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海の基礎知識◆天気図と観天望気
◆天気図とは
 各地で同時刻に観測されたデータ(風向・風速・天候・気圧・気温)などを、地図に記号で記入し、天気分布を分かりやすく表示したもの。ラジオの気象通報(風向・風速・天候・気圧・気温の順に各地のデータを読み上げます)を聞きながら天気図用紙に自分で記入します。
 
◆気圧と天気
 高気圧、低気圧は周囲の気圧に対して高いか低いかという相対的な基準で決まるもの。例えば同じ1,000hPaでも周囲の気圧がそれよりも低ければそれは高気圧となるし、反対に周囲の気圧が高ければそれは低気圧となります。
 低気圧が来ると天気が悪くなり、高気圧に覆われると晴天が続く、というようなことは一般常識として定着していますが、その根拠は低気圧が上昇気流を、高気圧が下降気流を発生させていることにあります。低気圧は上空で空気を吸い込む吸い込み口、高気圧は上空で空気を吐き出す排気口だと考えればいいでしょう。
 
◆風と気圧
 地上に降った雨が高い山から低い谷へと流れるように、空気も高気圧から低気圧へと流れる−それが風です。陸上の崖のようなところで水は滝のように激しく流れるのと同様に等圧線どうしが狭いところでは、強風が吹きます。
 
◆西から変わる天気
 日本列島の上空は「偏西風」という強い西風が支配しています。高気圧も低気圧もこの偏西風に乗って西から東へと移動します。これによって、日本列島では天気が西から変わってくるのです。
 偏西風の吹く原因は、赤道付近と北極付近の温度の差によって地球全体の空気の対流にあります。南から北へ吹く南風になりそうなところですが、地球の自転のためコリオリの力が働き、風は右へ右へと曲げられて西風になります。
天気予報を確認しよう
 
雲や海の様子を観察して、天気の変化を予測しよう
 
『雨/下り坂』
*笠雲がかかると
*うろこ雲がでると翌日・翌々日は雨
*波状雲がでると雨
*梅雨の後期に豪雨あり
*高積雲に穴があくと雨
*乳房雲がでると雨
*遠くの山が近くに見えると雨
*蒸し暑い南風 翌日は雨
*雨ガエルが鳴くと雨
*大南風は大火をよぶ(百戸以上の焼失の場合)
*朝焼けは雨
*日暈がでると翌日は雨
*月暈がでると翌日は雨
*星がしぎくまばたくと風強くなる
*鐘の音がよく聞こえると雨
 
『晴れ/回復』
*雲の張りが南西から北東にのびているとき晴れ
*朝、クモの巣に水滴がかかっているのは晴れ
*夕焼けは晴れ
*雷が鳴ると梅雨が明ける
*夕ニジに鎌をとげ(晴天率)







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