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6.4 参加者からの意見と感想(アンケート)
 
 セミナーの理解度および興味の対象を調べることを目的として、以下のようなアンケートを行った。その結果を表6.1に示す。
 
感想を書いて下さい!
 
■名前
■学年(年齢)
■住所
■電話番号
■セミナーはわかりやすかったですか?(番号に丸をつけて下さい)
(1)よくわかった (2)まあまあわかった
(3)少しわかりにくかった (4)ぜんぜんわからなかった
■特におもしろかったのは何ですか?
■自由に感想を書いて下さい。
 
表6.1 アンケート結果まとめ
No. 名前 性別 年齢 理解 面白かったこと 感想
1 N.M 38才 1 浄化船 浄化船のことについてもう少し時間をかけて説明を聞きたかった。須磨水族園での干潟観察会に参加したことがあり、干潟は奥深い問題があると思った。子供も関心を持っており、これからも勉強していきたい課題です。
2 F.M 40才 1 カブトガニの飼育 テレビでしか見たことの無かったカブトガニにあえてとても感激しました。もう少しゆっくり見えたらよかった。カブトガニに実際に触って、ゆっくり観察したかったです。船はすごいことをやっているなぁという感想を持ちました。実験的なものと聞いていますが、自らが汚したものをかなりのお金をかけて元に戻すという良く考えれば私たちは愚かなことをしているのではないかと思わずにおれません。私たちの子供が住みやすい環境にするためには自分はどんなことができるのだろうかと考えています。
3 K.T 13才 2 カブトガニの飼育 久しぶりに参加してとても楽しかった。浄化施設の見学やカブトガニのことを聞いてとても勉強になった。
4 不明 不明 児童 2 カブトガニの見分け方や生活の仕方 普段見れない所を見せてもらえたので良かった。船で水をきれいにできたら良いなぁと思った。今度からは環境問題に注意したい。
5 不明 成人 1 カブトガニについて 貴重な船やカブトガニについて勉強させていただき勉強になりました。数少ない生き物を絶滅しないように個人レベルでできることを少しづつやっていきたいと思いました。カブトガニの説明はとってもわかりやすくてよかったです。
6 M.A 13才 1 浄化船、カブトガニ 授業などでよくカブトガニの名前は聞いたことがあったけど、実際には余り知らなくて、雄や雌の見分け方や目がいくつあるかなどを教わり大変勉強になりました。浄化船にも乗ったりとても楽しく充実した1日でした。また機会があれば参加したい。
7 U.K 39才 2 カブトガニの雄と雌の生態 海の浄化については一人一人ができることをしていくことが大切と思いました。きれいな環境にしていくことが生物を蘇らせ人々にも影響を与えていくと思います。再びきれいな海でカブトガニが住めるようになることを願っています。
8 U.T 11才 1 博物館の見学 とてもいい勉強になりました。これからも環境のことについて色々と学んでいきたいと思いました。
9 S.K 12才 1 カブトガニの説明 1番始めのカブトガニの説明がとても分かりやすかった。雄と雌の違いが良くわかりました。カブトガニが昔に比べて今は減少していることもわかりました。カブトガニって何かな?と思っていましたが、今日はよくわかりました。
10 S.S 44才 1 カブトガニの説明や触れることができたこと 自然や生物に触れることとても落ち着いた気持ちになります。自然を美しく保つことの大切さを感じました。
11 I.Y 39才 1 全て 思った以上に分かりやすく、内容の濃いセミナーでした。海を汚すのはたやすいが、もとの美しい海に戻すのは非常に大変なことがよくわかった。日本中、世界中の海をきれいにしたい。
12 M.S 14才 2 浄化船の見学、カブトガニの飼育 楽しかった。カブトガニは小学生の時に一回だけ見たことがありましたが、足の数、目の数、エラの数、口の部分などとても詳しくわかってよかったです。カブトガニの幼生も見れてすごくかわいかったです。セミナーにまた参加したい。浄化船の仕組みなどもわかってもっと浄化船というものを増やして海をきれいにしなければならないこともわかった。
14 F.N 40才 1 カブトガニが育っていく過程 テレビでしか見たことがないカブトガニに会えてとても感激しました。もう少しゆっくり見れたらよかったな。船はすごいことをやっているなぁというのが感想です。実験的なものと聞いていますが、自らが汚したものをかなりのお金をかけて元に戻すという、良く考えればとても私たちは愚かなことをしているのではないかと思わずにはおれません。私たちの子供が住みやすい環境にするためには自分はどんなことができるんだろうか?
15 M.K 45才 1 カブトガニについてのお話、浄化船の見学 普通見られない飼育の様子や浄化船をみることができて良かったです。説明もとてもわかりやすく面白かったです。一度汚してしまった海を元に戻すのはとても大変だとわかりました。でもその大変なことを一生懸命している人たちがいることに感動しました。
16 K.R 38才 1 カブトガニの話、実際に触れてよかった 浄化船の地道な作業には驚いた。第一段階のヒモを吊るしてのゴミをとる作業にはびっくりで、カブトガニのためにも生物のためにも苦労して浄化しているので汚さない一人一人の心がけが大事なことを強く感じた。日本でカブトガニが飼育されているとは思いませんでした。水族館で見るか、化石でしか見ることができないと思っていたのでうれしいです。こんなにたくさんの人たちが生物のために力を注がれていることに嬉しく思い、私にもできることをしたいと思いました。
17 M.S 11才 1 カブトガニを裏から見た様子が面白かった。船に乗って海水がきれいになるところが面白かった カブトガニが減っていることが心配だったけど、人がカブトガニを育ててくれているといなくなったりしないから安心しました。カブトガニの赤ちゃんが小さくてかわいかった。大人になるまでに10年以上かかることにびっくりした。海の水がきれいになるところを見てすごい仕組みだと思いました。すごく楽しかったです。
18 M.S 37才 1 カブトガニの成長過程が見せてもらえたこと 海の浄化実験ではきれいになった海水をなめさせてもらいましたが、実験レベルでなく、実用化されればもっときれいな海になるのになぁと思いますが、いつになるのでしょうか?海を汚さないようにしないといけないです。
19 N.N 8才 1 カブトガニを触るのが面白かった カブトガニが絶滅寸前なことが良くわかった。
20 N.H 10才 1 博物館の施設、クイズ 浄化船やカブトガニのことを色々調べられたので大変良かったです。
21 U.M 9才 1 カブトガニが実際にみれて良かったです 今日は良い勉強になりました。私は余り船に乗ったことが無いので楽しかったです。色々カブトガニのことが詳しくわかりました。今日のことがとっても心に残りました。
22 S.M 11才 1 カブトガニの幼生がピコピコと動いていた 生きている化石のカブトガニの保護をしているのは知っていたけど、何が原因で絶滅しそうなのかとか、どんな生物なのかは余り知らなかった。今回のセミナーでこういうことや水質汚染がどれだけ進んでいるかが良くわかった。あまり海をよごすことはいけないと思いました。
23 S.M 不明 1 カブトガニの生態と観察、水の浄化水をなめたこと 生きた化石と言われているカブトガニは古代の生き物の形をそのままにしてずーと長い間生きてきて今日博物館の人たちや海をきれいに保つことで、かろうじて保護されているということがわかった。自然が壊され、生態系が変わるということは私たちは素晴らしいものを失いつつあるのだということを実感し、海を汚さないよう、きれいにしたいものです。
24 S.M 9才 1 船に乗ったこと、カブトガニの子供を見せてもらったこと。 カブトガニを見せてもらって面白かった。海で船にのって色々とわかりました。セミナーは良くわからない言葉はなかったです。海について色々と興味があるのでまたして欲しいです。
 
◆難易度
 
 
具体的な“わかりにくかったこと”の記述はなかった。
 
6.5 おわりに
 
 本セミナーでは、カブトガニ博物館と浄化船の施設を見学し、それぞれの関係者に多大なお世話になった。回答のあったアンケートでも67%の参加者が「よくわかった」、23%が「まあまあわかった」と答えられており、各施設での説明が子供にも非常に適切に工夫していただいていたことがわかる。感想文の中でもカブトガニの生態、現状、保全活動が良く理解されていたことや、環境修復技術の一つとして浄化船の取組みに興味を持たれたことなどが伺え、当初期待していた、(1)カブトガニの生息環境と生態を知る、(2)環境浄化の取組み〜浄化船〜とその仕組みを知る、(3)カブトガニの保全について考えるといった目的を達成できたと思われる。特に絶滅危惧種のカブトガニに直接触れることができたことは大人、子供を問わず感動できた様である。
 海域環境を対象とした体験学習では、海の中の様子を直接見ることができないことなどからわかりにくいものであるが、生物に触れる機会を設けることは非常に教育効果が向上させることが今回のセミナーでも実感できた。課題としては、参加者間同士が知りあうことや感想を互いに共有化する機会が無かったことである。環境保全にあたっては専門家、行政に多くの市民が参加することが不可欠であるが、そのためには“他人も私と同じ意見を持っていること”や“多様な意見があること”を知ることが大切である。今回はバスの中で意見を読み上げるに留まったが今後はセミナーの前にアイスブレークを行なう、最後にふり返りの時間を設けるなど工夫を行なうことが必要と思われる。
 最後に、岡山県笠岡市立カブトガニ博物館の森田謙介様、惣路紀通様、青木マリーン株式会社の山崎正一様、古閑久義様、小柳忠次様、湊太郎様には、本セミナーの開催に際して、準備作業や当日の講師、案内役などたいへんお世話になりました。心より感謝申し上げます。







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