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(60)応力三軸度が小さい力学状態における構造用材料の延性き裂発生特性
平松秀基、道場康二(川崎重工)、豊田政男(阪大)
薄板引張などの応力三軸度が低い力学状態における延性き裂発生特性を明確にするため、実験および解析的な検討を行った。応力三軸度が小さい力学状態における延性き裂発生メカニズムは、円周切欠付き丸棒引張試験等における延性き裂発生メカニズムとは異なるため、延性き裂発生限界相当塑性ひずみと応力三軸度の関係において、円周切欠付き丸棒引張試験の結果を用いて、限界ボイド径を一定と仮定して近似した延性き裂発生限界曲線は、応力三軸度が小さい領域での限界相当塑性ひずみを過大評価する可能性がある。
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A5083とHT950の限界相当塑性ひずみと応力三軸度の関係
(61)延性き裂進展を伴う繰返し荷重下での脆性破壊特性―大変形繰返し負荷を受ける鋼構造部材の脆性破壊限界評価に関する研究(第3報)―
大畑 充、松村重文、南二三吉(阪大)、島貫広志(新日鐵)、豊田政男(阪大)
初期き裂状欠陥や応力・歪集中部を有する部材が、延性き裂の発生・進展を伴う繰返し載荷により脆性破壊に遷移する際の破壊限界特性について、実験、解析により検討した。繰返し載荷試験片で見られた低限界値は、単調載荷試験による限界CTODの遷移曲線を一様に高温側に移行させた靭性劣化曲線で定量的に評価でき、その移行量は、ほぼ当該材料の均一予歪材の遷移温度移行量の飽和量に相当することがわかった。
繰返し載荷による機械切欠き材の脆性破壊特性
(62)船体振動の減衰同定法の研究(第3報)
―構造・流体連成系の減衰係数の分離―
武田 裕、楠本裕己(IHI)、根木 勲(アイテック)
大型構造物では減衰はRayleigh減衰[C]=α[M]+β[K]の形に従うとする場合があるが、本論文では減衰推定の高度化のために、その仮定を拡張してαが構造に関する成分αsと流体に関する成分αwの2つの成分に分離して取り扱うことができるものとした。すなわち減衰は3つの減衰同定係数により[C]=αs[Ms]+αω[Mu’+β[K]と表されると仮定した。この仮定を実証するために、実船を模した箱形模型による起振機試験を空中および水中にて実施し、模型実験による結果から減衰が同定できることを実験的に示した。さらにこの仮定をVLCCでの起振機試験結果に対しても適用し、実船でも同定できることを示した。
水中での模型船起振機試験による減衰同定結果(3係数による同定)
(63)PVDFフィルムの構造部材応力測定への適用(英文)
Liu Gang、藤本由紀夫、新宅英司、若林真一、正口琢也、小松原伸康(広大)
本研究は異方性高分子圧電材料であるPVDFと、非接触方式の表面電位計を用いた応力測定法を検討した、まず、圧電方程式に基づいて、3方向に異方性の向きを変えて接着したPVDFの表面電位から部材の2方向軸応力とせん断応力を求める式を誘導した。次に、応力一表面電位関係式のパラメータを実験的に求めた。また、複数のPVDFを重ねることで表面電位増幅や等方性圧電材料の作成が可能なことを示し、さらに、亀裂付き平板にPVDFを接着して、亀裂近傍の応力分布測定を行った。
PVDFと表面電位計を用いた応力測定方法
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