命及び罷免)
〈1〉内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。
〈2〉内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。
第六十九条(内閣不信任決議の効果)内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。
第七十条(内閣総理大臣の欠缺、新国会の召集と内閣の総辞職)内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
第七十一条(総辞職後の内閣)前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。
第七十二条(内閣総理大臣の職務)内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。
第七十三条(内閣の職務)内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
 一 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
 二 外交関係を処理すること。
 三 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
 四 法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
 五 予算を作成して国会に提出すること。
 六 この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
 七 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
第七十四条(法律・政令の署名)法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。
第七十五条(国務大臣の特典)国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。
 
◆第八章 司法(現行第六章)
第八十五条(司法権、《憲法裁判所及び》裁判所、《特例の》裁判所の禁止)
〈1〉すべて司法権は、《憲法裁判所、》最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
〈2〉《特例の》裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行うことができない。
第八十六条(《憲法裁判所》の違憲立法審査権)《憲法裁判所》は、一切の《条約、》法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する《唯一》の裁判所である。
《第八十七条(憲法裁判所の権限)憲法裁判所は、次の事項を管轄する。
 一 条約、法律、命令、規則又は処分について、内閣又はそれぞれの在籍議員の三分の一以上の衆議院議員若しくは参議院議員の申し立てがあった場合に、法律の定めるところにより、憲法に適合するかしないかを審判すること。
 二 具体的訴訟事件で、最高裁判所又は下級裁判所が求める事項について、法律の定めるところにより、憲法に適合するかしないかを審判すること。
 三 具体的訴訟事件の当事者が最高裁判所の憲法判断に異議がある場合に、法律の定めるところにより、その異議の申し立てについて、審判すること。》
《第八十八条(憲法裁判所の判決の効力)憲法裁判所が、条約、法律、命令、規則又は処分について、憲法に適合しないと決定した場合には、その決定は、法律で定める場合を除き、それ以降、あらゆる国及び地方公共団体の機関を拘束する。》
《第八十九条(憲法裁判所の裁判官、任期、定年、報酬)
〈1〉憲法裁判所は、その長たる裁判官及び八人のその他の裁判官で構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、参議院の指名に基づいて内閣が任命する。》
《〈2〉憲法裁判所の裁判官は、任期を八年とし、再任されない。》
《〈3〉憲法裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。》
《〈4〉憲法裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、減額することができない。》
《第九十条(上告裁判所としての最高裁判所)最高裁判所は、憲法裁判所の管轄以外の事項につき、裁判を行う終審裁判所とする。》
第九十一条(最高裁判所の裁判官、《任期》、定年、報酬)
〈1〉最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
《〈2〉最高裁判所の裁判官は、任期を五年とし、再任されることができる。》
〈3〉最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。
〈4〉最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第九十二条(下級裁判所の裁判官・任期・定年、報酬)
〈1〉下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によって、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。ただし、法律の定める年齢に達した時には退官する。
〈2〉下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第九十三条(《憲法裁判所及び》最高裁判所の規則制定権)
〈1〉《憲法裁判所及び》最高裁判所は、訴訟に関する手続き、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
〈2〉検察官は、《前項に規定する》規則に従わなければならない。
〈3〉最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
第九十四条(裁判官の独立、身分保障)
〈1〉すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。
〈2〉《すべて》裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行うことはできない。
第九十五条(裁判の公開)
〈1〉裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行う。
〈2〉裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序、善良の風俗又は《当事者の私生活の利益を害するおそれ》があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。ただし、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第五章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。
 
◇現行
第七十六条(司法権、裁判所、特別裁判所の禁止)
〈1〉すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
〈2〉特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
第八十一条(法令審査権と最高裁判所)最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
第七十九条(最高裁判所の裁判官、国民審査、定年、報酬)
〈1〉最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
〈2〉最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。
〈3〉前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
〈4〉審査に関する事項は、法律でこれを定める。
〈5〉最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。
〈6〉最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第八十条(下級裁判所の裁判官・任期・定年、報酬)
〈1〉下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。
〈2〉下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第七十七条(最高裁判所の規則制定権)
〈1〉最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
〈2〉検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
〈3〉最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
第七十六条(裁判官の独立)
〈3〉すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
第七十八条(裁判官の身分の保障)裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。
第八十二条(裁判の公開)
〈1〉裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
〈2〉裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。
 
◆第九章 財政(現行第七章)
第九十六条(財政処理の基本原則)《国の財政は、国会の議決に基づいて、内閣が、これを処理する。国は、健全な財政の維持及び運営に努めなければならない。》
第九十七条(課税)あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
第九十八条(国費の支出及び国の債務負担)国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基づくことを必要とする。
第九十九条(予算《案》)
〈1〉内閣は、毎会計年度の予算《案》を作成し、国会に提出して、その議決を得なければならない。
《〈2〉特別に継続支出の必要があるときは、年限を定め、継続費として国会の議決を得なければならない。》
第百条(予備費)
〈1〉予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
〈2〉すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
第百一条(皇室財産・皇室の費用)すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算案に計上して国会の議決を得なければならない。
第百二条(決算検査、会計検査院)
〈1〉国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
〈2〉会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
第百三条(財政状況の報告)内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少なくとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。
 
◇現行
第八十三条(財政処理の基本原則)国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。
第八十四条(課税)あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
第八十五条(国費の支出及び国の債務負担)国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。
第八十六条(予算)内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
第八十七条(予備費)
〈1〉予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
〈2〉すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
第八十八条(皇室財産・皇室の費用)すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。
第八十九条(公の財産の支出又は利用の制限)公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。(再録)
第九十条(決算検査、会計検査院)
〈1〉国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
〈2〉会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
第九十一条(財政状況の報告)内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。
 
◆第十章 地方自治(現行第八章)
第百四条(地方自治の基本原則)地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、《地域住民と地方公共団体の自治権を尊重して、》法律でこれを定める。
第百五条(地方議会、長・議員等の直接選挙)
〈1〉地方公共団体には、法律の定めるところにより、議会を設置する。
〈2〉地方公共団体の長及びその議会の議員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
第百六条(地方公共団体の権能、条例制定権)地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の《趣旨に反しない》範囲内で条例を制定することができる。
第百七条(特別法の住民投票)《特定の地方公共団体》に適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
 
◇現行
第九十二条(地方自治の基本原則)地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。
第九十三条(地方議会、長・議員等の直接選挙)
〈1〉地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
〈2〉地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
第九十四条(地方公共団体の権能、条例制定権)地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
第九十五条(特別法の住民投票)一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
 
◆第十一章 改正(現行第九章)
第百八条(改正の手続き及びその公布)
〈1〉この憲法の改正は、《改正案につき、各議院の在籍議員の三分の二以上の出席により、出席議員の過半数の賛成で議決し、国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。》
《〈2〉前項の規定にかかわらず、この憲法の改正は、改正案につき、各議院の在籍議員の三分の二以上の出席で、出席議員の三分の二以上の賛成で可決することにより成立する。》
《〈3〉第一項の承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、有効投票の過半数の賛成を必要とする。》
《〈4〉第一項又は第二項の憲法改正案は、国会議員又は内閣が提出することができる。》
《〈5〉第一項の承認を経たとき、又は第二項の可決があったときは、》天皇は、国民の名で、直ちにこれを公布する。 
 
◇現行
第九十六条(改正の手続き及びその公布)
〈1〉この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
〈2〉憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。


 
 
 
 
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