海の基礎知識◆用語や単位など
◆海上での自船の位置は緯度/経度
陸上のように、1丁目1番地5号などや国道1号線といった表し方のできない海上では、自分の船や目的地の位置を表すのに、緯度・経度を用います。
経度は赤道を0度として南北に90度づつで、北緯、南緯で表します。緯度はイギリスのグリニッジ天文台を通る子午線を0度として東西に180度としています。東経、西経で表します。
◆距離は海里(マイル)
海では1マイルは1.852km。子午線上の経度1分の長さを1マイルとしています。同じ1マイルといっても、海と陸では値が違うのはどうしてでしょうか。
◆艇速はノットで
1ノットは1時間に1マイル進む速力です。1マイルは1.852km。艇速10ノットであれば、時速約18kmです。自転車のスピードくらいですね。
◆自船上では時計の文字盤
自分が乗った船を中心とした方向や位置は、時計の文字盤をなぞった表し方をします。船の進行方向(船首方向)を12時、後方(船尾方向)を6時とします。この前後方向については船上のどの位置にいても変化はありませんが、90度(進行方向の右)と270度(同左)は、船の前にいるときと後ろにいるときでは少しづつ変わってしまいます。大きな船を思い浮かべてみると分かりやすいでしょう。
船の後方で舵をとっている人から見ると真横、つまり3時に見えていても、前で見張りをする人には5時方向に見えています。こうした時は、見張りの人は、舵を取る人から見える方向を想像して、「3時からボートが来ています」という具合に知らせます。
◆海図から得られる情報
一般的に海図といえば、縮尺によって、5つ(総図・航洋図・航海図・海岸図・港泊図)に分類されます。
ボートなどで利用するのは主に航海図、海岸図です。海図からは、海底が土なのか泥なのかなどの底質、水深、灯台など航路標識の位置や種類、潮流、危険物などが分かります。
◆モーターボートの各部名称
モーターボートは、回転するプロペラが水を後方に押しやる力によって走ります。ハンドル操作はクルマと同じで、右に回せば右に方向転換します。ただしブレーキはありません。小型ボートでは、エンジンの回転数を調整するクラッチ付きのスロットルレバーでコントロールします。
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