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「かぼちゃや」
〔障害者〕
・面白かった。(知的)(身体2名)(精神)
・「バカ」という言葉が繰り返し出てきたが、町内の人々の暖かさがある。差別用語かどうかは、それを使う人の心に差別があるかどうかによって決まる。(精神)
・「金明竹」と同様、知的障害を持っている人が地域の中で受け入れられている。(身体)
・失敗を許す、優しさ暖かさが人情味を感じさせる。(精神)
・現在でいう知的障害者の就職のことで、優しさにあふれほのぼのとしていていい。(精神)
・昔の人はこのような落語を聞いて、障害のある人を知ったのかもしれない。(精神)
・障害のある青年が一つ一つ学びながら成功していく様子が興味深い。(精神)
・落語の世界では障害を悪いものとして捉えていない。(精神)
・障害のある子供への優しさがある。鳳好さんの将来が楽しみ。(その他)
・世代の感覚で言葉に慣れていることが最近きずきます。(精神)
 
〔家族〕
・「こんちきしょう」を「この野郎」に変えたらよいと思う。
・わかりやすく面白い。昔からの言葉を覚える良い機会。
・「バカ」という言葉は、当事者にとっては傷つきやすい事もある。
・周りの人達の暖かさに支えられて地域の中で生きていける環境を、古典に学ぶべきだと思う。
・一部差別的なやり取りがあったとしても、全体としては、差別だとは思わない。
・のっけから「馬鹿な家族」と話が出たのは気になりました。
・人情ものであり心の中に暖かいものがあれば、表現に少々の差別があってもそうは思わない。
 
〔関係者・市民・ボランティア等〕
・二十歳を過ぎたら就職させたいという心遣いが暖かい。与太さんに周りの人の話がわかるようによく工夫していた。
・世の中の商売の仕組みを題材にしたもので差別とは思わない。
・言葉自体には差別語といわれる言葉はあるが、全体の流れの中で地域での共生が現れている。問題はないと思う。
・与太郎の噺は、差別を意識する必要はない。市井の人とのつながりのほうが強調されている。差別とは考えない。
・悪を伴わない「馬鹿さ」加減は許容範囲と思う。
・与太郎ものは、差別とは捉えにくい。
・ほほえましい愛らしい人として表現され何の違和感もない。
・言葉は「馬鹿」と表現されても中身は「共に生きる」である。
・人情に厚い社会であれば、「共に生きていける」ことを示唆した。
・昔は町内に弱者をいたわる人がたくさんいた。現代は他人に関心を持たない人が多く淋しい。
・差別より優しさが伝わる。
・人にはそれぞれの持ち味がある。楽しく聞いた。
・ぼんやりしているのは個性の範囲。
・こんな感じの付き合いはとても良い。
・鳳好産の声が大きく「オチ」が良い。
 
「金明竹」
〔障害者〕
・今のいい若者のいきいきした姿が良くわかりました。(精神)
・二つ目の咄であるが演出が難しい。(身体)
・終わり方が面白かった。(精神)
・面白かった。(知的)(精神)(身体)
・勉強になり楽しかった。(知的)
・小僧さんにまともな大人が振り回されている。知的に劣っていてもうまくやっていける環境が、現代に欲しい。(精神)
・笑いが障害を包み込んでいて良い。(精神)
・内容が良く判らなかった。(その他)(精神)
・細かい差別の表現が気になりました。(精神)
・主人の真似をちゃんといえるのはかえって頭が言いと思った。(身体)
 
〔家族〕
・「気が違う」はやむを得ない。会話の内容が難しい。
・「与太さん」は何処にでもいる。
・今日の中では、単純に笑えるもので最も楽しかった。
・心のそこから笑いがあふれてきて、久々に楽しさを満喫した。
・あまり差別を感じなく面白く聞けた。
・店の主人が一人前に育てようと苦労は多いが差別ではない。
 
〔関係者・市民・ボランティア等〕
・ストーリーが面白い。差別はあるが暖かい話し方と内容なので問題はないと思うが、公的に発表するとまずいか?大幅に改めるのも大変と思う。
・教えたとおりに繰り返す描写が少し差別にうつるのではないかと思った。
・話がテーマと結びつきにくい。しかし、道具屋や金明竹も町の中に自然に入ってる部分、周りの暖かさは評価できる。今の子供たちにも聞かせる機会を作りたいもの。
・「馬鹿、ばか」という言葉が多いが信頼関係にあることがわかる内容なので面白い。
・なかなか「生」で聞けない、多くの人に聞かせたい。
・与太郎の周囲の人の暖かさが良い。こんな人のいる道具屋にいってみたい。
・与太郎の単純で純心な対応は、現代のストレス社会にかけているもので大変重要。
・女性蔑視?(2名)
・「かぼちゃや」と同様に吉本新喜劇や、トルストイの「イワンの馬鹿」を連想させるシリーズ。「馬鹿」と呼ばれる人、呼んでいる人、どちらも笑う視点があり気にならない。
・古典の人情話も自由に話せないような人権差別?語はないと思う。
・早口言葉は楽しい。枕がもう少し入ると良い。
・今ひとつ暖かみがほしかった。
・小噺として面白かった。
・何度聞いても面白い。
 
「牛ほめ」
〔障害者〕
・内容が少し難しい。(身体)
・障害の程度によってはどうか?(身体)
・障害のことでがっくりきた。(身体)
・覚えることが苦手であるだけで障害とは思えない。(身体)
 
〔家族〕
・「バカ」は落語の中なので、気にならず面白い。
 
〔関係者・市民・ボランティア等〕
・「障害」も笑いの中で包み込まれるように感じた。
 
「道具屋」
〔障害者〕
・面白かった。(身体)
・障害の程度によってはどうか?(身体)
・もう少し手を出してやって欲しい。(身体)
・障害の人が出てきたっけ?と思った。(身体)
・道具の有り難さが解った。(精神)
・本当に知的障害者を知っているのかと思った。この話に出てくるような表情や言葉の知的障害者は実際には見えない。(精神)
・前座小咄として演ずることは多いがウケは少ない。(身体)
 
〔家族〕
・久々に落語らしい落語を聴いた。
 
〔関係者・市民・ボランティア等〕
・障害のことが何処に出てきたのか面白くてわからなかった。
・障害者に対する暖かさを感じた。他の登場人物が障害者に対して自然でおおらかだと思った。「見るんじゃありませんよ」のような対応よりよほど良い。しかし、表現としては傷つく人もいるのではないかと考えさせられた。
・内容の表現の仕方が古典的で現在の考え方との差があり、落語の世界の作られた知的障害といった感じを受けた。
・受け取り方によっては差別的ではないがIQの低い人を的にした話といえる。
・きっと「こういう人をイメージさせるだろうな」という話だと思った。
・内容は問題にならない。いかにも知恵が足りないという語り口が気になる人はあるかもしれない。(面白い内容なので若い人に設定してみたらどうだろう)
 
「心眼」
〔障害者〕
・宗教にすがればどんな病気も治るような気がしましたが、後で夢とは知りませんでした。(精神)
・その人の立場になったらどうか?(身体)
・諭されたように思えた。感動した。(身体)
・夢で残念だったが、あの主人公だったら頑張れる。(身体)
・面白かったが、まくらが前と同じものがあったので残念。(精神)
・「めくら」は目が暗いということで、差別用語とは思わないが、その前に「ど」がつくと見下した差別用語になってしまうと思う。(精神)
・印象に一番残った。障害が治ったら大変ということ・・・。(身体)
・人間のエゴが端的に表現されている。(身体)
・障害を持っていないほうが怖い、大変重要な視点。(身体)
・内容が良い。(身体)
・もう一度聞きたい。(精神)
・眼の不自由な人間の心の機微を捉えている。いい噺だ。(精神)
・障害のない人の障害観と当事者のそれとは大変異なると言う事を考えさせられた。(精神)
・内容が良い。目の障害の人をテーマにしていることで、公に出来ないとしたら勿体ない。人として学ぶべきものがある。(その他)
 
〔家族〕
・熱演で面白い。
・大作、残して欲しい。感謝の気持ちの表し方がうまい。
・笑う落語のはずが涙でいっぱいになった。
・「ごくつぶし」「どめくら」などは、自分が言われたらつらい。噺を聞くことによりこのような言葉が差別につながるのだと、反面教師として役に立つのではないか。
・「めくら」は人を傷つける。しかし、落語としてはインパクトがあり芸としてはよい。
・人間にとって大切なのは何かが、自分の中で確かめられたような気がする。
・「ど」をつけて障害を指すのは胸に響きます。噺はよかった。
・少し悲しかった。







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