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5. 岐阜県立(ぎふけんりつ)中濃養護学校(ちゅうのうようごがっこう)和太鼓部(わだいこぶ)
(岐阜県)
―プロフィール―
 昨年度より部員が6人増え、今年度は中学部、高等部合わせて14人になりました。毎週月曜日と金曜日の放課後に1時間程活動しています。日本太鼓のクラブ時代からの伝統的な曲「中濃養護太鼓」のリズムを中心に、移動打ちや個人打ちを取り入れながら練習しています。上手く打てるようになりたい、仲間と打つのが楽しい、太鼓の響きが好き、みんな日本太鼓が好きで、楽しんで、時には厳しく活動しています。現在は10月に行われる関市の刃物祭りに向けて取り組んでおり、練習にも熱が入ってきました。
 今回の大会は14人の内9人の参加ですが、緊張を跳ね飛ばして楽しく演奏してくれることと思います。応援してください。
 
演奏曲
中濃養護太鼓
 
出演者
代表者 林 勝之
見崎 量崇 水川 靖章
後藤 ゆう 後藤 崇之
石田 将士 仙石 知佳
加藤 祥恵 船戸 若菜
谷藤麻以子 川瀬さや香
橋本 雅世 酒向 記美
後藤恵美子 水谷 高大
渡辺 史浩 今枝奈津子
 
―実践報告―
 これから、岐阜県立中濃養護学校和太鼓部の発表を始めます。
 僕たちの学校は、刃物の町として有名な岐阜県関市にあります。
 小学校、中学部、高等部、合わせて160人ほどの児童生徒がいます。
 中学部と高等部の生徒の希望者は、部活動に取り組んでいます。
 和太鼓部は、昨年度は8人しかいませんでしたが、今年度は6人増えて14人になりました。
 毎週月曜日と金曜日の放課後に活動しています。
 練習で頑張っていることは、みんなでそろえるようにしたり、大きな声を出せるようにすることです。
 みんなで太鼓を叩いていると、とても楽しくなります。
 準備や片付けもみんなで協力してできるようになってきました。
 今は、10月13日の関市の刃物まつりに向けてがんばって練習しています。
 今日は、14人の内、9人しか出られませんでしたが、一生懸命演奏します。
 『中濃養護太鼓』という曲や、個人打ちを行います。
 それでは、聞いて下さい。
 
6. 豊里学園(とよさとがくえん) 和太鼓(わだいこ) 鼓粋(こいき)
(大阪府)
―プロフィール―
 知的障害者施設 豊里学園の日本太鼓の好きな子供たちや職員を中心としたメンバーで、太鼓を通じて人と人との和や礼儀を重んじ、お互いに助け合うチーム作りを心がけています。打てば響く日本太鼓は、子供たちの心を揺さ振り、多くの方の心を響かせます。ただ単に太鼓を学ぶのではなく、太鼓から学ぶをモットーにして心で聞いて心で打ちたいと思い、平成13年11月「鼓粋KOIKI」を結成しました。
 結成当初は月2回、2時間の練習でしたが、今では月4回午前10時から午後3時まで練習しており、もちろん誰一人として嫌がる子供はおりません。
 養護老人ホームでの慰問や地元でのまつり等に参加。高校の文化祭に出演など幅広い活動をしています。5月にはテロから立ち直りつつある、ニューヨークの人たちを慰め元気づけるため「ニューヨーク和太鼓コンサート」に参加し、多くの方との交流や新しい経験を通して大きく成長ができたと思っております。
 これからも太鼓を通して仲間作り、障害を越えた活動を目指したいを思っております。
 
演奏曲
飛竜三段返し
勇 駒
 
出演者
代表者 谷上 悦子
塩谷 宏孝 竹中 勉
中尾 和騎 松井 達也
斎藤 貴志 阪田めぐみ
和田真由美 松下 恵子
山名 利江 岡田 博勝
宮本 亮
 
―実践報告―
 私たちのチームは、知的障害者施設・豊里学園の子供たちを中心としたチームです。自己表現の場として、13年前から、日本太鼓を取り入れてきましたが、昨年の9月からボランティアによる指導者を2名迎え、本格的に日本太鼓に取り組み、これを機に、チーム名も「豊里学園和太鼓鼓粋」とし、(財)日本太鼓連盟に加盟いたしました。
 当初は、太鼓の音を怖がっていた子供もいましたが、実際にバチを持ち、太鼓を叩くと活き活きした表情に変わり、自分の音を通して、楽しいという感覚に変わっていきました。
 そして、私たちのチームには一生忘れられない出来事がありました。5月のゴールデンウィークに行われた「ニューヨーク和太鼓コンサート」に出演したのです。昨年9月11日の痛ましい同時多発テロ事件で精神的に傷つき、経済的にも意気消沈しているニューヨークの人たちを励ますことで、日米市民の絆を強くし、日米親善も促進できるという主旨で開催されるコンサートです。海外での演奏や交流を通して、子供たちの夢や希望を広げ励みとなり、子供たちが社会に貢献できる機会であると考え、ご父兄や地元の人たちの協力を得て参加することが出来ました。出発する2ヶ月前から、猛特訓するうちに子供たちの練習にも力が入り、自覚を持ってきたように思われました。子供たちにとって、初めての飛行機、初めての海外、そして世界のステージの演奏と、何もかもが、かけがいの無い経験でした。環境も異なり言葉も通じないなか、子供たちは一生懸命練習の成果を発揮し、日本太鼓の音はニューヨークの人々の心に響いたと思います。帰国してからは、子供たちにも影響を与え、練習にも積極的に取り組み、出来ないところは何度も何度も繰り返し練習をしていました。
 同じ障害を持つ子供たちの前での演奏、養護老人ホーム慰問、普通高校の文化祭、地元の祭り等、地域と密着した活動もしています。
 そんな中で「日本太鼓全国障害者大会」への参加は、大きな舞台での発表から自信をつけ、達成感を味わい、子供たちの視野を広げる機会になりました。
 チームは結成してまだ1年ですが、「エイブル=できる・可能性」を信じ、太鼓を通して多くの方々に感動と涙を与えたいと思っています。







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