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基礎講座
「家族の対応の仕方」
神奈川県 SSTリーダー
高森信子
 
1.良い分裂病治療の条件
 
2.生きているだけで立派です
 
病人の義務・・・病気を治そうとする努力
 
3. 生活のしづらさ
 
4. リハビリとは?
 
5. 聞き上手になるための条件とは
 
6. 会話の練習(虎の巻シート)
 
第1分科会(1)
「家族の役割と家族会」
秋田県横手地区家族会
会長 黒沢良一
 
1 昭和62年精神衛生法の改正に伴い家族会設立の気運が高まる
・入院中心の治療を変更
・医療、社会復帰の推進
・人権擁護
2 平成元年4月 1市5町2村の家族会設立(横手保健所)
・県南部に位置、北上線の交差する街
・人口 1市5町2村 110,000人
・共同作業所を同時に開所
3 家族会状況(かまくら会)
・発足時会員数27名 現在46名
・年1回の定期総会 会報1回
4 平成5年障害者基本法改正の見直し
・障害者基本計画プラン策定
・市町村策定計画
5 市町村障害者策定
・精神障害者の夜明けと位置付る
・平成9年私の街策定プランを立てる(横手市)
・施設の数値目標掲げる
・町村には戸惑いがあった
6 これからの家族の役割
・家族が元気で明るくなれば障害者も変わる
・考えを市町村計画に反映
・他の障害者活動を手本にして行政等に発言する
・障害者を冷静に一度見直し策定
・家族は1人で悩まないで家族同士支え合う
・家族会は普通の団体と同じく「遊」や「楽しさ」を取り入れた活動が必要
 
第1分科会(2)
「家族の役割と家族会」
宮城県志津川町精神障害者家族会こだま会
会長 小野寺久幸
 
家族会〜癒し、癒される場として
 
 私は、宮城県の県北沿岸部にあります、志津川町の家族会の会長をしています。人口は、約14,000人ですから、百〜百数十人の当事者がいるものと思われます。現在会員は20人ですから組織率としては15〜20%というところです。20人の内、役員も10人ほどいますが、集まりに参加をするのは4〜5人に固定化しています。
 このあいだは、ある当事者の方が散歩にでたまま帰ってこないというので、出かけて行ったら、本人が暑い中、何か思い詰めた様子で道を歩いていました。
 車に乗せて帰りすがら「何か気になることでもあるの」と聞いたところ、「将来が不安だ」ということでした。
 40代の男の方ですが、現在は3人暮らしで、両親は80歳近く、体力も落ちてきている、健常者の弟は、遠くで一人暮らし、家と年金はあるものの、今は作業所にも行けない。
 将来の暮らしはどうなるのか、病院に入るしかないのか、両親も「安心して死ねない」というのが、口癖になっています。
 また、ある50代の女性の方は、病院ではもう退院をしてもよいと言っているんですが、家族の方が受け入れを拒否しているため、病院暮らしを余儀なくされています。
 こういう例は、活動をしているとよくあることで枚挙にいとまがありません。こころある人なら本当にじれったくなることでしょう。
 しかし、このことを、受け入れない(ることができない)家族の責任としてかたづけることはできないことは明らかです。
 憲法を基とする関係する法律の趣旨からすれば、国、県、市町村がその“責務”として、障害者および、その家族に対する支援策を整えることが必要と思います。
 私たち家族(会)は、思いや希望を行政に訴えるとともに、できるところは一緒になって、考え、行動をしていく必要があります。
 去年、宮家連では地域家族会の支援策として、地域家族会としての要望がまとまった市町村に対して、地域生活支援事業についての要望書を提出しました。その成果でしょうか、町では、14年度からホームヘルパーを1人配置して、保健婦と一緒に巡回をして、サービスの開始の準備を進めています。しかし、何処の自治体も同じようですが、サービスの充実を求めることにたいしては、ヘルパーを増やしても「本当に需要があるのか」という、疑問もいわれています。「サービスの無いところに、需要は生まれまい」、というのは、ある福祉関係の現場の方のお話です。
 私は会長として、会員の悩みを聞いて回ってはいるんですが、悩みを抱えながらも、社会に訴えるという行動に踏み出せないでいるのが現状です。会員になることさえもできないでいる当事者・家族からの相談も多く、対応に苦慮しているのが実情です。
 理解が進んだとはいえ、保健所などの公的機関に相談することもできないで、まだまだ深い悩みと、自らも持っている偏見と差別の中で、傷つき、身動きがとれないでいる当事者・家族のこころをいやすことが、家族会の原点であり、大きな役割のひとつであると思います。いやされることで、生きる希望や活動の意欲も出てきます。
 しかし、厳しい経済状況、高齢化した家族が多い中で、家族が自力でその活動をすることは不可能です。行政、あるいはNPOなどの公的団体が「家族相談員」のような人を配置するのもひとつの方法でしょうし、家族会自体がNPOとしてその役割を担うのもひとつの方法かもしれません。
 私は、“家族だから、しなくちゃいけない”ということには賛成できません。障害者を抱えていても、人はそれぞれ夢や希望があります。しかしやはり“家族だから、できる”“家族にしか、できない”ということはあります。また、家族会がしないと前に進まないというのも現実です。
 そのジレンマの中で、同じ悩みを抱えた人たちの笑顔を喜びとして、家族会の活動に関わって行きたいと思います。







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