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(56)熱伝導逆解析に基く線状加熱時入熱量推定法の正則化処理による高精度化
冨田康光、大沢直樹、橋本聖史(阪大)、松岡 潔(阪大院)、北野正典(日本エル・シー・エー)
既報で開発した熱伝導逆解析に基く入熱パラメータ同定法に正則化を導入する手法を開発した。開発手法を大入熱骨材曲げ標準点加熱試験の逆解析に適用した結果、入熱量が大きく熱電対の温度追随性が悪化する場合にも、入熱パラメータである板直上ガス温度と局所熱伝達率の同定が可能であることが示された。正則化熱伝導逆解析結果から同定した入熱パラメータを、点加熱中の入熱量を高精度で評価できるよう修正する手法を示した。点加熱試験から同定した修正済入熱パラメータを熱境界条件として線状加熱時熱サイクルを計算した結果は実験結果とよく一致した。この結果は、著者らが提唱する、点加熱試験結果のみから任意の板形状、トーチ移動履歴に対する入熱量を推定する手法の有効性が、入熱量が大きく熱伝導逆解析に正則化の導入が必要な場合にも示されたことを意味する。
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線状加熱時熱サイクルの計算・実測値比較
(57)線状加熱における衝突噴流火炎場解析のための燃焼モデルおよび乱流モデルに関する研究
澤村淳司(東大)、冨田康光、大沢直樹、橋本聖史(阪大)
既存燃焼モデルと標準k-ε2方程式乱流モデルを用いた解析では線状加熱時の衝突噴流火炎内温度場を十分な精度で予測できない。これを改善するため、既存の燃焼モテルに混合比に関する項を付加した新しい燃焼モデルを開発した。開発燃焼モデルと標準k-ε2方程式乱流モデルを用いて、酸素―メタン炎による点加熱試験のガス温度場を計算し、著者らのLIF計測結果と比較した。計算温度と計測温度は壁面近傍を除いて良好な一致を示し、ガス条件によっては壁面近傍まで良好に一致した。これは開発モデルが噴流火炎の温度分布推定に有効であることを示している。燃焼モデルに開発モデルを用い、乱流モデルに標準k-ε2方程式モデルと低レイノルズ数型k-εモデルの2つを用いた場合のガス温度場を計算した。両者の境界層上方では計算温度の差異はごく小さく、境界層上方でのガス温度分布の精度はほとんどかわらないといえる。
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ガス温度分布の計算・実測値比較
(58)溶接構造部材の疲労強度解析のための初期き裂設定法に関する研究
王 業宏、冨田康光、橋本聖史、大沢直樹、寺井幸司(阪大)
表面き裂の相互干渉影響の定式化を行い、複数表面き裂のK値の簡易計算法を提案した。これを基に溶接止端部に複数の初期き裂が存在する溶接構造部材の疲労強度を解析するプログラムを開発した。種々の初期き裂発生状況に対して開発したプログラムを用いて解析を行い実構造モデルの疲労試験結果と比較し、初期き裂の設定法について考察を行い、研究対象部材の疲労強度解析のための複数初期き裂の具体的な設定方法を提案した。
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Comparison of crack propagation behavior between experiment and simulation
(59)き裂伝播解析に基づく疲労設計法に関する研究(その2)―任意海域における嵐モデルの構築法―
寺井幸司、冨田康光、橋本聖史、大沢直樹、王 業宏(阪大)
前報にて船体構造部材の疲労強度は海象状態の生起順序に大きく影響されることが分かった。本報では出会い角の変化と嵐の持続時間について、前報で提案したモデルと本報で新たに提案したモデルを用いてき裂伝播解析を行ない、解析結果を比較した。そして得られた解析結果を基に、嵐モデルを構築するために必要な情報が十分に存在しない海域、航路において嵐モデルを構築する方法を提案した。
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き裂伝播曲線(嵐の持続時間を変化)
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