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生態系被害
 海には、多くの汚染物質が流れ込み、蓄積されます。有害な化学物質の投棄、船舶事故、原油の流出、空き缶やプラスチック製品の陸上、海上からの不法投棄された廃棄物も海や海岸を汚しています。
 
■プラスチック製品の投棄
 自然界では分解されないため、処理が難しく、大量のゴミになり、一部は海岸に散乱したり海に漂い、生物に害を与えています。
 
■網にからまる動物
 海に漂う漁網の切れ端やロープ、捨てられた釣り糸などが鳥や亀などに絡みつき自由を奪ったり、飲み込んで被害が広がっています。
 
■ペレット(プラスチック粒子)の誤飲
海鳥や亀などの生物がえさと間違えてペレットをたべることにより、プラスチックの添加物として使用されている化学物質が体内で溶けだし、被害をおよぼしています。
 
■浜焼きの影響
 漂着ゴミの「浜焼き」処理は、廃プラスチック類の焼却が多く、ダイオキシン類を発生させ、環境ホルモンの生態系におよぼす影響が考えられる。
 
水レンズ(水道水)
 
◆やってみよう
 レンズを通すと、ものが大きく見えたり、不思議な形にゆがんで見えたりします。
水もレンズのように光を曲げることができます。
このレンズは、一般家庭の飲料水となる水道水が入っています。
どのように見えるでしょうか。
 
濁水の入った水レンズ
 
◆やってみよう
 レンズを通すと、ものが大きく見えたり、不思議な形にゆがんで見えたりします。
水もレンズのように光を曲げることができます。
このレンズは、生活雑排水が入っています。どのように見えるでしょうか。
水道水の水レンズと比較してください。
 
◆水質検査の方法
 水の臭い、色、濁り、味、生物の生息等で判断できます。水の色は、ウォーレ水色計で測定できます。
水の色は、青色→緑色→黒色と変色してゆきます。
 
飲み水はどこから?
 
◆やってみよう
 水道水、下水道水はどのような課程を経て、流れるのでしょうか。
また、雨水や川の水は飲み水として使えるか、パネルでためしてみましょう。
飲み水になるまでには、いろいろな課程を経て、私たちの飲み水となります。
 
炭素のサイクル
 
◆やってみよう
 車輪をまわしてみよう。地球のどの層で、炭素はゆっくりと循環するのでしようか。
 
◆なぜだろう。
 炭素は、水素に続く重要な生物を構成する要素です。
炭素は空気、生きているもの、土そして海の表面の四者間をすばやく移動します。しかし、この炭素の交換はバランスはとれていません。出ていく炭素の量は、入ってくる炭素の量より大きいのです。これは堆積層の中で化石化された炭素、つまり石炭・石油・天然ガスを私たちが使用しているからです。また、海は大きな炭素調整装置のひとつでもあります。
 
水と土
 
◆やってみよう
 パネルをさかさまにしてみましょう。
 雨水はどうなりますか。土はどのような働きをするのでしょうか。
 
◆なぜだろう
 土は、水が通過する際に、いろいろな要素を水と交換できる動きのある環境を形つくっています。土のフィルターは、とても小さな世界のできごとです。その土地の石や砂の形と大きさにより、土にはすきまができたり、できなかったりして、効率の良いフィルターであるかどうかが決まります。
・土は水を通すことで、土色は濃い色から薄い色へ変わります。
・土は水溶性物質(鉱物質、公害物質)で水を変質させます。
 
きれいな水の大敵は?
 魚が住めるきれいな水に必要な量はどのくらい(風呂桶=300L)
 
◆やってみよう
 左の項目をきれいな水にするには、風呂桶でどのくらい必要でしょうか。
 右側から数量を選びましょう。
 
◆なぜだろう
 私たちの日常生活で、1人が1日に使う水の量は150L〜200Lと言われています。米や食料品を洗ったり、洗い物をする台所排水、風呂・洗濯・トイレなどで使った生活排水が主です。これらは、ほとんど無処理で排水され、家族4人の家庭で計算すれば実に600L〜800Lの汚れが川に流されています。これらの排水は、プランクトンなどの異常繁殖をもたらす「富栄養化」や「水質汚濁」をもたらします。







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