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アメリカ留学
アイコウボウには障害者やボランティアだけでなく、留学生も多数参加している。
昼間は学校、夜はボランティアとしてアイコウボウに関わる彼らも、アイコウボウにはなくてはならない存在。その留学生たちのプロフィールをいくつか紹介しよう。
Tさんの場合
Tさんは、アメリカで映像の勉強をしたいと考えていた。
高校を卒業したTさんは九一年五月に渡米し、九月からポートランド市内にあるユニバーシティ・オブ・ポートランド(UP)のALA(アメリカン・ランゲージ・アカデミー)に通い始めた。
このUPのALAは語学留学のための学校だが、授業料が高い代わりに無試験で誰でも入れる。しかし、授業料が高いせいで、ほとんどの生徒が日本人だという。
Tさんは、一月になるとALAから一般のアメリカ人が通うレギュラークラスに移り、六月までここに通う。そして、新学期が始まる九月、ポートランド・コミュニティー・カレッジ(PCC)に入学する。
コミュニティー・カレッジとは日本でいう短大のようなもの。そこに二年弱通ったところで、ワシントン・ステイト・ユニバーシティ・オブ・バンクーバー(WSU)に編入する。これは四年制大学。ここでTさんは念願のコミュニケーション(映像)を専攻し、テープ編集など映像の基礎を学ぶ。
九五年十二月、WSUを卒業したTさんは日本に帰国し、現在まで映像関係の仕事を続けている。
Yさんの場合
Yさんは藍工房(東京)に所属するメンバーの父兄。九二年二月、当時二十歳だったYさんは、大学を休学し、語学を学ぶために渡米した。
まず、ユニバーシティ・オブ・ポートランドのALAに入学し、勉強を始めたが、ALAは授業料が高いため、新学期が始まる九月を待ってバンクーバー市内にあるクラークカレッジのESL(イングリッシュ・セカンド・ランゲージ)に移った。
このクラークカレッジはコミュニティーカレッジ。日本の短大と交換留学をしていて日本人がとても多い。留学生のうち半数以上が日本人。授業料が安いのと、アイコウボウから近いのがメリット。
Yさんはここに六ヵ月通ったが、休学中の日本の大学が気になり、クラークカレッジを休学して帰国する。この時点ではクラークカレッジに復学するつもりであったらしいが、いざ日本に帰ってみると日常に追われ、再渡米は未だ果たされていない。
さて、一年でどれくらい英語が話せるようになったのかYさんに訊いてみたところ、
「三ヵ月を過ぎた頃から、だんだん何を言ってるのか分かるようになってくる。一年いれば大体のことは分かるようになる」とのこと。
いずれ再渡米して、ゆくゆくはアメリカで会社を興したいという夢を持ち続けている。
Mさんの場合
Mさんは子供の頃から藍工房を知っていた。
中学二年のとき、出来て間もないアイコウボウを訪れ、ゆくゆくはこのアイコウボウで働きたいと思ったという。
九三年三月、高校三年の最後の二週間をグループホームで障害者と寝食を共にしながらボランティアとして藍工房に関わり、卒業式の翌日、語学をマスターするために渡米した。
まずはユニバーシティ・オブ・ポートランドのALAに入学し、九月の新学期からクラークカレッジに移った。学校は楽しく、いろいろな国の友達が出来たという。
そして一年後の二月、上智大学社会福祉主事科(夜間)の試験を受けるために帰国。藍工房の職員になる傍ら上智大学に通い、仕事と学業を両立させた。
その後、身につけた語学力でアイコウボウ・アメリカ東京事務所の屋台骨を支え、九六年には念願のアメリカ勤務を経験する。
現在は、留学中に知り合った男性と結婚し、幸せな家庭を築いている。
Sさんの場合
Sさんは、お母さんの知り合いの知り合いが藍工房を知っているという、かなり遠い繋がりでアイコウボウを知り、高校生のとき、お母さんと一緒にアイコウボウを訪れた。
それがきっかけで語学を学びたいという思いがつのり、高校を卒業した九三年五月に渡米。アイコウボウから語学学校に通うこととなった。
ユニバーシティ・オブ・ポートランドのALA、同じくポートランド市内にあるウエスタン・ビジネスカレッジのESLなど何ヵ所か学校を移り、九五年四月に帰国するまで二年間学校に通った。
「もっとちゃんと勉強しとけばよかった」当時を振り返ってSさんはそう語る。
帰国後は一般のOLとして働いている。
Aさんの場合
九四年、高校を卒業したAさんは、アメリカの学校が始まる九月を待って渡米した。入学したのはクラークカレッジ。ゆくゆくは四年生の大学に編入するつもりでクラークカレッジのESLからスタートした。
Aさんは徐々にESLからレギュラークラスに移行していき、語学だけでなく、一般の学科も取るようになった。
また、夏期などはポートランドにホームステイし、ユニバーシティ・オブ・ポートランドのALAに通ったりもした。
しかし、二年三ヵ月で学費が尽き、卒業を待たずして帰国することになる。
帰国後は日本の短大の英文科に入学。卒業後は英語を生かせる仕事に就いている。
語学は人によって吸収の速さが違う。三ヵ月で話せるようになる人もいれば、いつまでたっても上達しない人もいる。これは頭の良し悪しというよりも積極性の問題が大きい。しかし、そうした個人差があったとしても、日本で学ぶよりは現地で学んだ方がずっと速いことは確かだろう。
英語を学びたい方。アメリカの大学に通いたい方。そうした方は、ぜひ一度アイコウボウを訪れてみてはいかがだろう。
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