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CATCHMENT CARE
キャッチメント・ケア
河川に学ぶ18の活動事例
(拡大画面:112KB)
 
原著まえがき
私たちはみんな、
どこかの河川の流域に住んでいます
 私たち一人ひとりは、自分が住んでいる河川の流域を保全し、私たちの環境問題を解決するのに、各自が責任をもって自分の役割を果たさなければなりません。
 この「キャッチメント・ケア」では、子どもたちが、陸地や河川流域の環境を保全するために必要な観念や河川流域の総合的な管理方法、流域内の水や土地などさまざまな自然環境どうしの関連性などを解説しています。この本を活用すれば、子どもたちはきっと、自分の住んでいる河川流域の保全活動に積極的に係わることが期待できます。
 この本は、小学校高学年から高校生(オーストラリアの子どもの5年生から10年生)を対象につくられています。この本の特徴は、河川流域における環境問題を通して、子どもたちが、社会科学および自然科学の各分野にまたがった広い領域の勉強ができるように工夫されていることにあります。この本の最初に、「河川の流域」とは何か、そして「なぜ河川流域の環境を保全することが大切なのか」について解説が述べられています。
 次に18の活動事例が紹介されていますが、活動ごとに、その活動を行う目的、準備するもの、活動内容、問題、応用問題、に分けて書かれています。活動内容の項目で番号をふってある場合は、その順番に従って活動を行ってみてください。
 
訳者注:
キャッチメント catchment を英和辞典で引くと、1.集水、2.貯水池、ため池、3.貯水池の水という訳語が出てきます。ただし、この本で扱っているのは、a catchment area の意味なので「河川流域」と訳しました。
 
図1 河川流域のようす
たくさんの支流の流域が集まって大きな河川流域を形成しています。
 
図3 水の循環
 
 地表にある水は、湖や海面などから蒸発して水蒸気になります。植物の蒸散によっても水蒸気ができます。水蒸気は軽いので高い所へ昇っていき上空で冷やされると凝結して雲になります。雲の中で、細かい水滴が集まり、雨になって地上に降り注ぎます(降水)。地上に降った雨は地表を流れる(流出)だけでなく、地下に浸み込んで地下水になります(浸透)。地下水面が地上に現れているところでは、地下水が泉となって湧き出してきます。このように水は循環しているのです。
 
(出典)
キャッチメント・ケア
(財)科学教育研究会 発行







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